毎年、実家の庭で咲いていた白い山茶花。
母が先になくなり、一人暮らしの父を訪ねるのだけれど、ちょうど仕事が軌道にのりかけた頃で忙しく庭先で用を済ませあたふたと帰ろうとする私を「花を愛でる余裕を持て」と引き留めた。
それじゃあ、と1輪持ち帰ろうとするのだけれど、いざハサミを持って切ろうとすると「あっ、その枝は…」とか「そこを切ったら…」とかうるさいので、ついには「ほな、どれなら切ってもええねんっ!」といいあったことも今ではよい思い出です。
父もなくなり、荒れ放題の庭からこの山茶花だけを持ち帰り、庭に植えてもう4年。
毎年この時期にはたくさんの真っ白な花を咲かせている。
どれを切れば叱られないだろうかと、迷いつつ切った1輪を供えてみよう。
父は喜んでくれるだろうか。
母が先になくなり、一人暮らしの父を訪ねるのだけれど、ちょうど仕事が軌道にのりかけた頃で忙しく庭先で用を済ませあたふたと帰ろうとする私を「花を愛でる余裕を持て」と引き留めた。
それじゃあ、と1輪持ち帰ろうとするのだけれど、いざハサミを持って切ろうとすると「あっ、その枝は…」とか「そこを切ったら…」とかうるさいので、ついには「ほな、どれなら切ってもええねんっ!」といいあったことも今ではよい思い出です。
父もなくなり、荒れ放題の庭からこの山茶花だけを持ち帰り、庭に植えてもう4年。
毎年この時期にはたくさんの真っ白な花を咲かせている。
どれを切れば叱られないだろうかと、迷いつつ切った1輪を供えてみよう。
父は喜んでくれるだろうか。