9月28日、久喜市のホームページから「市長への提言」に意見を送りました。
その返書が、本日、郵便受けに入っていました。
返書の日付は10月14日、担当課所は環境課・健康医療課・指導課です。
私が提案した項目は7つで、それぞれに回答がなされていました。
1、将来的には、久喜市全域を路上喫煙禁止にすることを目標とし
第一段階として久喜市内にあるすべての駅において
駅周辺を路上喫煙禁止区域に指定する。
(現在は久喜駅周辺のみが路上喫煙禁止区域として指定されている
久喜市内には、ほかに鷲宮駅・東鷲宮駅・栗橋駅・南栗橋駅がある)
(回答要旨)
平成24年4月1日に施行した「久喜市路上喫煙の防止に関する条例」は
喫煙者を公共の場所から排斥するのではなく、喫煙者のマナーの向上を基本とし
喫煙者と非喫煙者の共存を図り、すべての人が心地よく公共の場所を利用できることを
目的としている。
「路上喫煙禁止区域」の指定については、市内の5駅のなかで、乗降者が多く
駅前広場に喫煙所が設置されていた久喜駅周辺を指定した。
今後も、定期的に各駅前広場における状況を確認しながら
必要に応じて、追加指定について検討したい。
2、路上喫煙禁止区域内では、個人事業者が店頭に提供している灰皿は撤去する。
(そうでないと、路上喫煙禁止区域にいくつもの喫煙所があるのと同じことになる)
(回答要旨)
受動喫煙による健康被害を防止するためには、喫煙が健康に及ぼす影響について
多くの市民や民間事業者に知ってもらうとともに
市内に禁煙・分煙施設を拡大させることが必要と考えており、関係機関と協力し
民間事業者へ禁煙や受動喫煙防止について周知・啓発したい。
3、久喜駅西口の喫煙所は、往来の激しい場所にあり
また、JR構内にもタバコの臭いが流入しており
現在の場所から移動、もしくは廃止する。
(回答要旨)
久喜駅西口駅前広場の喫煙所については
非喫煙者から完全に離れた位置に喫煙所を設置することは、非常に難しい状況である。
しかし、喫煙者と非喫煙者の共存のためにも喫煙所の設置が必要と考えている。
設置場所については、地元区長や商工会等からの意見を検討した結果
パーテーションを利用した喫煙所を現在地に設置した。
4、路上喫煙禁止区域での喫煙を積極的に取り締まる
夜間については、危険性の問題があるとのことだが、一度実態だけでも見てほしい。
夜間の喫煙状況は、日中の状況とは異なる。
(回答要旨)
路上喫煙禁止区域内での夜間の喫煙対策の一つとして
今年の1月下旬に子供の絵を印刷した啓発用横断幕を久喜駅西口デッキに掲示したところ
掲示前よりたばこの吸い殻が減少したことを確認している。
夜間の実態については、路上喫煙禁止区域や喫煙所を、これからも確認する。
駅周辺の巡回指導や啓発活動を積極的に継続する。
5、市民・職員へ、タバコの害・受動喫煙についていっそうの啓発を行う。
広報・パンフレットの配布、講演会・勉強会などを開催する。
(回答要旨)
5月31日の「世界禁煙デー」や5月31日から6月6日までの「禁煙週間」などの機会に
市民及び市職員に対し、広報誌や市ホームページなどをとおして
喫煙が及ぼす健康被害や受動喫煙防止について、周知・啓発したい。
市の公共施設は、「建物内全面禁煙」や「敷地内全面禁煙」を原則として推進している。
6、市内の飲食店に禁煙化の推進を促す。
中途半端な分煙化は、かえって受動喫煙を拡大させる。
不完全分煙ではなく、禁煙を推進する。
(回答要旨)
2の回答と同じ。
7、市立小学校・中学校に防煙教育を積極的に取り入れる 。
将来の喫煙者(受動喫煙の加害者) を出さないためにも、防煙教育は重要。
(回答要旨)
市内小・中学校における防煙教育(禁煙教育)は
小学校では体育、中学校では保健体育科の保健領域の授業で行っている。
小学校6年生では、「たばこの害」について、短期的・長期的なものについて理解し
「受動喫煙」という言葉も学習する。
中学校3年生では「喫煙と健康」という単元で学習し、受動喫煙についても学習する。
授業以外でも、学校ごとに「薬物乱用防止教室」や「総合的な学習の時間」などで
警察官や保健師の講義を受けており、繰り返し防煙教育(禁煙教育)に取り組んでいる。
以上のような回答でした。
9月28日の記事にも書いたように、タバコ問題はマナーの問題ではもはや解決できないと
私は考えています。
久喜市の回答にあったように、
「喫煙者と非喫煙者の共存を図り、すべての人が心地よく公共の場所を利用できる」
などというのは、JTに毒されている考え方だとしか思えないのです。
私は、タバコを吸いたい人に、タバコを吸うなとは言っていません。
吸いたければ、どれだけ吸っていただいてもかまいません。
ただし、タバコを吸わない人が一人でもいる場所では吸わないでもらいたい
三次喫煙の害のことも学んで、タバコを吸わない人が一人でもいる場所へ行く時は
着替えて風呂に入ってから行ってもらいたいと考えているだけです。
家族がいる方なら、家族の理解のもと
タバコで殺されようが殺そうがかまわないという、合意のもとで吸ってもらいたいのです。
そんなにタバコが好きなら、タバコのために自立した吸い方をしてほしい。
そんなにタバコが好きなら、覚悟を持って吸ってほしい。
タバコによって家族を亡くした私は、タバコ病の末路がどんなものか知っています。
タバコを吸うということは、そう簡単な気持ちではできないほど
重大な病気や家族への痛手を負うものなのです。
久喜市の回答は、久喜市からまず学んでほしいと思えるレベルの回答でした。
皆さんは、どう感じられたでしょうか。