東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

中秋の湿地で

2017年10月05日 | トンボ
午後からは夏にカトリヤンマの羽化を撮影した湿地に訪問。
カトリヤンマの出現時刻よりもだいぶ早く到着してしまったが、
出現までの間、湿地の現状確認と周辺部の探索を楽しむことにした。
すると、ふと目を向けた先に交尾態が静止!!!

リスアカネ(交尾)

D810+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
またとないチャンスに息を呑みがシャッターを押した。
アカネ属の中でもネキトンボとともに交尾態を見る機会が少なく、
産卵写真よりも交尾写真の方が貴重な種。
今回は湿地から少し離れた場所でラッキーにも発見。


リスアカネ(連結産卵)

D810+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
交尾態を撮り終えてから湿地内で張り込んでいると
次々に連結したペアが産卵に入り、午後の湿地に賑わいを見せてくれた。
産卵は池や湿地の縁に空中から卵をばらまくスタイル。
東京では沿岸部から多摩地区にまで広く分布。林に囲まれた池をより好み棲む。
そうした環境が都心部にある池を持つ公園とマッチしていると言う事もあり、
都心の公園でリスアカネのオスを撮影、といったブログの記事を多く見かけ、
有力な分布情報としてありがたく拝見させていただいている。
しかし、生殖活動の撮影が叶う場所となると管理が行き届いている公園では難しく、
草刈り樹木の剪定などがされていない自然度の高い場所にある池や湿地に限られる。

リスアカネ

D810+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
カトリヤンマの羽化と同時期に羽化を終えたリスアカネを確認していたが、
羽化殻に掴まっている個体の発見ができなかった為、撮影までには至らず。
来年の羽化シーズンには必ずこの湿地で羽化を行っているはずなので、
注意深く羽化個体を探し、翅の先端部にある黒色斑が淡く浮きでた時を撮りたい。

撮影日:10月1日
撮影地:東京都多摩西部


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