きたろうのつぶやき日記・改

釣りとアニメと愛犬たちと暮らすナースな生活について本音を語る独り言。

ナースの周りによくある話~vol.3

2010-07-22 | ナースな話
きたろうのHPからの移植記事です。

<時間外救急>
病院にいる時以外にも患者さんに出くわす事が有る。
例えば『鼻血』。
こいつは結構バカに出来ない。
一般人はなぜか鼻血の止め方を間違って認識している人が多い。
仰向けに寝かせてみたり、ひどいのになると後頭部をバシバシチョップするやつもいる。
鼻血の場合椅子に座ってもらって、臭い時鼻をつまむ容量で鼻をつまみ、うなだれた形で下を向いて血を飲まないようにするだけでたいがい止まる。止りが悪ければ首を少し冷やしても良い。

きたろうはたまに鼻血が止まらずに困っている人に出くわす。今まで3人くらい出くわして(やっぱりチョップしたりしているのを見て)、見兼ねて止めてあげた事が有る。

それから、フロリダ旅行があたって飛行機に乗っていた時の事。
きたろうは英語はさっぱりなので良く解らないが、どうもアナウンスでドクターを捜しているらしい。
その日合ったばかりの他のメンバーの人で、隣に座っている竹田君にちらっと聞いてみるとやっぱりそのようだ。
周りを見てもどうも立ち上がる人はいないしどうしようかなあ~、英語わかんないけどーなんて思っていると、男のスチュワーデスさんが通り掛かったので思い切って『I am Nurse.May I help you?』と聞いてみた。
そしたら英語でこちらへどうぞ見たいな感じだったのでうわーどうしよう~!とか思いつつも行ってみた。
患者は日本人で(助かった!)、どうも朝早くからバスで空港まで来たけど、バスに酔って寝不足のうえ食欲もなくてばてているらしかった。
脈拍をとると非常に弱くて遅い。
多分血圧が下がっているだろうなと思って、少し酸素を吸わせて最終的にはあったかくして横にさせて落ち着いた。
ジェスチャーで酸素と血圧計を頼んだり、英語がしゃべれたらなあとつくづく実感した。
席に戻ってくると同行者が冷やかすわなんだわでちょっと照れた。
その後のスチュワーデスさんの態度が面白かった!綺麗な女の人だねとか言ってたら、廻って来た時に隣の竹田君にはジュースをバーンて置いてつーんとしてて、きたろうにはにっこりしておかわりはいかが?みたいな感じで優しいの。
竹田君はそれでぶーぶー!竹田君いわく、英語をしゃべれない日本人をバカにしたようなところがあるんだけど、外国でのナースの地位が高いからなんだろうって。なるほどね、ちょっと得した。

ナースの周りによくある話~vol.2

2010-07-20 | ナースな話
きたろうのHPより移植の記事です。

<健康診断大会>
仕事場以外の場所で看護婦だと解ると大体みんな自分の身体の不調を訴える。
「最近腰が痛い」とか「膝がおかしい」とか言うならまだいいとして
「会社の検診で尿に糖が出た」とか言われても困るんだよねー。

『まづは病院へ行け!』っての!
病院へ行っても治らないのがほとんどの病気だけど、みんなすっきり治るもんだと思ってるから尚困る。
風邪だってバカに出来ないんだから、ひどくなってからじゃ治るものも治らないよ。

頼むから『交通事故したんだけどどうしたらいい?』とか電話して来ないでくれ!! 

