東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

栃木の清流へ

2012年07月23日 | トンボ
三連休最終日はトンボ界のスペシャリストであるUさんが嬉しくもお誘いしてくださり、グンバイトンボが生息する栃木県の清流へと車を走らせた。
Uさんの情報によると河川が大雨の影響によりかなりのダメージを受けていて期待できそうにもないとの事。でもとりあえず行って見ましょうと、到着して生息箇所を拝見するやいなや、わぁ~流されてる!との声が...情報通り生息箇所にあったグンバイトンボが好む水生植物が全て流されてしまっているとの事。少し下流側のポイントへと移動するも同じ状況でかなりのダメージを受けてしまっている様子らしい。ダメか...と思っていると、多分あそこなら大丈夫かも!と、Uさんとっておきの場所にご案内していただきグンバイトンボを探す。すると...

グンバイトンボ ♂

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
嬉しくも現れてくれてホッと一安心。残念ながら東京では姿を消してしまい見られなく、唯一関東での産地は栃木県のみ。しかも極めて局地的な発生で個体数も少ない。ここ栃木県では河川中流域とその支流域に見られ、急流よりも流れの緩やかな場所やワンド。それにプラスされてツルヨシや藻といった植生のある場所を好み生息している。オスは中脚と後脚の一部が白色の楕円形状に発達していて、これが相撲の行司がもつ軍配団扇に似ていることからグンバイトンボという名がつけられたようだ。一見すると邪魔なのではと思ってしまうが、メスに向けて存在感をアピールするためのものであろうか。

グンバイトンボ(連結産卵)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
こっちに落ち着いているペアがいますよとUさんから教えていただき、嬉しくも産卵中のペアを撮影する事ができた。この日、県内にあるいくつかの産地を巡ったものの、どこも生息数は片手で数えられるほど。撮影できただけでもありがたく、細々と息を繋いでいるといった様子に感じられた。

撮影日:7月16日

撮影地:栃木県


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