なぜかおれは白衣姿で採取されてきた植物を調べる作業をしている。
朝ドラの影響か?そんなに見ていないのに。
花ではなく草の類で、紫露草やイヌフグリなどありきたりの植物だ。
その後、白衣のままクルマで出かけ、かなり高い山に行く。
山道にクルマを停めると、「標高1746m」の標識が見える。
(どこかにこの標高の山があるだろうから調べてみよう……
調べた結果:村上山(群馬県)、岩黒山(高知県)がそのようだ)
おれは道の上に立って、採取された鉱物の調査をはじめる。
石英や石灰岩、黒雲母など、やはりありきたりの鉱物だ。
だが、面白い。そりゃそうだ、普段しないことをしているのだから。
ルーペのような器具を使って表面を見ている。
すると、おれの傍らを小さな生物が列をなしてやって来た。
15~20個体くらいだろうか。
なんだなんだ?
先頭はコガネムシ、カミキリムシだが、
生まれたばかりの犬や猫もいるし、見たこともない哺乳類もいる。
そして驚いたことに人間の赤ん坊もそのなかにいる。
歩いているのではなく、木製の乳母車に乗ってそれは自動運転なのだ。
赤ん坊は5〜6人いる。
「これはいかん!」とおれは思い、山にある研究所に運び込む。
捨て子だろうか?親はどこか?この子たちはどこから来たのか?
警察に届けなアカンな~。
おれは、一緒にいる若い研究者に話しかける。
若者数人は困った顔をするばかりだ。
そこへ、赤いスポーツカーに乗った中年の女性がやって来て、
「あたしが面倒みるわよ」と、妙なシナを作って話しかけてくる。
知った顔の女だが、関わりを持ちたくないとおれは感じていて無視している。
クルマから降りて来た女はひらひらとした服でおれたちの周囲をまわりながら、
乳母車の赤ん坊を眺めて「あたしが、あたしが」と言い続ける。
「もう、いいですよ」と研究者の若者が払いのけるようにいう。
女はへらへらと笑いながら、赤ん坊に手を触れようとするので若者がとめる。
どうしようもない人だなぁとおれは思っている。
こういうことをする人だったんだ……。
そう思っていると、ライターの井上理津子さんが現れた。
先日、おれのラジオ番組に出演していただいたばかりだから記憶の下にいたのだろう。
井上さんは、
「私が面倒みるというか、預かって記録してもいいわよ」と言う。
明らかに彼女が信頼できるので、「ぜひお願いします」とおれは言う。
その後おれは研究所の一室でふたたびいくつもの鉱物の分析作業をはじめる。
なんだか不思議な夢物語だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます