東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

房総へ その1

2013年06月25日 | トンボ
久しぶりに都内を離れて千葉県の房総半島へと訪れた。どうしてもネアカヨシヤンマの羽化を観察したいと、トンボの生態写真家として高名である大先輩の加納さんと西田さんに志願をしていたところ嬉しくもお誘いくださり、房総の山中にある湿地帯へと案内していただいた。

ネアカヨシヤンマの生息湿地

D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
藪をぬけ出た先に広がる素晴らしい景観。ここは谷戸の地全面が湧水で満たされており、カンガレイをメインに多種類の水生植物が繁茂する湿地環境。まさか房総にこれほどまでに素晴らしい湿地が存在していたとは想像もしておらず感銘を受けた。

先陣を切る西田さんに次々と羽化個体を発見していただいき、撮影する事ができなかった種類も含め、ネアカヨシヤンマ、マルタンヤンマ、ギンヤンマ、オオシオカラトンボ、ハラビロトンボ、ヒメアカネが羽化の時を迎え、美しい姿を見せてくれていた。

マルタンヤンマ ♂(羽化直後)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
夜中には羽化を済ませ夜明けとともに飛び立ってしまうマルタンヤンマであるが、夜半過ぎまで降り続いた雨により羽化の時間が遅れたのか、嬉しくも翅が閉じている状態をカメラにおさめる事ができた。

では本命のネアカヨシヤンマ。

ネアカヨシヤンマ ♂(羽化直後)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
体色は黄色と少し紫色をおびた褐色が交互に並ぶ縞模様。まだ濁りのある淡いブルーの複眼を見せる羽化の姿。

同個体の数時間後

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
だいぶネアカヨシヤンマらしい姿に変わりゆく時。


雲が浮かぶ青空を背景に広角撮影

D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
左側に写り込んでいるのは西田さん。何やら良いポジションを見つけた様子で、この位置から撮影されたものと、加納さんからも素晴らしい瞬間をとらえたものをいただきましたので掲載します。

撮影者:西田 時弘

SONY α99 SLT-A99V レンズ:135mm F2.8 [T4.5] STF
西田さんは背景の抜けたヤンマの側面、半逆光にカメラポジションをとり、ボケが世界一綺麗と言われている135mmのレンズで撮影。朝の光を上手くとらえた美しい一枚。

撮影者:加納 一信

Nikon D800+Sigma MACRO 105mmF2.8 EX DG
加納さんは羽化殻から離れて飛びゆく瞬間。成虫の複眼と羽化殻にピントが合致しているこれもまた見事な一枚。
流石、ベテランを感じるどちらも素晴らしい写真。僕にはどちらも撮れません。

ネアカヨシヤンマの羽化撮影を堪能したのち、別のトンボを求めて車を走らせた。

つづく...

撮影日:6月22日

撮影地:千葉県房総丘陵


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