(文明と文化の定義については煩雑になるので、ここでは精査しない)
なんのことをいっているかというと、
マクドナルドやスタバ、コンビニ、コーラなどに安心感をおぼえるということである。
とくに英語圏以外の国にいくと言葉がまったく通じないため、
お昼時にマックをみつけるとオアシスにたどり着いたような気分になる。
ドイツやオーストリアのまちをぶらついていると、コンビニがないことに気がついた。
不思議に思い、ガイドさんにその理由をたずねると、
「夕方6時半までしか営業できないので、コンビニとして成り立たないんです」
と、いうことだった。
かろうじて高速道路の売店が、コンビニにちかい施設といえるかもしれない。
ザルツブルグは、旧市街全体がそのまま世界遺産である。
その世界遺産エリアにもマックがあるのだが、
万国共通の赤ベースに黄色の「 M 」のあのハデな看板は規制されているらしく、
まちの鍛冶屋さんが鎚打った中世風のオブジェにひっそりと「 M 」の文字が浮かんでいた。
世界遺産エリア外の街並みにも景観に配慮があり、
ヨーロッパの人びとには、まちは共通の財産という認識があるかと思われる。
景観とはちがうが、タバコのポイ捨てもついぞ見なかった。
昨年だったか、わが国に「景観緑三法」といわれるものが成立した。
「景観緑三法」は、良好な景観を「国民共通の資産」として位置づけた初の基本法で、
「景観法」「景観法施行関係整備法」「都市緑化保全法の一部を改正」
の3つをセットにする通称である。
法令のこまかい説明はここでは省略するが、
今まであった「○×市景観条例」などとはちがい、
あるルールによって認定されるまでは、工事の着工そのものができなくなるという、
極めて強い規制である。
あまり景観にナーバスになりすぎるのもいかがなものかと思うが、
この法令を有効に活用して、わが国もうつくしい街並みを構築してほしいと感じた。
蛇足だが、ザルツブルグの歩行者信号は、青の時間がビックリするぐらい短い。
お年寄りなら、わたってしまえないくらいだった。
このことと景観保護の因果関係はわからない。
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