東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

真相を確かめに

2022年10月27日 | トンボ
露に包まれたアカトンボの撮影を楽しんだ後も、どんよりした曇り空に変化なし。
そんな天候条件でも問題なく活動する秋のトンボがいた。それは...

オオアオイトトンボ ♂

羽化後は水辺周辺の薄暗い林の中で生活し、中秋になると水辺に現れて生殖活動を行う。グリーンメタリックの体色が美しい姿。生殖活動は良く晴れた日中を避け、気温が低下する夕方頃から活発になり交尾や産卵がスタート。時には夜通し産卵を行うと言った、他のトンボと違う不思議な生態を持つ。

オオアオイトトンボ(交尾)

そうした生態を考慮すると、朝から曇り空で少し肌寒い気象条件ならオオアオイトトンボの生殖活動の時にマッチしていて、午前中からでも交尾や産卵が観察できるかも知れないと思い、ポイントに入って見た。すると...

オオアオイトトンボ(連結産卵)

オオアオイトトンボの産卵場所は水生植物では無く、水辺の畔に生えているヤナギ等の樹木の樹皮に産卵する。実際に夜通し産卵活動が行われているのか、物凄く気になっていたので、翌朝、同じポイントに入って見た。すると...

オオアオイトトンボ(連結集団)

放射冷却により気温が低下した為、活動休止状態になり、ここだけ時間が止まってしまったようだ。
間違いなく夜通し産卵を行っていた証拠をつかむ事に成功。知られざるオオアオイトトンボの不思議な生態の真相に近づけた気がする。実際、夜間に産卵しているのかを確かめ無くてはならないけれど、
ブユとイノシシの攻撃をどう避けるかが課題。土曜日に同行された田中さんに、ナツアカネの連結産卵を観せてあげられなかったのが残念。11月でも見られるので近いうち晴れた日に行きましょう。

全てNikon D810+AI AF-S Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

撮影日:10月22日、23日


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