ピーター・ジャクソンが「キング・コング」の次に
この小説の映画化を監督すると聞いて驚いたけど、
初期の映画「乙女の祈り」(Heavenly Creatures・1994年)を
思えばそれほど不思議でもないかも。
というわけで、かなり前に原書を読みましたが、
図書館で翻訳を借りて読み返してみました。
「ラブリー・ボーン」(アリス・シーボルド著 アーティストハウス)
14歳の少女スージー・サーモンが、近所に住む男に
レイプされ殺され、遺体の肘の部分だけが発見される。
両親、妹、幼い弟、祖母や学校の友達の様子を
天国から見守るスージー。
家族は、スージーの影を引きずって崩壊していく。
「わたしの死をひきずらないで。
ただ忘れないでほしいだけなの・・・」
この本を読んだ前後、自分の中で”天国もの”ブームがあって、
こういう小説を立て続けに読みました。
「青空のむこう」(The Great Blue Yonder ・アレックス・シアラー)
「あの空をおぼえてる」(Wenny Has Wings ・ジャネット・リー ケアリー)
「天国の五人」(The Five People You Meet in Heaven・ミッチ・アルボム)
どれも、不慮の死を遂げた人(子供)が現世を見て
家族のもとを訪れたり、死の意味を考えるようなお話です。
(私は「あの空をおぼえてる」が好きでした)
この「ラブリー・ボーン」も凄惨な話で、
現実に起こっている、子供が犠牲のむごい事件を彷彿とさせ
憤りを感じます。
なのに、筆致はとても穏やかで冷静で、詩的。
読後感はほんわかと温かい気持ちにさえなります。
こんな殺され方をした少女はさぞかし無念でしょうね。
自分には犯人がわかっているのに、家族に伝えることすらできない。
そばに立って同じものを見ているのに・・・。
私は、死後の世界のことはわからないし、
信じている宗教もないけれど、きっと亡くなった人って
こういうふうに私たちのことを見つめているんだろうな、
と 思えます。
親しい人の死、それも不慮の死を乗り越えることは
とても難しいけれど、いつかそれに慣れていくものですね。
ストーリー展開は少々キレイにまとまりすぎてる感じがあり、
ちょっと不満なのですが、遺された妹のリンジーなど、
なかなか魅力的でした。
翻訳が出た当時には、「モーヴァン」のリン・ラムジー監督が
映画化するという話が出ていたようですが、
ピーター・ジャクソンに決定。
前述の「乙女の祈り」は、少女2人が母親を撲殺したという
ショッキングな実話を元にした映画。
これが映画デビューだったケイト・ウィンスレットが
思春期の思い込みの激しさ、残酷さや脆い美しさを好演してます。
CG大作続きの後、どんな映画を見せてくれるのか、
今から楽しみですね。
IMDbのBBSでは、犯人の”ミスター・ハーヴェイ”役は
誰がいいか、という話で盛り上がってましたが、
一番人気はPSHことフィリップ・シーモア・ホフマン・・・。
キャストはまだ未定。2007年の公開予定です。
この小説の映画化を監督すると聞いて驚いたけど、
初期の映画「乙女の祈り」(Heavenly Creatures・1994年)を
思えばそれほど不思議でもないかも。
というわけで、かなり前に原書を読みましたが、
図書館で翻訳を借りて読み返してみました。
「ラブリー・ボーン」(アリス・シーボルド著 アーティストハウス)
14歳の少女スージー・サーモンが、近所に住む男に
レイプされ殺され、遺体の肘の部分だけが発見される。
両親、妹、幼い弟、祖母や学校の友達の様子を
天国から見守るスージー。
家族は、スージーの影を引きずって崩壊していく。
「わたしの死をひきずらないで。
ただ忘れないでほしいだけなの・・・」
この本を読んだ前後、自分の中で”天国もの”ブームがあって、
こういう小説を立て続けに読みました。
