唐突だが、F1マシンは美しくなければならない。
以下は素人解釈だが、歴代のF1マシンの美しいフォルムは、
もちろんデザイナーによるところが大きいのだけど、
その本質は機能美にあると僕は独り合点している。
年が改まって、
各チームの新しいシーズンのニューマシンが発表された。
驚いたことに、これがことごとく美しくないのである。
その原因はノーズの形状だ。
毎年変わるレギュレーションに合わせて、
ノーズの形は変化せざるを得ない。
僕らは最初のうちは違和感を覚えながらも、
シーズンが進むにつれ、その変化を進化ととらえ、
速さこそが美しさだと得心してきた。
モータージャーナリストは、
今シーズンのマシンをふたつのタイプに大別している。
ひとつはフェラーリに代表される「カモノハシ」型。
そして、もうひとつはマクラーレンに代表される「アリクイ」型だ。
空気力学や細かいレギュレーションのことはわからないが、
「美しくない」を通りこして、
もはや「不格好」なフォルムになってしまっている。
もちろん FIAはパイロットの安全性を考慮して、
ノーズに関するレギュレーションを変更したんだろう。
デザイナーも厳しい制限の中で、
できるだけ美しいフォルムを追求したんだと思う。
しかし、F1マシンが本来もっているはずの機能美が微塵も感じられない。
今シーズンからターボエンジンが復活する。
シーズンが始まり、ニューマシンの速さを目の当たりにすることによって、
僕らはこの奇妙なノーズに納得することができるのだろうか?
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