もっか就活→決定。

2009-12-20 | ナースな話
ありがたい事にこのお仕事、引く手あまた。
それなりにこなしてきたキャリアでどちらでもいらっしゃいと沢山の声をかけていただけます。
だからって訳じゃないけど、釣りの為のお休みが取れる所優先で就活。。。

20日で現在の職場を退職する事にした。
「今日でここもおしまいだ」と思って最後に患者さん達の顔を見に回っていると、大好きなおばあちゃんが手招き。
肺炎で痰がゴロゴロ。細い管を鼻から入れて吸引されるのを嫌がるのはわかってるけど「痰、とらせてくれる?」と聞くと
うなづいてくれた。
吸引した後胸をさすって「はい、終わり~!ごめんね、深呼吸して~~」とゆっくり呼吸させる。
またおばあちゃんが手招き。
「なぁに?」と顔を寄せると、きたろうの顔をぐぐーっと自分の顔の方に引き寄せて
「おねぇさんが優しいから辛くなかった」
辛くない訳なんか無くて、目の端っこに涙まで出てるのに笑顔のおばあちゃんにちょっと感動した。
涙を拭いてあげてニコッと笑って手を握ってこの病院を後にした。

色んな事はあれど、やっぱりおじいちゃんおばあちゃんが好きなきたろうはこの仕事は続けたい。
すでに退職が決まる前には次の職場は決まっているのだけど、次でも素敵な出会いがあれば良い。
この尊い職業に、感謝!!

ナースの周りによくある話~vol.1

2009-12-04 | ナースな話
きたろうのHPからの移植記事にちょっぴり記事も追加してUP。

<ナースのイメージ>
大体どこに行っても職業を明かすとみなさんは特別な職業だと感じる人が多いらしい。
きたろうは17歳の頃から病院実習と云う現場に入り、下の世話から手術まで見たり触ったりしている訳だからちーともそんなん感じないが、その辺が苦痛でなければちっとも特別な仕事ではないと自分は思っている。
『白衣の天使』とよくいうけど、奉仕の心のみでは胃や十二指腸に穴が開いて出血多量で死ぬのがオチだろうし、ナースの悪い評判や合コンでのイケイケぶりなんかも女性誌なぞに書かれる事もないだろう。
もちろん作業としてやらなきゃ行けない事の他に、今この人が1番苦しんでいる事をなるべくやわらげたり取り除いてあげたいとはいつも思ってる。
ま、それがきたろうの仕事のポリシーの1つだからねぇ。

<スペシャルナースを目指す為に>
全くの他人の病気を看るには、病気になるまでに至った病歴を知らなくてはならないが、それにはその人の歩んで来た人生を客観的に看て行く事になる。
『おおげさな』と思うだろうけどホントの話。これが出来ないやつ程『使えないナース』になって行く。
会話の中で相手の1部ずつを繋ぎ合わせて人間像を作り上げて行ってるんだよ実は!
1人の人にのめり込み過ぎると、最終的にはその人の人生を背負う訳ではないので後でどっと疲れる事になる。
学生の時の受け持ち患者なんかは1人対1人なので24時間受け持ち患者の事ばっかり考えてる。
でも、社会に出たらそうは行かない。ナース1人に患者30人て事もある。全部を完璧に把握してられないけど、それでも毎日がどんどん過ぎて行く。
ま、患者さんとの距離の近いナースになりたいなというのが永遠の目標。
正看護師として16年勤務してきた今、患者さんの家族の一人として働く事を目指して勤務し続けている。

ホントにあったこんな話~vol.12・心臓に効く薬編

2009-11-27 | ナースな話
きたろうのHPからの移植記事です。


心臓の薬で、皮膚から吸収する薬が有る。
シールになっていて、効力は24時間なので毎日1枚貼りかえる。

心臓のシールを処方されて帰ったお婆ちゃん、
次の受診日は薬が無くなる二週間後。
薬をまた処方してもらいにお婆ちゃんはやって来た。

さて診察しましょうと服を脱いでもらってビックリ!
心臓のシールが14枚貼ってあった!!
あ。。。ありえねえ~(爆笑)

笑いを堪えるのにみんな必死だった事は言う間でもない。
これは今までに別の患者で2回目撃してるんだけどね(笑)

