「パレード」
第15回山本周五郎賞を受賞した吉田修一の同名小説を映画化した青春群像ドラマ。
都内のマンションをルームシェアする4人の男女。
映画会社に勤める健康オタクの直輝はこの部屋に最初から住んでいる最年長。
一方、イラストレーターで雑貨屋店員の未来は、おかまバーの常連。
また、先輩の彼女に恋をした大学3年生の良介は告白する勇気が出ずに悩んでいる。
そして無職の琴美は若手人気俳優と熱愛中。
そんな彼らはそれぞれ不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで共同生活
における互いの均衡を保っていた。
しかし、いつしか男娼のサトルがこのマンションに住み着くのと時を同じくして、町では女性を
狙った暴行事件が連続して発生、これを境に彼らの穏やかな日常は次第に歪み始め、
やがて思いもよらない事態を招いていく…。
「地下室の秘密 」
人里離れた精神療養所を舞台に陰惨な出来事が次々と起こるホラー。
ゆっくりと始まり、終盤に事態を覆す衝撃の事実が明かされ怒涛の展開に。
「乱暴と待機」
人気劇団の主宰本谷有希子の同名舞台を「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」に続いて映画化。
古びた平屋の集合住宅を舞台に、奇想天外なシチュエーションの下、男女4人の歪んだ愛と欲望が
織りなす滑稽にして切ない人間模様が辛辣なブラック・ユーモアとともに濃密なタッチで綴られる。
木造の平屋建てが並ぶ市営住宅。
そこに暮らす一組の奇妙な男女。
黒ぶちメガネにスウェット上下の奈々瀬は、いつも他人の機嫌を気にして愛想笑いを浮かべては
オドオド生きるめんどくさい女。
兄でもない同居の男・英則をなぜか“お兄ちゃん”と呼んでいた。
一方、その英則は、天井裏に潜んでは奈々瀬を覗き見る行為を繰り返していた。
そんなある日、近所に番上と妊娠中の妻、あずさが引っ越してくる。
なんとあずさは奈々瀬の高校時代の同級生。
しかも、奈々瀬に対して特別の嫌悪と憎しみを抱いていた。
そんな番上夫妻の出現で、奈々瀬と英則の異様な関係が少しずつ明らかとなっていくとともに、
その関係に微妙な変化が生じ始め…。
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