舵を90度に切っても、
それまでの慣性力の働きにより、すぐに直角には曲がれない。
相撲協会も、大きな船なんだろう。
貴乃花親方が新理事に当選したところで、
イッキに変革などおこなわれないにちがいない。
1年単位では船首は1度しか進路変更できなくても、
数年後には、この巨船が大きく方向転換していることを信じたい。
今回の朝青龍問題、
メディアや世間は、朝青龍の横綱しての品格や品位について苦言を呈している。
そう、大相撲は単なるプロスポーツ(プロ格闘技)じゃない。
横綱は相撲界のチャンピオン、という定義づけは正確ではない。
横綱は、神前で土俵入りを奉納する神事を司る。
その際 身に纏っている注連縄は、
いうまでもなく、神が斎(いつ)いている神聖な場所をしめすために張る縄。
大相撲(横綱)は、宗教的・文化的側面も持ち合わせているのだ。
立浪一門が、今回の理事選の反省会、いわゆる犯人捜しをおこなった。
これも品格ある行為だとはとうてい思えない。
こういう親方衆や理事連中に、朝青龍を裁く資格や能力があるのだろうか?
「力士」という単語には、「士」というサムライを意味する漢字が使用されている。
サムライには懲罰は要らない。
捕吏を差し向けなくても、不明を恥じて自ら腹を切る。
維新以前、外国人たちはこのサムライ・マインドに驚愕した。
今後、こういうマインドをもった力士を育てていくべきなんだろう。
エラそうに述べてきたけど、
僕は、べつに相撲好きでもなんでもない。
むしろ、あんまり見ない方だと思う。
けど日本人は、程度の差こそあれ、みんな大相撲が好きなんだ!
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