R34 GT-Rは2002年8月をもって生産を終了した。最後に生産・発売されたR34 ファイナルエディションは、N1仕様のエンジンを搭載している。N1仕様とは、R32時代に始まったグループAよりもさらに改造範囲の狭いレギュレーションを持つN1クラスの競技に出場するためのベースエンジンである。チューンナップのために変更できる部分はほとんどないにもかかわらず、GT-RのN1仕様は330kW(約450PS)にまでパワーアップし、N1耐久そして後のスーパー耐久レースを通じて50連勝という記録を打ち立てた。耳を傾けるだけで高性能ユニットを実感させる独特のエキゾーストサウンド、背中をシートに押しつける強力無比なパワー、8000rpmまで軽く吹け上がるレスポンスとスムーズさ。ヘッドカバーをゴールドにしたのは、限定車のみのスペシャルエンジンの証である。標準GT-Rエンジンとも、N1仕様ともひと味違う走りは、まさに1000人だけのオーナーのものである。
「Nür」とは、2nd Generation GT-Rのもうひとつの故郷と言えるNürburgring=ニュルブルクリンクの意味である。「究極のドライビングプレジャー」の実現を目指してきたGT-Rの道程を語る上で、ニュルブルクリンクは切ってもきれない場所である。R32に始まりR33、R34を通じて、GT-Rは常にこの世界で最も過酷なサーキットを徹底して走り込むことを開発過程における重要なメニューとして組み込み、走りを鍛え上げてきた。1周20km以上、コーナー数180以上、高低差約300m、無数のブラインドコーナー、幾つものジャンピングスポット、そして高いアベレージスピード…通常のサーキットにはあり得ないさまざまな難所を持つニュルは、サーキットというより世界で最も過酷な公道テストコースだ。「究極のドライビングプレジャー」の実現を目指すGT-Rにとって、ニュルを走り込むこと、ニュルで満足できる走りを実現することは、絶対条件だったのである。 | |
もうひとつ、ファイナルエディションのためだけに用意したものにフルスケール300km/hのスピードメーターがある。これはニュルにおける開発テストには欠かせないアイテムで、オーナーにはその臨場感を感じていただけるのではないかと思っている。 | ||||
標準車のステッカーとは異なり、立体成型されたクローム調仕上げのエンブレムです。 | ||||
1000台のみの限定車の証としてモデルナンバープレートがゴールド色となっております。 | ||||
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