虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

ブログに寄せられた質問に回答する-2-

2011-09-11 18:34:30 | 南ア-その他-

前回の続きです。
(前回の記事はこちら)

南アフリカの治安等について

⑥治安は、どうですか?

⇒南アフリカというと世界有数の犯罪都市、ヨハネスブルグがあるため、
どうしても治安の話題になることは多いのですが、
治安は、みなさまが思われるほど(日本の報道ほど)悪くはありません。
しかし、危ないなとかいやな予感がするなと思うことは少なからずあり、
身を守るために、安全策を講じることはかなりあります。
リンクはこちら

⑦前回、質問させていただいた、治安で危険なこととは、たとえばどのようなことでしょうか?

⇒強盗であったり、ひったくりであったりです。もちろんそれ以外のことも充分考えられます。

⑧カメラやPCは、現地の人々には、高価で使うには気をつかいますか?

⇒もちろんです。必要以上にカメラを出さない、
パソコンを持っていることを伝えないのは、身を守るために、必要なことだと思います。
あと、私は普段、腕時計をしないようにしています。これも狙われる可能性を高めるので。

⑨生活している町では、娯楽街はありますか?バーやスーパーマーケットなど?

⇒私の住む田舎町にもバーというか酒屋はありますが、私は利用しません。
やはり治安上の問題もあって、夜遊びはしていません。
大型スーパーマーケットも車で30分程度の場所にあります。
こちらは日本食品は手に入りませんが、それなりのものは手に入ります。

⑩現地の人々、学校の先生など、日本人に対して排他的ですか?
それとも親しみやすくかかわりをもってくれますか?

⇒国としてどうといったことは私には分かりかねますが、
個人レベルで、排他的だと感じることは少ないです。


その他

⑪一人で多くの時間を活動していく中で、
日本人が一人ということに孤独を感じることはありますか?
他の国では、日本人が多いところもありますが、どうでしょうか。

⇒日本人一人区での活動なので、孤独に感じることはあります。
しかし、私の場合、徒歩15分のところに、FETコレッジという職業訓練校があり、
そこに現在日本人の協力隊員が4名いるので、日常生活ではそれほど孤独は感じません。
しかし、活動では、やはり孤独を感じることは多々あります。現在、小学校教諭が私一人なので。
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⑫やっぱり、日本や日本人に会いたくなるときは、ありますか?

⇒それはあります。どこにいても、やはり日本人なので。
自分の母国語(もちろん日本語)が使える環境の方が、自分の思いを容易に伝えることができるので。

⑬休みの日は、何をしていますか。

⇒休みの日は、洗濯、買い物、
それ以外のときは、基本的に家でごろごろしています。
しかし、黒人の家に招待されたり、FETコレッジで過ごすこともあります。
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⑭南アフリカの他の隊員と頻繁に会っているのですか?

⇒先にも述べましたが、FETコレッジの方たちとは、比較的頻繁に会っています。
しかし、他の任地の隊員とはかなり距離が離れているので、ほとんど会うことはありません。

⑮どこに住んでいますか?ホームステイですか?

⇒私は、Kamhlushwaというスワジランド国境より車で30分ほどの田舎街に住んでいます。
黒人の一般家庭に同居するホームステイ隊員です。

⑯食事は、どのようなものを食べていますか?

⇒これは隊員によります。
私は、黒人家庭に住んでいるので、黒人家庭に準じたものを食べていた時期もありました。
しかし、いまは自分の好きなものを食べるようにしています。


ブログに寄せられた質問に回答する-1-

2011-09-11 15:00:42 | 南ア-その他-

最近、当ブログのコメント欄に、
日本の方からたくさんの質問をいただきました。

質問の内容は、南アに対する素朴な疑問や、
協力隊として活動する上でのことについてでした。

私は、コメント欄をサイドバーで公開していないので、
これらの質問の答えを書いても、
多くのブログ読者の方は、気付かないように思います。

そこで、今回と次回の2回に分けて、
かつての質問とそれに対する答えを、改めて公開します。
(回答は過去に答えたものです。)

ご確認ください。

 南アフリカの使用言語について

①現地では、英語ですか?生活では、何語を話しますか?

⇒南アフリカは公用語が11言語あり、それぞれの民族がそれぞれの言葉を話しています。
詳しくは、wikipedia等で調べてみてください。
ちなみに南アでは、黒人がたくさんいて、白人もいて、その混血であるカラードがいて、
さらにインド系移民もいます。マンデラさんは、この国を『虹の国』と呼んでいます。
私の任地は、スワジ語を使用しています。
同じ民族の方たちの会話は、それぞれの民族の言葉を用いていますが、
他民族との会話は、基本的に英語を用いています。

②ケープタウンやヨハネスブルクなどの大都市でも、派遣されている場所の言語は通じますか?
南アフリカには11の言語があることに驚きました。11の言語は、全然違うものですか?