ホントにあったこんな話~vol.11・モンゴイカのイカ飯編

2009-11-23 | ナースな話
ちょっと更新さぼってたので、きたろうのHPからの移植を載せてみます。


糖尿病その他の生活習慣病で入院の人が来た。
入院したら好きに飲み食いできぬと覚悟して来たんだろう。
お腹のCTを見て思わずみんな吹き出した。
胃の中は食べ物でぱんっぱんだった(笑)

普通入院中にお腹のCTを撮る時は朝御飯を食べさせずに撮影してから食べる事になるので
こんな映像はそういやひさしぶり(^^;
救急に勤めてた頃は見た事あったけどね。

それにしてもでっかいモンゴイカのイカ飯さながらの
胃袋だったであろう。。。

ニュータイプか!?

2009-10-24 | ナースな話
何の話?
いや、実はインフルエンザの話です。。。
ちなみに写真はZガンダムに出てくるフォウ・ムラサメが操縦するサイコガンダムですけど、インフルエンザとは関係ありませんが。

新型インフルエンザの予防接種を打ちました。
と言ってもまだ一般向けにはワクチンが出てなくて、医療従事者が優先的に打てると言う事で真っ先に打ったって訳です。
すでに今月初めに季節性インフルエンザ(従来までのインフルエンザ)の予防接種は済ませてありますがね。

新型の患者はどんどん増え続けている訳ですが、死亡者がどんどん出ている訳ではないのでとりたてて騒がれてはいませんね。
現在ウチの病院でインフルエンザの診断が確定する人はA型ばかり。さらに新型かどうか調べるには保健所にお願いしないと行けないので調べていませんけど、ほぼ新型だろうと思ってかかっています。

ワクチンはまだ数が多くないのでウチの病院も職員全員分は来なくて、ひとまず常勤で夜勤をやる人が対象となりました。
病棟にはインフルエンザだけじゃなくて、ノロウイルスとかO-157の親戚の菌類とか、感染症の人たちは常に誰かしら入院している訳ですが、外来もしかり。つまり病院に行ったら隣の人は感染症かもしれないと思っていて欲しいものです。
皆さん、手洗いとうがいをしっかりお願いします

ホントにあったこんな話~vol.10・一番身近な他人編

2009-09-22 | ナースな話
きたろうのHPからのい転載記事です。

79歳女性、食欲が段々落ちて何も口に入らなくなって入院した。
検査の結果アルツハイマー病と思われる。
つきそいには68歳の夫がやって来たが、皆が「息子さんですか?」と聞く程若々しい(身綺麗だし物腰もしっかりしていて
ハゲてもいない)。
反対に入院したおばあちゃんは本当に今にも死にそうな弱りぶりに加えてアルツハイマー独特の、表情も無くウツで全く意思表示のない状態が対照的。

夫は時折面会に来るが話し掛ける言葉も少なく、体に触れてあげない。
何年も徐々に食欲がなく、ウツの身動きの少ない(できない)状態を過ごして来たと思われる栄養状態の悪さと身体の不潔さ。
そして今日の胃カメラで食道が癌細胞で完全に閉塞されているのが解り、しかも出血しているためナースステーションの隣の観察部屋へ急きょ移された。

カメラの結果を夫に先生から説明してもらわねばならないが、夫は今日は来れるが明日と明後日は来れないと言うので今日来た時に外来診察中の先生に時間をもらって説明してもらった。
ガンの可能性が高い事と、出血が酷くなったら輸血をするかどうかや意識が悪くなったりすれば生命にも危険が有る事も説明されたが、「明日と明後日は同窓会の幹事をするために携帯の電話は教えられないから(教えても出られないから教えたく無いと断られた)自宅にいる息子にかけてくれ」って言われちゃったよ~と先生苦笑い。

