お母さん、SHICHIRO KOBAYASHIが亡くなったよ。
ガンバの冒険で背景を書いてた人だって言ってる。
次女が台所で夕飯の準備をする私にこう話しかけてきた。
彼女は、今からかれこれ40年以上も前に日本のテレビで流れたガンバの冒険と言うアニメをもちろん、知る由もない。
が、ツイッターで彼が亡くなったことをここらのアニメオタクたちがつぶやいているという事らしく、それで、彼女もこの人がガンバの冒険の背景にも関わってこられた先生であると知ったらしい。
ガンバの冒険は、私が愛するテレビ漫画のトップにランキングされる秀作。
日本で販売されたブルーレイDVDのボックスセットも手元にある。
アニメは好きだけど、オタクとまでは行かない娘だが、ガンバの冒険の素晴らしさを語る母の言葉はしっかりと彼女の頭にインプットされている。
そうか、亡くなられたのか…。
中学生だった当時、大好きで欠かさず見たガンバの冒険だ。ストーリーもさることながら、アニメとは言え子供向けかなと、疑問を持つほどの劇画タッチ。その背景と、可愛いガンバ達登場人物(登場動物)のコントラスト。筆のタッチの残る激しくうねる荒波に、トラウマになりそうなくらい究極に怖い白イタチノロイ。ドラマティックなエンディング。海を渡って仲間を助けに行く7匹のネズミたち。
勇敢で、無鉄砲で、激しいガンバに、力持ちで優しいヨイショ、物知りなガクシャ、食べる事ばっかり考えてるボーボ、酒飲みの詩人で医者のシジン、サイコロを転がすニヒルなイカサマ、そして、助けを求めて島から渡って来た泣き虫チュウタの7匹。
全26話で見せつけられるネズミたちの友情、挫折を繰り返しながらも、仲間を助けると言う目的のために、どんなことがあっても諦めない。
こんな漫画が、人生を教えてくれるよなって、私的には子供に見せたい漫画ナンバーワンなんだけど、
そうするには、ちょっとノロイが恐ろしすぎるかもしれない。私の昔の同僚が(私よりも一回り以上年下)ノロイが怖くて見れなかったと言ってたなと。
子供だましではないアニメだったな。
コンピューターで処理する今のアニメには出せない深い味があるよね、もう、こんなアニメは出てこないよね、と娘とひとしきり話、ガンバの冒険、また見たくなってしまった。