東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

春の谷で

2023年03月13日 | チョウ
啓蟄を迎えたタイミングで気温が上昇し、9日の東京は春を通り越して初夏の陽気に。
その余韻が残っている事に期待して、この週末は久しぶりに多摩方面のフィールドへ訪れた。

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+Kenko Tokina ZX C-PL
先ずは越冬明けのチョウをじっくり撮影したく、訪れる人が少ないローカルな谷地へ入ってみた。
すると...

テングチョウ

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
例年通り変わらずここはテングチョウが多く、そこかしこで開翅しながら日光浴の姿を見せてくれた。
幼虫の食草はオオムラサキ、ヒオドシチョウ、ヤマトタマムシの成虫と同じくエノキの葉を食べる。
平地には少数で低山地性。成虫で越冬し他のチョウよりもいち早く早春から活動をみせてくれる。

コツバメ

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
まだ少し時期が早いかと思ったけれど、陽だまりのポイントに入ると、嬉しくも姿を見せてくれた。
平地では見られる機会が少なく、やや山地性のチョウで幼虫の食草はアセビの新芽や蕾を食べる。
蛹で越冬し成虫は3月中旬頃から出現する。この日はグッドタイミングだった。

コツバメ

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
個体数が多く、その中から個々の性格を詠み、比較的、大人しい個体を選んで、そっと指を差し伸べてのアプローチに成功。これならコツバメを知らない人でも、実際の大きさが分かると思う。結構小型。

コツバメ

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
茶褐色のグラデーションに白い縁取りがオシャレで美しい。植物の先端に静止して縄張り、日光浴をする習性を持つので背景抜けが良い描写を得やすく、それも被写体としての魅力のひとつ。また、全く別ジャンルに繋がる個人的な発想だけれど、このデザイン、パティシエやショコラティエは必見。

尾根からの風景

Nikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D
越冬明けのヒオドシチョウにも期待して、体力不足で息切れしながら地平線が見える尾根筋まで登ってみたけれど、残念ながら出会えなかった。越冬明けのトンボの活動時間が迫っていたのでチョウの観察は終了。トンボフィールドに急いだ。

撮影日:3月11日


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