『風立ちぬ』二回目観てきました。
何度聴いても本庄さんの声いいなあ。
あと、絵のリアルさ、美しさと共に
あの時代の言葉使いの丁寧さに気付かされます。
ジブリは子供向けという建前を除いても、
穢い言葉を使わないところがいい。
乱暴な言葉と穢い言葉は違う。
乱暴な言葉は使う人間が潔白であれば小気味良いけれど、
使う人間が悪意を持っていると言葉は悪臭を放つ。
最後の草原の場面。
美しく見えるけれども、次郎は「地獄かと思った」と言っている。
あれは創造的十年を過ぎた創造者の行く所なのでしょうか。
創造のピークは過ぎても、この先“生きねば”ならない地獄。
次郎がいずれ来ることが判っていたから、
菜穂子さんは待ってたのでしょう。
この先も生きるようにと伝えるために。
そして、ユンカースにかぶれた本庄さんは、あの草原には行かないのでしょう。
行かずに済んだとも、行けないとも、どちらとも言えます。
草原の地獄から戻った次郎と
行くことのない本庄と
この先も変わらぬ盟友として共に生涯を歩んでいてほしいです。
(※個人的な感想です。批判の意味はありません。)