この患者、夫が定年退職すると同時に発病したと思われるのだが、口うるさい夫が定年して自宅に始終いてずっと顔を合わせて世話をするのがストレスになって急にボケたりウツになったりする妻がいるが、もしかしてそれかね~なんてはじめ看護婦達が噂していたのだが…。
それにしてもどうだろう?妻が具合が悪くなったと夫に病院から電話する時ってつまり「死にそうです」って連絡が行く時よね?同窓会で電話してほしく無いからって…?死に目に合えなくても良いの?
あの身綺麗さと良い、電話するなと言う2日間と良い…怪しすぎ。
女と旅行でも行ってるんじゃ?先生も同じ事を考えたらしいが(笑)。

…やっぱり結婚したって結局は他人よね。やりきれんわ。
せめて好きな人には死に目看取って欲しいってのは贅沢な事なのか?

ホントにあったこんな話~vol.9・流行りの健康法編

2009-09-17 | ナースな話
きたろうのHPからの転載記事です。。。


今日もボケボケおばあさんを車椅子に座らせ、車椅子から立ち上がろうとして転がり落ちないようにお腹の所を車椅子にヒモで固定しておいて、
病室に1人にしておくと何をしでかされるか分からないのでナースステーションに連れて来ておいて書き物をしていた。

ナースコールが鳴ったのでコールの部屋に出かけて戻ってくると、いつも独りでいてもべらべらと何かつじつまの合わない独り言を言っているおばあさんが静かだ。
イヤな予感がしてそ~っと見てみると、手術後で傷が汚れないように入れてあるおしっこの管に繋がっているバック(これにおしっこがたまる)を高々とかかげている。
これはただおしっこがたまっていくメモリのついたものと、正確に細かい量を量る為の微量計と言うものがついた物が有り、このおばあさんは後者を付けていた。

ふと目の前に回ってみると、微量計を持ち上げて尿の排出口をチューチュー吸っていた!
「だめ~!」と止めに入った瞬間コックをひねられ、「ごっくん」…。

がびょお~~ん!!

そりゃそう言う健康法もあったような気がするけどさ(T.T)。
一瞬真っ白になって燃え尽きてしまったよ。

ホントにあったこんな話~vol.8・だいぢなもの?編

2009-09-03 | ナースな話
これはきたろうのHPからの移植記事です。。。


ある日ボケボケおばあさんの身体を拭いて着替えをさせる日課をしていると、ふとベットサイドにテーブルを拭くような布巾におむすび大の何かが包まれた物が置いてあった。
「これなあに?」と聞くと「大事なものなのよ」と言う。
ふうん、と思って着替えを続け、一通り終わってからもう一度「これ、何が入ってるの?」と聞くと、今度は「それ、捨てるのよ」と言う。
ボケているので毎回返答が変わる事もつじつまがあわない事も日常茶飯事だ。
こういうお年寄りは御飯の残りが勿体無くて、残したものをとっておいて腐らせる事も良く有るし、ずいぶん前に残したのを後で食べてお腹を壊したりする事も珍しく無いので「そう、ちょっと見せてね」と言ってそ~っと開いてみるとさらに何かが大事そうに(?)ティッシュに包まれている。
それも開いてみると、黒い親指大の梅干しの種のようなものが沢山…。

それは、古いウ●チだった。。。(ガビーン!)

「何でこんなものとっておいたの~!?」
そのおばあさんは、大腿骨頚部骨折と言うお年寄りに多い、ちょっと転んだだけで股関節の部分の骨が折れる病気で
足の手術をしたあとにリハビリのために大学病院から送られて来た人なのだが、すでに送られて来た時にはお尻にでっかい床擦れが出来ていた。
その消毒をしてガーゼを当ててテープでとめてあったり、おむつをしたりしているのがうっとおしいのか、パジャマを脱いだりおむつやガーゼを剥がしてしまう。
そこで病衣にはツナギになってチャックとカギがついた、簡単には身体に手を触れる事が出来ないものがある。
もう当分前からそのツナギにしてあったはずだから、これは一体いつのモノなのか…?


見てはいけないものを見てしまったようだ。