3月17日(土)、広島市では、4月の市改正条例施行に伴い
広島国際会議場のある平和記念公園では
屋外の喫煙が全面禁止されることになるため
国際会議場内に喫煙ブースが設置されることになったという
衝撃的なニュースが飛び込んできました。
私は迂闊にも、中国新聞広島平和メディアセンターが
2月23日付で掲載していた
「国際会議場 禁煙か分煙か 平和公園 4月から屋外全面禁止
広島市、来月にも結論」
という記事を見落としていました。
そのため、いきなり寝耳に水といった感じで驚くとともに
これまで建物内での喫煙が認められていなかったところに
あえて建物内に喫煙ブースを設置するという決定に異を唱えるため
3月22日に広島市に要望をメールで出しました。
<要望全文>
広島国際会議場内に、喫煙ブースが設置されることになったと報道されました。
屋内完全禁煙にした場合の国際会議誘致への影響を懸念したとのことですが、海外では屋内禁煙が標準であり、むしろ屋内で喫煙できる環境は、施設管理と受動喫煙の保護の観点からタバコ対策後進国であるとみなされ、忌避されるのが現状です。
貴市内部での検討結果とのことですが、検討の過程で健康福祉局の出席はありましたか。
これまで屋内禁煙であった施設に新たに喫煙ブースを設置することを、健康福祉局の出席をもって決定がなされたのだとすれば、にわかに信じ難く、また、大変残念な結果であると感じています。
この度の貴市の決定について、健康福祉局の出席があったのか、さらに、出席の有無にかかわらず、健康増進法及びタバコ規制枠組条約(FCTC)を踏まえ、見解を伺いたく回答を要望します。
分煙に意味がないことはWHOの政策勧告により明らかであり、喫煙ブースの設置は誤った政策に導く愚挙でしかありません。
完全な分煙は竜巻並みの風力が必要であり、技術上困難であるばかりか、喫煙ブースからの出入りや喫煙後に環境タバコ煙をまとった状態で禁煙区域に戻ることで禁煙区域の空気が汚染され、会議場内の閉鎖された空間では、喫煙後の喫煙者の呼出煙により空気が汚染されます。
それらの空気汚染は、タバコ関連病を患う人や受動喫煙により健康被害を被る受動喫煙症の人はもちろん、疾病のない人の健康をも脅かします。
公共施設における喫煙ブースの設置は、行政による喫煙環境・喫煙行為の保障であり、人々をタバコの煙から保護することにはなりません。
また、喫煙環境の整備に税金を投入することは、行政が税の公平性を否定する行為であり、認めることはできません。
どのような環境であれば、誰もが安心して訪れることができるのか、再検討を要望します。
地下1階のエスカレーター近くの人通りの少ない場所に設置するそうですが、平面図を拝見した限りでは、エントランスホールにつながる場所で、報道にある貴市担当者の弁「受動喫煙防止に最大限の配慮をした」とは、とても考えられません。
むしろ、「ホールや会議室の利用は長時間に及ぶ場合が多く、屋内も禁煙にすれば、喫煙者が短い休憩時間内にタバコを吸え」ない、喫煙者に最大の配慮をした結果であると考えます。
どうか、『世界に誇れる「まち」の実現に向けて―市政推進に当たっての基本コンセプト―』における3(3)福祉の充実「障害のある人もない人も、全ての市民が社会のあらゆる活動に自由に参画し、その能力を最大限に発揮するとともに、互いに人格と個性を尊重し、支え合うことが必要です。そのためには、障害者の活動を制限し、社会への参画を制約している要因を取り除き」、2(3)、「訪れた人に「また来てみたい」、「住んでみたい」と感じてもらえるよう」な施策を要望します。
障害を解消する施策こそ行政として推進すべきならば、受動喫煙による障壁を取り除くことを施策の柱にしてくださるよう要望します。
喫煙環境の整備は貴市コンセプトとは相容れない施策であり、広島国際会議場内の喫煙ブース設置方針を撤回されるよう、強く要望します。
私が得た情報では、複数名の方が広島市に喫煙ブース設置反対の要望を出したようですが
呼出煙への対応は、喫煙ブース内に
「退出時は、壁(フィルター)方向へ複数回数深呼吸して下さい。」という
サインが掲示されるとして、複数回の深呼吸で対応するという回答がされているとのこと。
しかし、上記要望に対する私への回答は
国際交流課から、4月中旬まで時間がほしいとの申し出があり、保留となっています。
屋内の喫煙ブース設置は、受動喫煙の被害を拡大させることになります。
そのような間違った施策を改め、誰もが利用できる国際会議場になるよう
皆さんもご意見を送ってください。
市外の方でも送ることができます。
市政へのご意見・ご要望
私への回答がなされるまでに、より多くのご意見が寄せられることを期待しています。
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