11月4日 秋の奥御坂山塊縦走
毛無山(1500・1)~十二ヶ岳(1683m)~金山(1686m)~節刀ヶ岳(1736・4m)~鬼ヶ岳(1738m)~雪頭ヶ岳(1720m)
このコースは、展望が素晴らしいこと、登山道に変化があること、1日たっぷり歩けて毎回満足度が高いことなどから、お気に入りのコースとなっている。年に複数回通う山である。今年の春にも登っているが、記事のUPが間に合わずそれきりなので、時間ができたら春シリーズもまとめたいと思う。
霧に包まれた十二ヶ岳、毛無山。
深夜に自宅を出た時には満天の星空であった。途中、山中湖辺りから濃霧の中の深夜ドライブ。夜明け前に西湖畔に着くが、御坂山塊は中腹より上は重たい霧の中であった。気温も高めで、湿気を含んだ霧であることが心配だ。これでは展望を楽しむことはかなわない。山は諦めて、温泉にしようかとも思ったが、日没前の下山から逆算して遅いスタートでもなんとかなるぎりぎりまで様子を見ることにした。
日の出からずいぶん時間が経過した。やや焦る。
朝日が差してくると、稜線を隠していた霧が晴れ始めた。紅葉の山腹も見えている。
スタート地点の文化洞トンネルまで車を飛ばす。
十一ヶ岳と十二ヶ岳のV字のキレットもはっきり見えている。
年に何回か歩くコースであるが、上高地から穂高を眺めるのと同じで、毎回心ときめく眺めである。それだけ自分の中でお気に入り度が高いのであろう。
文化洞トンネル脇の登山口から取り付く。
早朝だといつも猿の群れで賑やかだが、今回は静かだった。
トンネル上の毛無山への登り口に並ぶ石仏。柔和なお顔に思わず足を止め、本日の登山の安全を祈願する。
毛無山までは約1時間半。初っ端から容赦の無い急登に絞られる。
登り始めて10分で、フリースも山シャツも脱ぎ、早くも半そでTシャツ1枚となる。
中間地点の長浜分岐前後だけ、このように道は緩やかになり、ゆっくり味わって歩きたくなる。
山に来て『幸せ』を感じる時である。山頂の大パノラマではないのだが、毛無山に登る途中のお楽しみポイントである。
右に長浜への道が延びていて、合流点が小広場状になっていて気持ちのいいところだ。秋はシックな紅葉。春は新緑と野鳥のさえずり。縦走が目的でなければ長いこと佇んでいたくなる心地よい場所である。
ここを過ぎるとまた急な登りが毛無山山頂まで続く。
山頂が近づき、登山道が小刻みにジグザグを切るようになると右手に富士山が一気にその姿を現す。
山頂の前であるが、ここはなかなかのビューポイントで感動大のところである。
カメラを持っていれば、誰でも必ずシャッターを切りたくなるところである。
輝く河口湖の湖面も美しい。
早く山頂からの展望を見たいとの思いに駆られるのだろうか、今までフーフーしながら登ってきた登山者達もこの辺から足どりが軽くなるのが不思議だ。
毛無山(1500・1m)山頂からの富士山と千晴。
後続の登山者もここで私に追いついて、倒れそうな標柱を支えてくださった。
日の出間際の濃霧がウソのような秋晴れの毛無山山頂に立つことができた。
毛無山山頂からの富士山の眺めは最高である。足下には左に河口湖が望める。
写真では切れているが、三ツ峠、杓子山、山中湖、石割山、御正体山、丹沢、箱根、三国山など富士山の東側に位置する山々が一望できる。
これから向かう十二ヶ岳にはない三角点がここにはある。
手前に見えている黒い山は足和田山(1355m)、右手(西)には、紅葉のハイキングコースで有名な三湖台や紅葉台が続く。
足和田山を挟んで右足下には西湖が見える。
毛無山は、すぐ近くに朝霧高原の毛無山(1945m)があるがこれも写真では切れているが、富士山の裾野右上に見えている。
十二ヶ岳に向かって、いくつかのアップダウンをこなしていく。富士山は終始見えているが、コースアウトして、崖っぷちに寄ってみると谷から西湖を挟んで富士山がきれいに望める。
十二ヶ岳を目指して毛無山を後にする。間もなく最初のコブに「一ヶ岳」とあり、これが十二ヶ岳まで続く。
代表して、四ヶ岳の写真。
四ヶ岳付近から正面には、十二ヶ岳が見える。
その右には、節刀ヶ岳(1736・4m)の尖った円錐形のピークが見える。
縦走路からは、常に左手に富士山を見て進む。
所々、色づきの良い紅葉も愛でながら快適な稜線歩きである。
八ヶ岳辺りから稜線を辿れなくなり左に、右に山腹を巻く。
十一ヶ岳<正式には、鋸山というらしい>からは、正面に主峰十二ヶ岳を見る。
この間は、いわゆるキレットになっていてカモシカ好みのコースなのである。
下降地点のロープ。少しカーブして急降下なので写真では真下まで写しきれない。
以前に比べれば、しっかりしたロープに取り替えられたが、要注意の下りである。
