「丸」という字を分解してみると、
「乙」と「匕」という2つのパーツに分けられるそうです。
このパーツには「短刀」「両端に刃のある彫刻刀」という意味があるそうで、
鋭い刃物を上手に使って丸い玉を作りあげていく様が浮かび上がります。
そもそも丸という形や字義を表現するために
丸とは真逆の形である鋭利な道具を持ち出すとは、
漢字の成り立ちは面白いなと思います。
ところで、自分という人間は、どのように、できあがったのでしょうか?
「丸」の字の成り立ちになぞらえるなら、
自分の周囲にいる多くの人が寄せてくれたたくさんの願いが、
私という一人の人間をはぐくみ、人格を養っているのではないでしょうか。
他者とのかかわりあいの中に、私はいるのです。