今日はキャロルの詩である。
孤独
若き日の黄金の時
わき出ずる無垢と 愛と 真実
信じがたい輝き
ああ 青春のあえかなる夢よ
生命のおもむろに衰えゆく報いか
年とともに積もりきたった富
そのすべてを捨てても いまひとたび 幼年に帰りたい
ああ 夏の晴れやかな一日だけでも
長い詩の末尾の二連だけを抜粋した。
わたしは若い頃を懐かしみそれに帰りたいと思う人々には同意しない。
若い頃や幼い頃を美化する心には、大人になって苦いことをしてしまったことから逃げたいと思う心理が含まれていると思う。
それなりに正しく美しく生きた人間は、若い頃に帰りたいなどとは思わないものだ。
その頃は未熟で何もわかってはいなかった。
経験を踏み、大人になり、さまざまに心が進歩してきた今の自分の方がいいと思うものである。
蝉の子をちぎりて遊ぶをさなごをくるひて叱る親となりにき 揺之