「青空のむこう」(The Great Blue Yonder ・アレックス・シアラー)
「あの空をおぼえてる」(Wenny Has Wings ・ジャネット・リー ケアリー)
「天国の五人」(The Five People You Meet in Heaven・ミッチ・アルボム)
どれも、不慮の死を遂げた人(子供)が現世を見て
家族のもとを訪れたり、死の意味を考えるようなお話です。
(私は「あの空をおぼえてる」が好きでした)
この「ラブリー・ボーン」も凄惨な話で、
現実に起こっている、子供が犠牲のむごい事件を彷彿とさせ
憤りを感じます。
なのに、筆致はとても穏やかで冷静で、詩的。
読後感はほんわかと温かい気持ちにさえなります。
こんな殺され方をした少女はさぞかし無念でしょうね。
自分には犯人がわかっているのに、家族に伝えることすらできない。
そばに立って同じものを見ているのに・・・。
私は、死後の世界のことはわからないし、
信じている宗教もないけれど、きっと亡くなった人って
こういうふうに私たちのことを見つめているんだろうな、
と 思えます。
親しい人の死、それも不慮の死を乗り越えることは
とても難しいけれど、いつかそれに慣れていくものですね。
ストーリー展開は少々キレイにまとまりすぎてる感じがあり、
ちょっと不満なのですが、遺された妹のリンジーなど、
なかなか魅力的でした。
翻訳が出た当時には、「モーヴァン」のリン・ラムジー監督が
映画化するという話が出ていたようですが、
ピーター・ジャクソンに決定。
前述の「乙女の祈り」は、少女2人が母親を撲殺したという
ショッキングな実話を元にした映画。
これが映画デビューだったケイト・ウィンスレットが
思春期の思い込みの激しさ、残酷さや脆い美しさを好演してます。
CG大作続きの後、どんな映画を見せてくれるのか、
今から楽しみですね。
IMDbのBBSでは、犯人の”ミスター・ハーヴェイ”役は
誰がいいか、という話で盛り上がってましたが、
一番人気はPSHことフィリップ・シーモア・ホフマン・・・。
キャストはまだ未定。2007年の公開予定です。
>「わたしの死をひきずらないで。
ただ忘れないでほしいだけなの・・・」
スージーの気持ちはわかります。
でも残された家族たちは後悔したり自分を責めたりしちゃいますよね、絶対。
小説の映画化の場合、「この役はあの人」という予想はとても楽しいですよね。
小説を読んでいないのでPSHかぁ、いい、いい!なんて言えないのがクヤシー!
「キングコング」はちょっと苦手だった私ですがこの作品は観てみたいです。
コメントありがとうございます!
ほんとにね・・・身近な人が亡くなって、後悔しないことなんて
きっとないでしょうね。
たとえ天寿をまっとうしたと思えるお年寄りであっても。
殺されたスージーの家族も大変な道を辿るのですが・・・。
詩的でちょっと不思議な感じのお話でした。
映画、楽しみです。
原作読んでないのですが
無名ぽい人でもいいな。
ジャクソン監督の大作はちと食傷ぎみなので
そろそろ、こういう方向に戻ってほしい。
「乙女の祈り」もどこか
ファンタジックでありながら
怖かったもんね。
↑この殺人シーンは見返す勇気がありません。
BBSでは ホフさまかケヴィン・スペイシーがイイ!と言われていました。
うんうん、ほんと、これは「乙女の祈り」的な
映画になるんじゃないのかなーと思いました。
あの殺人シーン、ホントに怖かったですよね。
オーソン・ウェルズが夢に出てくるシーンも
ファンタジックで怖かった。
ああいう感じじゃないかなぁ。楽しみ。
悲しいけれど温かい、キングコングなイメージしかない人にはびっくりの作品になりそうで楽しみです。
「乙女の祈り」の記事だったのに、強引にTBしてごめんなさい!
そう!「LotR」や「キングコング」とは違うPJが
観られそうですね!楽しみです。
ミスター・ハーベイは誰になるのかなぁ。