たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★基本設計から実施設計へ移行

2009年05月21日 | 書院庫裏の建築
懸案となっている書院建設については
おおよその間取りを決める基本設計がようやく片付き、
現在、実施設計の段階に移っています。

ここまで数え切れないほどの議論を重ねてきました。

例えばトイレ。

それひとつを取っても、
みんなで作り上げることの大変さを痛感してきました。





書院1階・2階のトイレについて、
これまで検討されたことについてまとめます。



■第1案■ 各階それぞれに男女別のトイレを設ける
        1階…男性専用+女性専用
        2階…男性専用+女性専用

○設計士の方から提示された案
 寺院の公共性を考えた余裕のある間取りとのこと。

×ただ、建物全体に比べてトイレの専有面積が広すぎて、
 日常の手間を考えると便器数は少なくとのことで再検討。






■第2案■ 階によって男女別のトイレを設ける
        1階…男性専用(又はその逆)
        2階…女性専用(又はその逆)

○専有面積・便器数とも半減できる明快な案

×各階それぞれに男女のトイレが必要との意見が強く再検討。

〈画像なし〉




■第3案■ 1階・2階の両方に男女共用トイレ(合計2箇所)
        1階…男女共用(洋式坐便器のみ)
        2階…男女共用(洋式坐便器のみ)

○限られたスペースで各階に男女とも使えるトイレ→男女共用

×トイレ内に男性がいると女性は敬遠して入っていくことが出来ない。
 今どき小学校でも男女別のトイレを備えている。即却下。






■第4案■ 完全密閉型の個室トイレを各階に3室ずつ備える
        1階…完全密閉型個室トイレ(3)
        2階…完全密閉型個室トイレ(3)

○同じ空間を簡便な仕切りで区切るから不安が生じるのだと考え、
 マンション住宅のような「完全密閉型の独立個室」を並べることを提案。
 隣の個室からの音も光も視線も臭いもシャットアウト!
 
×男女とも一つの行列に並ぶのは落ち着かない
 男性の立便器・女性の化粧スペースがあると便利






■第5案■ 第4案を元にしたレイアウト改良型。
       1階 男性立便器(3)+男女共用完全密閉型個室(2)
       2階 完全密閉型個室(3)+車椅子対応男女トイレ(1)

○第4案のアイデアを第3案に適用した
 表の廊下から洗面台前・トイレ個室前まで完全シームレス

1階レイアウト



2階レイアウト







各個室の直前までパブリックスペース(廊下)という先行事例を紹介します。
交流のある都内のご寺院さまです。撮影許可をいただいています。




表の廊下(手前から)       表の廊下 (奥から)

  



表の廊下を折れる(左壁)    表の廊下を折れる(右壁)

  



左壁奥の個室トイレ

  



左壁手前の個室トイレ

  



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