ジャンダルム~西穂へ縦走 <DJ版>
上高地~涸沢~奥穂
奥穂~ジャンダルム~天狗岳~間ノ岳~赤石岳~P1~西穂~
ピラミッドピーク~西穂独標~丸山~上高地
写真は ウマノセと呼ばれる難関ポイント。↑
今年も北アルプスに於いて 困難な岩場が多い穂高連峰の中でも、最も長大で厳しいルートに当たる奥穂~ジャンダルム~西穂の縦走ルートを極めることができた。
このコースは、他のエリアの縦走路ならクサリやハシゴがあって当然という場所でも、自然のままの状態で穂高本来の姿を保っている。このルートは、技術・体力・集中力・天候の変化等に適切に対応できる判断力のどれ1つを欠いても完遂しえない充実のルートである。
今回は、山行3日間の中でこのルートを歩くメインの24日は 早朝から日没まで1日中雲ひとつ無い大快晴に恵まれて踏破できた。ダイナミックな岩稜縦走の醍醐味と格別の達成感を味わうことが出来て幸せであった。
初日は、涸沢までの登りも快晴。ザイテングラートを詰める辺りから冷たい風が吹き、穂高岳山荘のある白出のコルで初雪に見舞われた。しかし、行程上は全く問題なく深夜には満天の星空も望めた。
登らせてくれた山に感謝。山と対峙することで大自然の中でちっぽけな存在でしかない自分を再認識すると同時に 生かされていることに感謝である。
次々と目の前に展開するルート上の困難な登攀、下降を繰り返し その縦走路を振りかえり見たとき、よくぞこんな岩稜の登下降ができたものだと内なる自分の力にも驚かされる。
荒々しくも美しい穂高に魅せられて きっとまた来年もこのコースを歩くに違いない。
奥穂からは岩屑のやせた岩稜を進むが、ほどなく上の写真の部分「ウマノセ」に突入する。
両サイドはナイフエッジとなって切れ落ち、空中に体が露出して高度感たっぷりの
スリリングな岩稜の急下降となる。
ウマノセの上部から見るとこんな感じ。
写真から この高度感とナイフエッジの岩稜コースの様子がお分かりでしょう。
今回は、前夜の初雪もあり早朝は風も強め。例年より気温も低く手袋をしていても
岩の冷たさが一層緊張感を増幅させる。
奥穂側からは このような切り立った高度感満点のスリリングな縦走路である。
ウマノセを通過すると束の間、なだらかな稜線を進む。
しかし、すぐに落石が多い急降下に入り
小さいですが、中央;急下降の登山者分かりますね。
ロバの耳へと取り付くことになる。 垂直に攀じ登って高度を上げ、
絶壁をトラバース。
さらに、難所を登攀する。
7時12分、ロバの耳のジャンダルム寄りで、 不幸にしてこんな事故も目撃しました。 ↓
負傷された方が1日も早く元気になられることを願います。
「北アルプスで24日、2件の遭難があり、それぞれ男性が県警ヘリで救助された。
午前7時10分ごろ、奥穂高岳のロバの耳(標高約3、150メートル)付近で、千葉市の男性会社員(49)がバランスを崩して約50メートル滑落。約2時間後に市内の病院に搬送されたが、右ひざを折るけがをした。」 <山岳遭難ニュースより>
注)ロバの耳の事故現場では、携帯が通じず 先行した登山者がジャンダルムからへりの救助要請をしたため搬送までに2時間を要する結果となった。
*24日は、前穂4峰での女性の滑落死亡事故が新聞では大きく取り上げられているようですが、3連休中は前穂だけでも複数の事故が起きていました。西穂山荘から上高地へ下山中<25日>には前穂上空をヘリが何回もアプローチしていたのも見かけました。
穂高は、嶮しくかつ素晴らしい山岳であり 自然が創り出した美しさは魅惑的ですらある。
しかし、毎年 山岳事故が起こる厳しい山であることは肝に銘じておきたいものである。
必要以上に恐れることはないけれど 二重三重の安全チェックは欠かせない領域である。
憧れのジャンダルムに迫る。 今年も逢いにきたよ!!
基部に取り付いている登山者の姿が見えます。
後方は、笠ヶ岳。 高度感が凄いでしょ。
ジャンダルムのテッペンはすぐ目の前に!
ジャンダルムを登るカモシカ
ついにジャンダルム山頂<3,163m>へ飛び出す! 味わいのあるプレートが好き♪
進行方向には、西穂・焼岳・乗鞍・御嶽と名峰が並ぶ。
奥穂~白出のコル~北穂~槍ヶ岳。 その奥に、裏銀座の名峰群と鹿島槍や白馬などの
後立山連峰もずらりだ。
少しアップで眺めましょう。
写真は省略しましたが、奥穂~前穂・明神岳~上高地の眺めも素晴らしい。
コブ尾根ノ頭~畳岩尾根ノ頭を経て、天狗のコル~天狗ノ頭<2,909m>へ。
途中、逆コースからの登山者とすれ違う。
天狗ノ頭<2,909m>
(この間写真、省略。)
天狗ノ頭を過ぎると お待ちかね;逆層スラブの大下り!
偶々、本谷橋手前から このルートを一緒に歩くこととなったヒロちゃんの晴れ姿!
ジャンダルム縦走コース初挑戦!
