昨夜から冬を思わせる北風が木々をさわがせるようになった。まだ木の葉が落ちないので、ちょっとした風でも葉がこすれて大きな音を立てるのかもしれない。街路樹のハナミズキもところどころ色付き始めているが、まだまだ青い。けれども日はどんどん短くなって、仕事帰りの道はすっかり夜の景色だ。暗闇の中、遠くの家にポツンと明かりが灯っているのを見ると、淋しいような、ほっとするような何とも言えない気持ちにさせられる。寅さんが映画の中でそんなようなことを言っていた気がする。
今日は朝から近くの神社の例大祭で、普段は無人のお社の中を掃き清め飾り付けをし、神主をお迎えして祝詞をあげてもらい玉串奉奠の後、直会になって、神社が立っている古墳の話になった。
これまでの調査によれば、この地域では最初期の4世紀頃に作られた前方後方墳で、銅鏡や東海系の土器などが出土しているらしい。伝承では崇神天皇の子孫の東征将軍・彦狭嶋王の墓ということらしいが、文献では東国に至る前に亡くなっており、その遺骸を上毛野国まで運んで葬ったという言い伝えもあるらしい。
真偽のほどはわからないが、確かなのはこの古墳が上毛野国でも最古期のものであることと、出土品から東海方面から来た勢力の首長の墳墓だろうということだ。稲作にかかわる灌漑技術など先進文化をもって、そして当然のことながら、それは武力をもってー「まつろわぬものをことむけやわす」ことを含んでいるー西から東へ進出してきたのであろう。将軍塚古墳という名もいわくありげではある。
神主のあげる祝詞も改めて聞くと、何となく神妙な気分になる独特の調子のもので、おそらく相当昔から変わらないものを伝えているのだろう。和歌の朗詠もおそらく独特の調子があったと思うのだが。
通勤途中にまたサギにあった(見かけた)。
田んぼの中で何を探しているのだろう。
狙うは朝メシのカモ、ではなくカエルか虫か。
1羽だと思ったらその後ろにもう1羽控えていた。
一度あることは二度ある。
二度あることは・・・で、気をつけましょう。
でも鳥のサギには何の罪とがもありません。
カエルや虫を食べるからといって悪いわけではありません。
(昔は害鳥とか益鳥とか人間が勝手に分類していたけど
最近はあまり聞かなくなった気がする)
秋の光は何からできているか知っていますか?
こまかい光の粒のひとつひとつが輝いているのは
生きとし生けるもののたましいが透明になって
静かにささやきかわしているのです
秋の光はどこから降りそそぐか知っていますか?
水蒸気の混じらない純度の高い空をつきぬけて
青い空がこれ以上青くなれない限界の気圏から
元素の結晶のように降りそそいでくるのです
秋の光はどこに流れていくか知っていますか?
遠い未来の果てにある始まりの時をめがけ
光と闇をはぐくむ宇宙の海に向かって
澄んだ小川のように流れていくのです
後期セメスターが始まり、キャンパスに学生たちが戻って賑やかになった。
夏休みの間止まっていた授業の始まりと終わりを知らせるチャイムが、また鳴り響くようになった。
秋がだんだん深まって、そのうち冬の空っ風(赤城おろし)が吹き出すと、年がかわってすぐ入試、卒業式と続いて、令和元年度も終わる。残された時間を有意義に過ごしたい。