
僕は単純に「割り勘」のことだと思っていた。
けど、言外に「オランダ人はケチだ!」ってニュアンスがあるらしい。
通常、英語で割り勘は「 split bill 」って言い方をするそうだ(go Dutch とも)。
オランダ人にたいする僕の感想は、ケチなんていう情念めいたものじゃなく、
プロテスタンティズムよって醸成された自立心で、
ものごとをシステマティックに、そしてビジネスライクに遂行する人びとって印象なんだけど…。
ほかに Dutch がつく英語で、ろくなものはないという。
ケチといえば、オランダの隣国のベルギーに、オランダ人の吝嗇を皮肉った一口噺がたくさんあるそうです。
以下は、そのひとつ。
ある日、ベルギーのバーにオランダ人が二人はいってきてお酒を飲んだ。
その二人は、やがてケンカをしはじめた。
店主が仲裁にはいり理由をきくと、「支払いのことだ!」と言う。
要するに、どっちがカネを払うかもめていた。
それで店主は、水を満たしたバケツを2つもってきて、2人にある提案をした。
「バケツに顔をつけなさい。早く顔をあげたほうが支払うことにしましょう」
という仲裁案だった。
オランダ人たちは同意して、バケツに顔をつけた。
結局、2人のオランダ人は死んでしまった。