⇒11言語をいくつかに分類すると以下のようになります。

共通語‥英語
白人もしくはインド系‥アフリカーンス(元はオランダ語に近い)
黒人①系‥ぺディ語、ソト語、ツワナ語、
黒人②系‥ズールー語、コサ語、スワジ語、ンデべレ語
黒人③系‥ツォンガ語、ヴェンダ語

それぞれの分類によって、似ている部分があります。

私の知る限り、ズールー語とスワジ語は、8割~9割が同じ言葉です。

ヨハネスブルグの黒人タウンシップの小学校では、
それぞれの民族の言語に応じて、クラス編成をしているようです。

私は、スワジ語がちょっとだけ分かるので、
黒人最大言語である、ズールー語やコサ語の人に話しかけるとかなり喜ばれます。

ちなみにケープタウンは、コサ族の黒人が多いです。
また南ア第3の都市ダーバンは、ズールー族が多いので、同じくスワジ語がそれなりに通じます。

ただいずれにせよ、観光目的で話す場合は、たいてい英語が通じるのでご安心ください。

③現地に日本人が少ないようですが、言語の習得は、容易ではないですが、
努力をすれば早いですか?現地の言葉や英語はどうでしょうか?

⇒本人の努力次第で、語学力はつくと思います。
ただしそれは、日常会話と業務で使用する言葉に限りますが。
というのは、普通の南ア人の英語レベルは、極端に低く、
英単語集のターゲットなどに書いてある慣用句などはほとんど通じません。
南アで取得した英語力が世界のビジネス会話で使用できるとは到底思いません。

さらに私の場合、英語をふだん全く使わない子どもたち相手に授業するので、
使う語彙数を極端に減らして指導しています。これによりさらに語彙数は増えません。
もし私のような立場で、語彙数を増やそうと思ったら、
それこそ単語帳や英字新聞等、独学で勉強しないといけないと思います。
補足ですが、私は普段、彼らが日常的に使っている言い回しを多く使うように気をつけています。
隊員によっては、それこそターゲットで出てくるような慣用句を使おうとする人がいますが、
残念ながら彼らにはほとんど通じません。相手に思いをしっかりと伝えるには、
できる限り相手の普段使っている言い回しを覚える方がいいように思います。

南アの小学校について

④公立は学費が無料だと聞いたのですが、本当ですか?

⇒まず前提としてお伝えしたいのですが、
私の活動しているのは、南アの田舎なので、
都会のことは詳しくは分かりません。

私が巡回しているムプマランガ州の25校の公立小学校のうち、
ほとんどの学校が授業料を無料にしています。

しかし、旧白人学校などでは、
授業料のような形の授業補助費(寄付金ともいう)を徴収している公立小学校はあります。
(授業料という名前を使用していないケースが多いようです。)

これらの金額は、SGBと言われる学校ごとの組織で決められるので、
個別の学校に問い合わせないと正確なことは言えません。
(SGBについて、過去の記事で書いたことがあるので、
こちらを参考にしていただけると幸いです。)

・SGBについて(リンク)
・旧白人学校の授業料について(リンク)

⑤南アは教科書を生徒たちがシェアすることができるくらい持っているのですか?

⇒学校によりますが、だいたい生徒2~3人に1冊はあります。
ただし、「数が足りない」や「なくなると困る」と言って、生徒に触らせず、
資料室などに放置のものもたくさんあります。もったいない環境だと思います。

教科書の重要性に気付いている先生もいれば、
教科書に書いてあることが理解できない先生
(もしくは教科書に書いてあることを質問されても答えられないので見せたくない先生)も
少なからずいるのが、現状です。


元NBA選手が南アフリカへ

2011-08-26 19:38:01 | 南ア-その他-

南アフリカの人気スポーツと言えば、
ラグビーやクリケット、サッカー、ゴルフなどがありますが、
おそらくこれは元イギリスの植民地の影響を受けていると思われます。

一方、アメリカの4大スポーツと言われる、
野球、アメフト、アイスホッケー、バスケットボールは
いずれも南アでは、それほどメジャーではありません。

今日は、そのなかで、バスケットボールの話。

私は学生時代、バスケットボール部に所属したこともあり、
南アでもNBAの試合を観られないかと模索していたのですが、
どうも見られないようです。
まあ、仕方ないのですが。

