窯元日記復活

奈良博三昧『阿弥陀如来坐像』

奈良博三昧『阿弥陀如来坐像』
1躯
カヤ材 一木造 内刳なし 彩色 彫眼
像高35.9
彫刻
平安時代 9世紀 


奈良博収蔵品データーベースから「カヤ材を用いた一木造の像で、両手首先を含め像のすべてを丸彫りする。現状は全体に古色を呈するが、衣には赤色の顔料(朱か)が、肉身の一部には黄白色の顔料が認められる。四肢のバランスにあまりこだわらず、全体を一個のマッスとして把握する塊量的な造形や、ややアクのある微笑を浮かべた表情は迫力に富み、平安前期彫刻の特徴が看取される。腹前で阿弥陀の定印(じょういん)を結ぶ姿であるが、定印の阿弥陀如来像は仁和4年(888)の京都・仁和寺阿弥陀三尊像の中尊を嚆矢とし、寛平8年(896)の同・清凉寺阿弥陀三尊像の中尊がこれにつづく。本像はこれらに匹敵する古作とみなしうるが、立てた両の第2指の背が接しないで、わずかに間を空ける点は珍しく、今後その密教的な意味についての検討が求められる。

(岩田茂樹)
なら仏像館名品図録. 奈良国立博物館. 2013. p.104, no. 132. 」

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