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金沢城玉泉院丸庭園

2015年04月01日 | 日記
3月14日、待望の北陸新幹線が金沢まで伸び、そういった方面での熱気は一足先に届いてはおりましたが
21日になって、ようやく陽気のほうでも春らしさが漂ってきました。

新幹線開業に合わせて整備が成りました金沢城玉泉院丸庭園を偵察してきました。

写真を見ていると、どこかのテーマパークのジオラマを見ているような感覚があると思いますが、そうなんですよ。
金沢城の二の丸方面からこの玉泉院丸に下っていくと、なんか箱庭を上から覗いているような、そんな感覚におそわれます。何もかも新しいわけですからそう見えても無理はないのでしょうが、思惑通りに100年後に国宝に指定されるような風格が備わるでしょうか?
「100年後の国宝に」が金沢城整備の大目標で、「その志や、よし」と私なんかは思っているのですが・・・

この日、玉泉院丸を見学してお堀端で一休みしていると、結構なご老人が近寄ってきて、「わしは今99歳でな、わしのおじいさんが昔、このお濠の横の石垣の上を通って毎日のように玉泉院丸に化粧品を届けておったんや」という、まるで日本昔話のような話をし始めるのです。このおじいさん本人が99歳だとすると、そのおじいさんだから約150年ほど前の話になるかな、すると幕末になりそうだからあり得るかもな、なんてめまぐるしく計算して「ほーそうなんですか」というあいまいな返事をしたりして少し話し相手になりました。いいたいだけいうと、「じゃーな」といってひょこひょこという感じで歩いて去っていきましたが、その後ろ姿は99歳にしてはしっかりした歩調でした。 幕末に、かのおじいさんが毎日のように通ったという石垣の上の道は、私も中学の時に部活のトレーニングで時々走っていたところなので、そんな歴史もあったのか―と深く感じるものがありました。金沢は、やっぱり、ちょっとしたところに歴史のある街なんだなと再認識した次第です.

金沢城の石垣は、石垣の博物館といわれるくらいに戦国期から幕末にかけて、各様式が揃っています。防衛上の実用のみの石垣や、遊び感覚や芸術上の石垣までいろいろ楽しめます。天守閣はありませんが、資料のないコンクリ造りのハッタリの天守などいらないので、100年後の国宝を目指すという志のまま現在実施されている正確な再現を続けてほしいと望んでいます。

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