小峰一雄プライベートブログ

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ある患者さんの場合

2010年03月20日 12時44分31秒 | 心の病(心療歯科)

ある患者さんの場合

 ある患者さんが来院されました。

 この患者さんは自宅近くの歯医者さんで歯を治しておりました。

 そして新しい歯が入りましたら、どうもおかしい?いつものように噛めない!と訴えました。

 ところが、何でもない!と聞き入れてくれなかったそうです。結局、何度訴えても聞き入れてもらえず、他の歯科医院へ行き、やり直してほしいと頼みました。

 しかし、同様に聞き入れてもらえず、逆に精神科へ紹介されたそうです。そして薬をたくさん飲まされ、ほんとうにおかしくなったと付き添いの娘さんが申しておりました。

 実際、私の言うことを聞き入れてくれません!

 そこで娘さんにお母さんの過去の状況を尋ねました。

 するとお母さんは何でもこなすスーパーウーマンでいろいろな役職や会社でも売り上げナンバーワンの存在だったそうです。

 ところが退職して何もやることがなく旦那さまも他界し、息子夫婦(孫)も別居することになり放心状態になっているそうです。

 そこで、お母様に何でも良いですから、責任ある仕事等を見つけていただくようお願いしました。

 そして3ヶ月が経過しました。

 症状はだいぶ減少してきたようです!

 私の言うことを聞いてくれるようになりました。

 確かに中心咬合位(普段の咬む位置)がズレておりました。(一度に多数の歯を削って被せなおすとよくあることなのです)

 咬合調整で本来の位置に下顎位を移動できるようにしましたら、全く問題なく咬めるようになったと喜んでくれました。

 その後、娘さんにどのように対応したのか?興味本位に聞いてみました。

 すると!

 「実は私が体調を崩し、病院通いするようになってしまいました。すると母が本当に親身になって面倒をみてくました」

 「そうですか、それでお母さんは自分がしっかりしなければと思ったのですね!」

 


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