東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

午後の河川で

2013年05月22日 | トンボ
湿地のトンボを観察したのち、午後からは河川へと向かい、サナエトンボやカワトンボの発生状況を調査。

アオハダトンボ

昨年は大雨や台風よる増水の後を引き、殆ど確認できなかったものの、今年は少ないながらもチラホラと観察でき、徐々にではあるが復活の兆しが見えそうだ。この河川に生息する種類の中でもカワトンボとミヤマアカネは大雨や台風による増水の影響を受けやすい種類であると、ここ数年間のデータから感じている。しかし、不思議とサナエトンボ属に関してはその影響を受けている様子はなく、例年通りの発生状況。カワトンボの幼虫は流されやすく、サナエトンボの幼虫は流されにくいのか?各種の幼虫が好む生息箇所にその答えがありそうだ。

陽も傾き始めると何処からともなくサナエトンボたちが水辺に現れ出した。

ダビドサナエ


アオサナエ

こうして逃げられずに寄れても手前に影が落ちてしまえば台無し写真。。。例えばこのアオサナエ、個々に性格を持ち、寄れる個体、寄れない個体とがいる。しかし、寄れる個体を見つけたとしても太陽の位置やトンボの向きでも撮影条件が変わってしまう。寄ることの難しさに加えて影を落とさずに理想的な構図で撮影するためには、柔軟な肉体と絶え間ない努力が必要である。

ヒメサナエの羽化を撮影する横倉君

彼はKiss X5にタムロン90mmマクロのセット。トンボへのアプローチの仕方も非常に上手く、クロスジギンヤンマの飛翔から敏感なアオサナエの静止もこのセットでバッチリ撮影していた。初めて見る種類や羽化シーンと生息環境も含めて、都下の春トンボを堪能できたことであろう。

ヒメサナエ ♂(羽化直後)

あっという間に午後3時を過ぎ、そろそろフィールドワークを終えようかと思っていたところであったが、ヒメサナエの羽化は限りなく続いていた。

全てD80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye

撮影日:5月18日

撮影地:東京都多摩川水系支流域中流部


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