現在、Windows 10と11では、グループポリシー設定で診断データを「0-セキュリティ」などとしても診断データの送信が続いてしまう問題が発生しています。
Windows 10では「診断データの設定」に関する情報が、Windows 11ではそれに加えて必須の診断データと呼ばれるデバイスの使用状況に関する細かいデータが送信されることが確認されています。
検証の結果、Windows 10では「診断データの設定」に関する情報が送信されるタイミングがわかりました。診断イベントにTelClientSynthetic.AuthorizationInfo_RuntimeTransitionと記録される情報は、次のタイミングで発生します。
・グループポリシー設定で、データの収集とプレビュービルド又はWindows エラー報告の配下にある設定を変更した場合
・Windows 10のプライバシー設定で、「診断とフィードバック」配下にある設定を変更した場合
それ以外の設定を変更しても、デバイスから診断データが送信されることはありませんでした。ただし、たとえ一つの設定を変更したとしても、全く同じ内容のTelClientSynthetic.AuthorizationInfo_RuntimeTransitionが大量に記録される場合や、複数箇所を変更しても一つしか記録されない場合があるなど挙動は非常に不安定です。
また、ときどき変更を加えてもTelClientSynthetic.AuthorizationInfo_RuntimeTransitionが送信されなかったり、1時間以上遅延したりすることもありました。
個人情報は一切送信されていないとはいえ、このようなバグが存在することは不安です。不安な方は、Windows 7や8.1を使用することをおすすめします。
また、Windows 11では、たとえグループポリシー設定で「診断データオフ」を選択したとしても、これらに加えて「必須の診断データ」と呼ばれるデバイスの使用状況などの細かいデータが送信されるため、最低でもWindows 10にすることをおすすめします。