サンガジャパン Vol.8(2012Winter) | |
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雑誌「サンガジャパン」Vol.8 2012 Winter
特集「生きる」
<寄稿>生きる力に目覚める仏教
プラユキ・ナラテボー師寄稿より、抜粋してご紹介します。
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…(前略)… 生命は苦しみを孕んでいる。しかしそれに気づけば、智慧へと生かし、衆生の苦に共感し、救いをもたらす慈悲へと育てていくことができる。生きる力に目覚める智慧、それがブッダの説いた教えであり、その智慧を説きながら、慈悲を生きた人、それがブッダであった。
苦しみを滅する「智慧」については、ブッダによってすでに二千五百年前に発見され、説き尽くされた。いわば完結をみたと言えよう。一方、「慈悲」については、いまだ完結に至ってはいない。一切衆生の苦しみからの解放に至るまで、「物語」は営々と続いていく。
「生きる」とは、この壮大な物語を生きる主人公のひとり、そして、紡ぎ手のひとりとして、日々一瞬一瞬、世界との共創の物語を紡いでいくことではないだろうか? …(後略)…