東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

ズレ!

2023年01月24日 | チョウ
虫の会にご参加いただいている、ご家族の方が見つけたアカボシゴマダラの蛹。
その後の様子が気になり2度、観察に訪れてみた。すると...

アカボシゴマダラの蛹

娘が触って見たところプルプルと動いてくれたので、この時は大丈夫そうな様子だった。

アカボシゴマダラの蛹

2週間後に訪れると中身に変化は見られずも、全体的に乾燥気味で良く見ると表面上部に穴が開いていた。これは完全ダメなパターン。気温の低下によりチョウになるまでの成長過程が抑えられ、蛹の姿でいられる期間を超えてしまい羽化できなかったと推測。初めから蛹で越冬できない事はアカボシゴマダラの生態を検索すれば分かる事だけれど、実際にその変化を自分の目で観察する事が重要。

アカボシゴマダラの越冬幼虫

こちらはエノキの実生木の根本で越冬していた幼虫を撮影。これがアカボシゴマダラの越冬スタイル。

またまた越冬形態がズレているチョウの姿が...

モンシロチョウの幼虫

モンシロチョウは蛹で越冬するタイプのはず。でも、この寒さの中、この先、無事に蛹化できるのか?難しと思う。カブトムシは幼虫で、カマキリは卵鞘でと、昆虫はそれぞれ越冬形態が決まっているけれど、今回の様なズレを見ると、温暖化の影響を利用して進化に挑んでいるのかも知れないと思った。

全てNikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

撮影日:1月8日、1月21日


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