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3月4日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)
自分で人事をする
先日、社内で広告担当員を募集したところ、誰も志願しないというのです。これは意外でした。聞くところによると、そういうことを会社に対して言いにくいのではないかということでした。もしそうだとすると、会社がその人の適性を見つけなければならないということになってきます。が、社員が多くなると、人事部がいかに懸命にやっても、一人ひとりの性格を知って適切な人事をすることは、なかなかできないだろうと思うのです。
だからほんとうは、本人に人事をしてもらうのが一番いいのです。“私にはこういう適性があるのだ”ということを表現してもらうことが一面非常に大事だと思います。
【コラム】筆洗
2014年3月3日 東京新聞TOKYOWeb
▼桃の節句である。「桃栗(くり)三年柿八年」は植えてから実を結ぶまでの期間を教えてくれるが、続きがある。大林宣彦監督作品の映画「時をかける少女」(一九八三年)の一場面を思い出す人もいるか
▼おひなさま飾りの前で子どもが歌っている。<桃栗三年柿八年 ユズは九年でなり下がる 梨のばかめは十八年>。異なる言い方もある。「二十四の瞳」などの作家壺井栄さんは求められると「桃栗」を好んで書いた。出身地小豆島の碑には「桃栗三年柿八年 柚(ゆず)の大馬鹿十八年」と、刻まれている
▼「梅は酸いとて十三年」「リンゴはニコニコ二十五年」ともいう。西洋リンゴが日本にやって来たのは明治期というから時間の経過の中、いろいろな植物が加わったのだろう
▼もちろんいずれも教えているのは栽培の知識に加えて努力やがまんの大切さであり、短慮への戒めである。成果を出すには一定の時間がかかる
▼逆に不吉な影は苦もなく大きくなっていくものだ。ウクライナ情勢が一気に緊迫している。数週間前の政争はあっという間にロシアが軍事介入の準備を進めるというところにまで進んでしまった。対立の種の成長は早く、憎悪の醜い花を咲かせ戦の実を結ぶのか
▼早期の沈静化を祈る。七日には、ソチでパラリンピックが開幕する。選手たちの辛抱を重ねた「桃栗」の歳月が吹き飛ぶような最悪の事態を心配する。
【社説】東京新聞TOKYOWeb
武器輸出の緩和 平和国家理念守り抜け
2014年3月3日
安倍内閣が武器輸出の拡大に前のめりになっている。武器や関連技術の海外提供を原則として禁じた武器輸出三原則は、戦後日本の国是だ。平和国家の理念を、ないがしろにすることは許されない。
武器輸出三原則は一九六七年、佐藤栄作首相が表明した。共産圏諸国、国連決議による武器禁輸国、国際紛争当事国またはその恐れがある国には武器を輸出しない、というものだ。三木武夫首相が七六年、三原則対象国以外への武器輸出も「慎む」とし、事実上の全面禁輸となった。
その後、対米武器技術供与やミサイル防衛の日米共同開発が例外扱いとされるなど徐々に緩和されたとはいえ、戦争放棄の憲法九条、核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則とともに、平和国家という戦後日本の「国のかたち」の根幹をなす。
これを根底から覆し、武器輸出の原則禁止から、一定の条件を満たせば輸出できるよう転換するのが、安倍内閣が策定作業中の新たな「武器輸出管理原則」である。
新原則では、化学兵器禁止条約などの国際条約や国連安全保障理事会決議に違反しなければ、紛争当事国にも武器を輸出できるようになる。輸出を認める場合を限定し、厳格審査するというが、最終判断は国家安全保障会議に委ねられる。歯止めになるだろうか。
武器輸出拡大の背景には経済界の強い要請がある。防衛装備品に充てられる国の予算が頭打ちで、国内防衛産業の弱体化や技術力低下への危機感があるのだろう。
武器輸出が緩和されれば、新幹線などと同様、高い技術力を生かした輸出産業に成長し得るとの思惑があるのかもしれない。
ただ、官民が足並みをそろえて武器輸出を拡大する姿は、武器輸出を慎むことで国際的な信頼を得てきた平和国家とは相いれない。
日本製や日本の技術でつくられた武器が実戦使用されれば紛争当事者の一方に加担し、国際紛争を助長することにもなりかねない。
目先の利益を優先して、日本の信頼を傷つけ、結果的に日本の平和と安全を脅かすことになれば、国益を著しく毀損(きそん)する。
武器輸出の緩和が、集団的自衛権の行使容認や、憲法九条改正で自衛隊の国軍化を目指す動きと一体であることも見過ごせない。
守るべきは、先の大戦の反省から日本が戦後、営々と積み上げてきた平和国家の理念と国際的な信頼である。防衛産業の利益であろうはずがない。
☆ 今日は「ミ(3)シ(4)ン」ミシンの日、寒くなりそうです。皆様にとって良い一日で有りますように ☆
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