そんなとき、ふとしたきっかけで、

9月1日から4日間、
『国境なきバスケットボール(BWB)アフリカ2011』が、
ヨハネスブログで行われることを知りました。

往年のスターだった、
パトリック・ユーイング氏、アロンゾ・モーニング氏、ディケンベ・ムトンボ氏の3名他が、
アフリカの18歳以下のトップレベルの選手をコート上で、トップレベルで指導する、
バスケットボールクリニックを行うようです。

特に、ディケンべ・ムトンボ氏は、
アフリカの旧ザイール(現コンゴ民主共和国)出身ということもあり、
今後のアフリカ出身のNBA選手開拓に力を入れていると聞いています。

日本の高校総体を観ていても、
セネガルからの留学生が活躍していることもあり、
アフリカ人のNBA選手が今後続々と出てくることも考えられるので、
今回のようなイベントが行われるのが、とても楽しみです。

詳しいことは、日本語サイトではなかなか見つけられないので、
英語リンクを張っておきます。(リンクはこちら)

せっかくの機会とはいえ、私は活動があるため、見にいけません。
ごめんなさい。


児童画コンテスト入選ならず

2011-07-23 21:23:39 | 南ア-その他-

今日は、児童画コンテストの話。

今年5月に応募した、国際児童画コンクール(記事リンク)でしたが、
今回、南アからの入選者は、いませんでした。
(公式ホームページはこちら、入選発表はこちら)

3校計30人の作品を応募したわけですが、誠に残念です。

子どもたちは一生懸命描いたとは思いますが、
何せ指導者(私のことです)が絵的センスがないことと、
語学の壁があったことが敗因です。

さて子どもたちにこの結果をどう伝えようか迷うところではありますが、
正直に残念だったことを伝えるほかないですよね。

どんな作品が入選したのかは、
近いうちにアップされるでしょうから、楽しみにしています。

ちなみに余談ではありますが、
今回、海外部門で入選した国は、32ヶ国にのぼりました。

ざっと挙げると、

イスラエル、イラン、インド☆、インドネシア☆、ウクライナ、エジプト☆、オマーン
韓国、シンガポール、スイス、スリランカ☆、スロバキア、スロベニア
タンザニア☆、中国☆、トンガ☆、ニカラグア☆、パキスタン、バングラデシュ☆
フィリピン☆、ブルガリア、ブルキナファソ☆、ベラルーシ、ベリーズ☆
ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、マレーシア☆、ミャンマー
メキシコ☆、モロッコ☆、ルーマニア、ロシア

です。(五十音順、☆は協力隊の派遣国)

これだけたくさんの国が入選しているのに、
南アがないのは、とても残念です。

また協力隊が派遣されている国がたくさんあるのに、
南アがないのは、やはり指導者のせいなのでしょう。

また来年に期待することにしましょう。

といっても私は来年の今頃南アにいないでしょうけど。


AMESAムプマランガの謎

2011-07-23 12:24:14 | 南ア-その他-

今日は、AMESAの話。

AMEBA(アメーバ)ではなく、AMESAです。

先日来、度々本ブログで登場している、南ア算数学会のことです。

そのAMESAの会員は、南ア国内合わせて、現在1500名ほどと聞いています。
最も会員数が多いのが、Gauteng(ハウテン)州で301人、
次に多いのが、Limpopo(リンポポ)州で279人、
その次が我らがムプマランガ州で、249人です。
(9つの州の中で3位とはなかなか上出来ですね。)

そのムプマランガAMESAには、17の支店があるのですが、
それぞれの支店単位で、AMESAの算数授業研究集会が行われています。

これにぜひとも一度参加したいと思っているのですが、
残念ながら私は参加できそうにありません。

というのは、17の支店(Branch)のうち、活動していないのが2ヶ所あって、
その2つが我がマレラネとネルスプリットなのだからです。
(正確にいえば、Malelane-Khulangwane支店とNelspruit支店です。
我が支店を略してMale-khulaと言うらしいですが‥)

残りの15の支店は、何らかの活動があるにも関わらず、
我がMale-khulaは、特にイベントを行っていないようです。

私が音頭をとって、活動を起こすことも可能と言えば可能ですが、
私は、来年帰国する隊員。南アの先生でもない私にはあまりに酷な話です。

しかも皮肉なことに、活動していない2つのサーキットが
サーキット内で1,2の成績をもつサーキットなのです。
(リンク‥マレラネサーキットの実力)

というわけで今日は、
ムプマランガ州AMESAの謎の話でした。