おそらくヒロちゃんの登山暦の中でも忘れ得ぬ充実の1日となったことであろう。
間天のコルから仰ぎ見る天狗岳逆層スラブの斜面。
間天のコルからは、ほぼ垂直で途中邪魔をする岩を避けながらの難度の高い岩登りの
急登からスタートする。 その後は、写真のような厳つい間ノ岳への登りが続く。
↑ 間ノ岳<2,907m>からの展望 ↓
間ノ岳をクリアし、反対側からの眺め。
ご覧のような浮石の多い滑りやすいスラブ状の急降下がある。
アップでご覧頂くと こんな急降下が続くのです!
登り返して、赤石岳。
さらに、アップダウンを繰り返して(疲れが出てくる所)
*見所ありますが、大幅に写真省略で急ぎます。 あしからず。
頑張って、ようやくP1の山頂へ! 縦走路を振り返る。
大快晴の西穂山頂<2,909m>に立つ。 槍ヶ岳方面も
笠ヶ岳方面も <写真省略;上高地方面も> どこまでもクリアに見渡せる。
午後の遅い時間帯だが、この日は終日この大快晴であった。
ピラミッドピークから西穂~間ノ岳を振り返る。
西穂独標から ピラミッドピーク~西穂~間ノ岳を振り返る。
夕陽が傾く丸山ピーク。
映画『岳』で 三歩が久美ちゃんに山岳遭難について尋ねるシーンのロケ地でしたね。
夕方になっても この晴れっぷりである!
なんたって、この時間で八ヶ岳・茅ヶ岳、小淵沢周辺までクリアに見渡せるんですもの!
終日 大快晴の千載一遇の登山日和であった!
ジャンダルムのこの縦走コースが、余りにもダイナミックで素晴らしいので、
スタートの奥穂山頂からの展望が、霞んでしまう。
カモシカブログでは、毎年、もう見飽きたという方がいるかと思いますが、
おまけの写真を。
定番の奥穂高岳<3,190m>からの展望です!
同じく定番の、涸沢カールからの穂高の眺め!
最終日25日に上高地に下山したら、こんなに雲が出始めました。
それでもお気に入りの河童橋からの穂高の定番の眺めです♪
河童橋からは、今回の縦走コースを全て一望できるので
何度も、何度も、穂高の稜線を仰ぎ見て 改めて 感動と余韻に浸るひととき。。。。。
そして、いつものように
「穂高よ さらば また来る日まで」と手を振って 河童橋を後にした。
今回の山行の本編が出来上がるまで 同コースの過去記事で
カモシカさん 素敵な眺めを見せてくれて
ありがとう(^-^)
美しい そして険しくて神々しい・・・
見ているだけでドキドキしちゃう
素晴らしいお天気に歩けて良かったですねェ
羨ましいけど私には無理だわ・・・
本編もあるのかな?楽しみにしてますね
いやいや、何度見ても飽きる事はありませんね。素晴らしぃ~~!!
わたしも南の方から槍穂高を眺めていましたよー。ちょうどカモシカさんが歩いていたんですねぇ。すごい。
こちらは全く記事が追いついておりません><
困ったもんです。
これからも山を楽しんでください!今後のブログも楽しみにしてます!
またいつか山でお会いしましょう!
写真の臨場感は迫りくるものもありますね。
この行程でも皆さんに優しくされるカモシカさん
素晴らしいです。
本物を見せていただき、感じさせていただきました
凄い山の男に感謝です。
>素敵な眺めを見せてくれてありがとう(^-^)
いえいえ、私ではなく穂高の大自然が見せてくれる眺めですよ。
>見ているだけでドキドキしちゃう
写真見て↑なら、現地で見たら・・・。
本当にスリリングなコースですよ。
お天気は、これ以上ないという完璧な快晴でしたね♪山の女神が微笑んでくれました。
次の山行をUPすることになると詳細本編は、先になるので、DJ版で存分に楽しんでおいてください。
>何度見ても飽きる事はありませんね。素晴らしぃ~~!!
eriさんも槍穂が、好きですものね。この山岳展望を見たいが為に難度も通ってしまう穂高です。
>わたしも南の方から槍穂高を眺めていましたよー
おやおや、どちらのお山に登ったのかな? eriさんのレポも楽しみにしていますよ。
快晴の北穂からの眺めも奥穂からのぐるりの眺めもたっぷり堪能されて充実山行でしたね♪
夏に天気が悪かったせいか、一つ前の3連休も天気がイマイチだったせいか 紅葉前の中途半端な時期なのに、意外にも多くの人出で賑わった穂高の山でした。
こちらこそ、ありがとうございました。
ファミリー登山、微笑ましく見ていました♪
可愛いお子さんですね。今に立派な岳人になりますよ。
>リードしていただいたおかげで初めて気楽に高所の岩でも下りられました
多少なりともアドバイスが役立って嬉しいです。基本を守れば、怖くないですからね。岩場も楽しめるようになっていただけると幸いです。
未知の西穂の先? 拙ブログで楽しんでいただけたら光栄です。
>またいつか山でお会いしましょう!
素敵なkanakoさんファミリー、また山で楽しいお話しましょう!
>写真の臨場感は迫りくるものもありますね
このように感じて頂くことができ、嬉しいです。
私ではなく、あくまで穂高が素晴らしいのですよ。登らせてくれた穂高に感謝、お恵比寿さんのコメントに感謝です。