イソヒヨドリ
散歩の途中、頻繁に見かけるようになったイソヒヨドリ。
生息数を拡大し、海岸線からどんどん内陸に且つ人の住む住宅へと
生息域を拡大している鳥である。
ボディーのブルーときれいな囀りがお気に入りである。
全長23cm。オスは頭から胸、背、腰までが青藍色。
腹は赤褐色。翼と尾は黒っぽい。
メスは全体が灰褐色で、背は腹より黒っぽく、鱗様の模様が沢山あります。
大西洋から太平洋までユーラシア大陸の中部に連続して分布しています。
地中海、黒海、カスピ海沿岸からヒマラヤ山地など、温暖な海岸から大河沿いの崖地などに生息しています。
日本では全国で繁殖していますが、北海道では少なく、本州以南には普通に分布しています。
小笠原諸島、南西諸島などにも多数が生息しています。
海岸の崖地に生息しているのが普通ですが、時に海岸から離れた崖地、
さらに人工的な建物にも生息することがあります。
さえずりは柔らかな澄んだ声で、かなり美声。
岩の上やコンクリート堤防の上などでさえずる姿をよく見ます。
海岸の磯で見ることの多い、灰黒色に見える鳥で、
ヒヨドリと大きさも似ているので
「磯鵯(イソヒヨドリ)」の名は、生息地にちなんだ名前になっています。
かつては、海岸付近にのみ生息することが報告されていたイソヒヨドリ
ですが、ここ20年で、特に、近畿から関東にかけて、
内陸への進出が顕著になっています。
海岸から10キロ以上内陸に入った地域でも、普通に見られるようになりました。
しかも、人為的活動の影響が大きい環境である都市部や、住宅街で頻繁に見られるようになっているようです。
生活様式
・緑地区や住宅区に比べ、高層マンション区で、発見頻度が高い。
・オスが高い場所をさえずりの場所(ソングポスト)として利用している。
・営巣場所は、トタン屋根の隙間やアーケードの鉄骨の隙間。
・採餌は主に草地の地面で、つまみ取り。
・親鳥がヒナに与える餌は、ゴミムシや鱗翅目の幼虫など、主に地上徘徊性の昆虫(フナムシが取れないこと以外は、海岸での食性とそれほど変わらない)。
これらのことから、都会に進出したイソヒヨドリは、
巣を人工構造物に作り、近くの草地の地面で主に地上徘徊性生物を採餌し、
オスは、高層マンションの構造物を、
元々の生息場所である高低差のある岸壁の代わりに、
縄張り行動に利用することで、都市部で生活しているということが明らかになりました。
ここ20年の間に、イソヒヨドリを内陸への進出させた要因については、
未だ謎は残りますが、
イソヒヨドリは、人工構造物と、都市に残された緑地を
利用することにより、新たな生息環境を開拓し、
生息地を拡大しているようです。
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