けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

6000mへの歩み。

2005-09-19 23:19:51 | チョーオユー
さて、さて、さて!AGチョーオユー登山隊05は、順調に予定を進めてきました。
が、本日あたりから隊員の体調や準備の進行に合わせて、調整をしていきます。
「な“ダ”ちゃん」の日程によると、本日はC1の往復となっていますが、
隊員たちは、その手前のデポキャンプ(6038m)まで頑張って歩きました。
その上に行けなくても、まだまだ心配することはありません。
ゆっくりと時間をかけて順応を進めていきますから安心してください。
ただいま、隊員たちはテントに倒れこんで、ぐったりしている様子です。
ぜんぜん音が聞こえませんから。

昨日のプジャの儀式は、吹雪!
お祝い事だし、近隣の登山隊が参加しに来るんですが…
といっても、外は雪なので誰も来ないだろうと思っていたら、
ラッセルのチームが隊員もシェルパもほぼ全員、
そして、やはり昔から公募登山をしているヘンリー・トッドさんの
ところからシェルパたちが、吹雪の中来てくれました。
とても嬉しいことでした。皆で安全祈願とお祝いをしてくれました。

この3日間ずっと雪が降っていて、テントもグショグショしてしまうとことも。
今日は、久しぶりの晴れで、風も弱く、穏やかなトレッキング日和でした。
サシローは、ピッタリ私についてきますが、
クムジュンコとマコロじいは、少し離れてしまいます。
なにしろ6000mまでのハイキングですから、苦しくて当たり前です。
ちょくちょく立ち止まって、水をたくさん飲んでもらって、呼吸もしっかりしてもらって、
それから気温にあわせて、細かくウェアも脱いだり着たり。
氷河のアイスタワーに魅せられて、マコロ爺は、よく立ち止まってました。

シェルパたちは、この間にC1に8ケのテントなどを持ち上げて、
さっさと私たちを追い抜いて、ABCにすっとんで行きました。すごいでしょ?

ごめんなさい、そろそろ限界かな。
2行ごとくらいに、バーナーで指を温めて打ってるんだけど、
誤字脱字が多くなってきた。すっかり暗くなりました。
夕飯の時間だと、パルマが呼んでいます。
夕食後にラッセルのところで送信させてもらいます。

明日は、休養日。この後の戦略をシェルパたちとして、
また、ご連絡しますね。では。

PHOTO:氷塔をバックに頑張って歩く、サシロー、クムジュンコ、マコロ爺!

たくさんの応援、コメントありがとう!

2005-09-19 23:11:24 | チョーオユー
ABCでの奇跡的なPCの接続だったはずなんですが、
なんだか皆さんのコメントを読むとだいたい読まれてましたね~。

一昨日は、事前に私が書いた日記をラッセルのところで接続できるやいなや、
貼り付けて送信したんです。送信が何しろ優先だったので、
皆さんのコメントに対応するような文章を書けなくてスミマセンでした。

でも、ラッセルのところでブログを開いて、そのままPCをシャットダウンしないで
ラッセルたちにお礼を言って、AGのキャンプに走って戻りました。
隊員たちは、皆、首を長くして待っていました。皆ですぐに見ましたよ。

大変な数のコメントが続いていたので、隊員たちはその数字を見ただけで
感激してしまいました!皆さんありがとう。
字が細かくて読みにくいので、隊員たちには僕が読み上げてるんですが、
中には、照れくさかったり、詰まってしまったりするコメントもあって、
困っちゃいましたよ。

でも、「送信できない間、こーなってたらいいなぁ」って思ってたとおりに
皆が勝手にコメントを書き続けてくれていて本当に嬉しかったです。
さすが、現場の気持ちがわかるランナーやタマちゃんだけあって、
「何をすれば良いかがわかってらっしゃる!」って
隊員たちは、目をウルウルさせて感動していました。

さて、ここで、その隊員たちの簡単な紹介を!

“マコロ爺”こと小川誠さんは、なんと65歳!プロの山岳写真家です!
近いところでは、ヤマケイ4月号の巻頭で8ページのグラビアを飾っています。
11月には、ペンタックスギャラリーで個展も開きます。みんなで行こう!
たぶん、日本一高い山に登る写真家なのではないでしょうか!
ランナー察しのとおり、当然朝のSPO2チェックにはいませ~ん!

“クムジュンコ”こと竹下淳子さんは、昨年まで大手電機メーカー会社員、
そして、3人の男の子を育てぬいてきた60歳の主婦でもあります。
ライフワークの山に火がついてきたのは、定年が迫ってきてから!
この1年間の間に、マッターホルン、アイガー、ワスカランと駆け抜けて、
チョーオユーにたどり着きました。いやいや、まだまだ先を見ています。

“サシロー”こと指崎彰さんは、40歳の世界中を旅するチョンガーです。
でも、お世話になった人もいるのでは?今年の8月まで2年間剣御前小屋の
スタッフでしたから!顔に見覚えありませんか?なかなかいい男です。
しかし、彼には問題が…。チョーオユーの登頂よりも
阪神タイガースの優勝が気がかりなだという虎キチなんです!どうしよー。

そして、シェルパたちを更に簡単に紹介します。

サーダーは、ご存知のカトマンズの色男パサン・キダー!いえーい!
昨年のチョモランマでも大活躍、優しさと力が売りのペンバ・ギャルツェン!
同じく昨年のチョモランマでランナーのサポートだった坊主の資格をもつ、ニマ・ノルブ!
今春マナスルの大蔵隊長の下で鍛えられたルーキー、オンジェ!日本語うまいぞ!
キッチンボーイは、新人のアンガ・バードル!口数すくねぇ~!
そして、道場六三郎も真っ青、コックのパルマ・マン!

以上、泣く子も黙る、ロールワリントレックとは、俺達のことさぁ!
…だそうです。

今度とも、私たちを宜しくお願いしまーす!

PHOTO:プジャの祭壇に座る隊員とラッセル達