シカの足跡 他
夏、霧ヶ峰で撮影した「シカの足跡」。
カモシカ撮影の「シカの足跡」の写真シカないのは寂しいので、
参考文献を掲載します。
獣害の犯人は? 足跡で獣を特定しよう ~動物の足跡12種~
野生の獣は警戒心が強く、夜行性のものが多いため、夜間に田畑を荒らす場合が多々あります。獣を見つけるのは困難ですが、足跡などの痕跡は間接的に獣種を見分ける手がかりになります。ここでは12種の動物の足跡を紹介します。被害の現場やその周辺で足跡を見つけたら、形をよく観察してください。効果的な獣害対策を行うには、まず獣を特定することが重要です。
※ 足跡がそのまま地面に残ることはまれです。ここで紹介している形はあくまでも目安であり、実際は地面の状況などによって変化します。
動物は足跡や食べ跡、ふんなどの痕跡を残しますが、最も分かりやすいのが足跡ではないでしょうか。的確に判別できるように、足跡の形を知っておきましょう。
足跡を覚える上でヒントになるのが爪の形です。動物の爪は、扁爪(ひらづめ)、鉤爪(かぎづめ)、蹄(ひづめ)の3種類に分けられます。人間やサルは扁爪で、物をつかむのに適した爪です。動物に多い鉤爪は湾曲した鋭い爪で、獲物を捕らえたり地面を掘ったりするのに使われます。シカやイノシシは頑丈で分厚い蹄を持ち、速く走ることに優れています。
大型獣
イノシシ・シカ・クマ
イノシシとシカは蹄を持ち、どちらの足跡も長細い蹄の跡が2つつきます。イノシシは、後ろに副蹄(ふくてい)という小さな跡がつくのが特徴ですが、硬く乾いた土だと跡がつきません。その場合はシカと区別するのは困難です。シカは軟らかい地面でも副蹄はつきません。足跡の大きさは、イノシシもシカも約5~8センチです。
クマの足跡は大きく、成獣の後脚は20センチ以上になることも。子グマの足跡は小さいので肉球の形で判断します。もし山の中などで見つけてしまったら、クマの生息域であることを意識し、十分注意してください。
中型獣
アライグマ・アナグマ・ハクビシン
アライグマの足跡は、手のひらと指先の跡がくっついています。アライグマだけの特徴的な形です。前脚の足跡の大きさは約6~7センチです。
アナグマとハクビシンは5つの指球(肉球の指の部分)の跡がつきます。どちらとも成獣の足跡の大きさは約5~6センチです。アナグマは前脚で巣穴を掘る習性があるため、ハクビシンより長い鉤爪を持っています。
タヌキ・キツネ・サル
タヌキとキツネは4つの指球の跡がつきます。形も大きさも似ていますが、キツネの足跡はひし形に近い形をしています。どちらも約3~4センチの小さな足跡です。
サルの足跡は人間に似ていますね。親指とそのほかの指が離れているのが独特で、比較的わかりやすい足跡です。ニホンザルは群れで行動することが多く、まとまって多数の足跡がついていたらサルを疑ってください。
小型獣
イタチ・テン・ウサギ
約2~3センチの小さな足跡はイタチやテンです。タヌキ、キツネの足跡に似ていますが、こちらは5つの指球の跡がつきます。しかし、小さくて体重が軽い動物であるためもともと足跡が残りにくく、指球の跡が4つしかつかない場合もあります。
ウサギは歩き方に特徴があり、飛び跳ねるように前に進みます。アウトドアが趣味の人は、雪山でノウサギの足跡探しを楽しみます。スノーシューハイクではよくやります。痕跡から動物の行動を読む「アニマルトラッキング」は、近年、自然観察の一種として人気が高くなっています。
最後に ~狩猟におけるフィールドサイン~
狩猟をする人たちは、「フィールドサイン(=動物の痕跡)」から獲物の居場所を見定める「見切り」という作業を最初に行います。いつ頃つけられた足跡なのか、足跡の新旧を見極めるのも大切なのだとか。新しいものほどハッキリしていて、古くなるとくぼみの起伏がなくなってきます。
足跡、食べ跡、ふんは、動物が残す立派な痕跡です。農業に携わる人も足跡の形を覚えておくと、被害対策の役に立つかもしれません。
参考文献:「狩猟読本」(大日本猟友会発行)
登山途中でもしばしば見かける野生動物たちの足跡。
足跡の主を特定し、足跡からその行動を読み取ることは面白いものです。
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