“人生は あなたが 思うほど 悪くない
早く元気だして その笑顔をみせて “
自分の人生の中で辛かった時流れる歌の1つです。
あの優しい声とゆったりとしたメロディに何度慰められたことでしょうか。
☆。.:*・゜
オトは体調が不安定な中でも、
少しずつ前を向いている
そう思える日々が続いていました。
他人との関わりを断つことで
壊れた自分を少しずつ修復しているオトでしたが、
そんな変化のない日常の中でもやっぱり波がやってきて
オトのツギハギの心を軽々しく壊していきます。
「ママ… やっぱり私 人が怖い…」
毛布を頭から被って
堪えきれない涙を
少しずつ流しては
詰まる鼻をすすり
一生懸命sosをだしてくれました。
何があったのか…
他人との関わりがほぼないオトには、
何かあったとしても案外大したことではないんです。
きっかけは メルカリで
中々品物が届かず
色々調べてみたところ
『コンビニ受け取り』という条件だったのを
間違えて自宅住所で注文してしまった…
だから品物がとどかない
だから(オトにとっては大金の)お金を無駄にしてしまったかもしれない
どう対処したらいいかわからない
という事でした。
最終 1度キャンセル扱いにして貰って
再度取引してもらえばどうかなと提案しましたが
そこから頭痛を訴えて静かに泣き始めました。
「ママ、ちょっとだけ話きいてくれる?」
そうオトが再度言うので
晩御飯を作っていた最中でしたが
味噌汁も焼いていた魚も その他作ろうと思っていたやりかけのお料理も全て保留して
オトの傍に腰掛けました。
「ママ… 私 やっぱり人が怖い。
外に出たくないって思うねん。
それで、何でそうなるんかって
何で不安なのかって…
私、人に迷惑かけたくなかったからやってわかった。
外に出て、人と関わるやろ。
私は、人に迷惑をかけてしまうことが今まで何度もあってん。
いつもそう。
私がいてる事で例えばチームの雰囲気が良くない。私のいう言葉が周りをしらけさせている。私がいないチームの方が楽しそう。
本当は私のせいじゃないかもしれないけれど、いつもそうだったから私のせいなんじゃないかって思うねん。
私はいつも人に迷惑をかけてしまうんだって。
(図工や美術の)作品だって…いつもどうしようかなって思って考えるでしょ。
私が、考えている間に、みんなはすらすら(描いて)作っていく。
ゆっくりな私に先生は『早くしなさい』って言ってきて。
でも、私は、一体どうしたらいいかわからない。思いつくまでに時間がかかるのと、思いついてもそれを作品にできるかどうか…結果 できないねん。
そして提出期限があるから、とりあえずやりだす。
適当に終わらす。
そして、また最後に先生は
『なんでこんなに時間がかかった?
もっと早くしなさい。』って。
私のせいで先生や周りの子に迷惑かけているって思う。
他のことでもそう。
私は、字を書くのに時間がかかって…
他の子はすらすらと書いているのに
私は丁寧に書いていると
皆が書き終わった頃には私は半分くらい…
だから、もう書くより頭に話をいれて要点だけメモを取ろうって思って…
そうしていたら先生が
『なんでノートを書かない。見たまま書きなさい。』って言ってきて…。
ノートが書き取れないなら人に見せてもらえばいいやんって思うやろ?
他の子に見せてもらおうとするのも勇気がいるねん。
見せてっていうと迷惑かけてしまうって思う。
いつも見せてって同じ人には言えないからいろんな子にいうことになるけれど、
そうするといろんな子に迷惑かけてしまう。
そもそも見せて欲しいって言える友達なんていなかったのに、頑張って…。
私は、人に迷惑をかけている人になりたくないねん。」
何度も…
『そんなこと迷惑じゃないし、そんな事をいうと皆誰しもが人に迷惑かけて生きているやん。気にしなくていいよ』
と、言いたい気持ちを飲み込みながら…
オトの話をひたすら
「うん…うん…」と聞く…
そして
「人に迷惑をかけたくないって思っちゃうんだよね。しんどかったね。」
とだけ声をかけました。
つまり
オトが思うに
自分の『人が怖い理由』は、
『人が自分の存在を迷惑』という目で見られているというトラウマだったんだと気づいたようです。
そしてそのトラウマは今までのイジメられた思い出にうまく当てはまって抜け出せないんだろうと思いました。
1番の根底にあるのはやっぱり
『人に嫌われるのが怖い』
なんでしょう。
いつも『嫌われてしまう自分』がいて、
その理由が
『人に迷惑をかけてしまうんから』になっているんでしょう。
そうじゃない!
そうじゃないよ!!
と、声を大にして言いたかったけれども
今はオトの考えを変えようとすることはやめました。
オトだって何度も『そうじゃない』と自分に言ってきたはずです。
メルカリのことで
こんなに深く自分を追い詰めるオト。
「メルカリどうする?」
と聞くと
「どう文章を送ればいいのかがわからんねん。どんな言葉で、伝えたらいいのか。
やっぱりこれは取り引きやから、ちゃんとした言葉遣いで気持ちを伝えないといけないねん。
シンプルに分かりやすく、そして丁寧に。
特に謝罪の文章は気をつけて打たないといけない。
テンプレがあればいいんだけど、こういう場合のテンプレートがないから困ってる。」
そう言ってましたが、
とりあえず考えた文章を聞くとよく出来ていました。
「それでいいやん。大丈夫」
というと
「違うねん。まだちゃんとした言葉になっていない。きちんとした文章でやり取りする事は社会人なら当たり前やろ?」
「でも、謝罪は早ければ早い方がいいよ。丁寧な言い回しにこだわるよりも、気持ちを素直に早めに伝えることが肝心だとママは思うねん。」
「はぁ… ママに話したのが間違いだったわ。」
最後はまた正論で気持ちを塞いでしまいました。
結局は メルカリ 今日無事に自宅に届きました。
オトの勘違いだったようです。
ホッとひと安心のオトです。
「今回の勘違いで
自分の気持ちにまた少し気づけたわ!」
と言っていました。
『人が怖い 外に出れない』理由。
どうしたらいいのか私にはわかりません。
「今度 カウンセリングの時、ママからカウンセラーさんへ今日のこと話してもいい?」と聞くと “いいよ“と言ってくれました。
「私からは話さない。話せない。
でも、ママから言ってもらって、そのことをカウンセラーさんから話してこられるのは大丈夫だと思う。」
と言ってくれました。
自分から話すと涙がでちゃうからでしょう。
以前より嬉しかったことは
辛い時
『話をきいてくれる?』と
自分で私にsosをくれたことです。
ママを頼ってくれてありがとう。
だからママもこれからは
『オトはきっと大丈夫』って優しい目でオトを見守っていけるような気がします。
人生はオトが思うほど悪くないよ
オトのペースで少しずつ心を柔らかくして
いつか笑顔の絶えない
オトの姿を見せてね