キレットを離れたところから見ると、こんな感じである。
左が十二ヶ岳。
十一ヶ岳からのキレットの下り、十二ヶ岳への直登。そして、十二ヶ岳からの下りが
本コースのルート上のクライマックスである。
十一ヶ岳からキレットをロープを頼りに下ってくる後続の登山者。
最低コルの部分には、ジュラルミンの吊り橋が掛かっている。これはありがたい。
もし、この吊り橋がなくまともに谷底まで下って、そこからの登り返しであったならこのルートはさらに難度が高くなる。
吊り橋を渡り終えると同時に、急斜面のクサリ場となる。
ホールドがしっかりしているので実際は鎖に触らず登れるが、楽しい部分である。
岩場が終わっても暫く木の根っこに摑まったりしながらの急登が続く。
急登途中から十一ヶ岳を振り返る。
後方の大きな黒い塊が黒岳。左隅が、釈迦ヶ岳。右の薄いのが三ツ峠山
十二ヶ岳(1683m)の山頂プレートのある場所で寛ぐ登山者。
この位置からは富士山と西湖が望める。(周囲の山は見えない)
-1
紅葉台・三湖台がはっきり見える。
-2
写真1の右に広がるパノラマの続き-2である。朝霧高原の毛無山山塊が見えている。
西湖が見えていれば、もうサイコー!なんでありますが、カモシカの指定席は祠の先にある岩の上。通称『カモシカの展望台』と勝手に命名。ちょうどひとり分のスペースが確保できる。
カモシカの展望台からのパノラマ。
正面にはこれから向かう鬼ヶ岳。後方のラインは南アルプスである。
鬼ヶ岳が、赤石岳・荒川三山を隠しているが、後は甲斐駒から聖・上河内岳、さらに南部までほぼ全域が眺められる。
仙丈・北岳・間ノ岳・農鳥岳をアップで。いつもなら真っ白に雪化粧をしてキラキラ輝いて見えるが、今年は温かいせいかまだほとんど雪が付いてない。
鬼ヶ岳の右に金山を挟んで、さらに右に三角錐の節刀ヶ岳。
節刀ヶ岳の右には並んで八ヶ岳。さらに右にみずがき・金峰山。さらに雁坂嶺から大菩薩、本社ヶ丸とならぶ。
左に目を転じれば(南)西湖と富士山。この左には河口湖から山中湖。さらにそれを取り囲む山々。
大石峠方面から釈迦ヶ岳、御坂黒岳、三ツ峠山、杓子山、石割山、御正体山、丹沢、箱根、三国山から籠坂峠辺りまで広範囲に見渡せる。
まだまだ展望を楽しみたいが、このあともあるので先へと進む。
十二ヶ岳からの下りは、ロープでかなりの急降下である。ちょうど北アルプスの槍ヶ岳に向かう東鎌尾根西岳からの下りのミニチュア版である。
斜面を下ってきた後続の登山者。木の根、岩角をバランスよくつたっての降下となる。
一箇所、小さな鉄梯子の登りも含まれている。
登山道を塞ぐ大岩があるが、高さはないのでそれは簡単に乗り越えられる。
そこから、金山までは登山道の雰囲気はがらりと一変する。
☆「十二ヶ岳・鬼ヶ岳など奥御坂縦走-2」に つづく。
私たち、ここのキレット?にビビリましたよ。
急登好みとは、タダ者ではありませんね(笑)
富士山、めっちゃ、きれいですね。
デジイチで撮ったように見えますよ!
オイラ時間切れ必死かな
展望は素晴らしい、まだ地図見てないのですが、ここも行ってみたいな。
もちろん縦走はしません(笑)
続編も楽しみ~
しかも標高の割にはスリル満点のようで、
眺めは眼下にに富士山やら西湖を見下ろし!スンバラシイ~♪
毛無山だけでも眺めが良さそうだから行って見たいな!
その北の大石峠と間違えました。
それにしても富士の写真が綺麗!
コースも迫力満点です。
一度は歩きたいコースです。
長浜分岐前後の様子もステキ・・
ヒントを読む前は白谷丸から見た感じ!?
なぁんて思ったり・・
地図も手元に無くて、当てが付きませんでしたぁ^^;
富士山が大きくて感動してました。
紅葉もまたいいですね。
でも、あの鎖(というか綱)は大変ですよね。
何度もあるから、最後はまたか!って感じですけど(^^ゞ
このあとの続きも楽しみにしていますね(^o^)/
紅葉と富士山の眺めがトビッキリに良いですね(^ω^)
最初の、落ち葉で敷き詰められたような
穏やかな場所が特に好きです(^ω^)
遠くまでいけない時にとっておいた山なのに・・・
先にこされたからって悔しいわけじゃーないのだ。
そんなに何回もいってるんだねー
色んな味を楽しめるお手軽なコースだよね。
って、そこまで歩けば結構な縦走かもだね。
変化に富んだ面白いコースでしょ!
>急登好みとは
岩岩が好きなんですよね!
>デジイチで撮ったように見えますよ!
ありがとうございます。でも、写真は三脚マンさんの方が腕がいいですから。
御坂山塊のコースでは、いろんな意味で№1のコースですよ!
>もちろん縦走はしません(笑)
単発で端っこの山狙い?縦走しましょうよ!
高いとこ、駄目でしたっけ?