千可ちゃんは森口くんをお母さんの寝室に招き入れました。そこにはダブルベッドがあります。
「お母さんとお父さんが愛をはぐくんだベッドだよ」
「あの~、千可ちゃんのお母さんて、ベッドで死んでたんでしょ」
「うん」
「ここで死んでたの?」
「うん、そうだよ」
「こ、ここでやるの?」
「嫌?」
森口くんは半月前に死人が出たベッドでエッチするのはさすがに気が引けます。でも、森口くんも16歳の男の子です。もうやりたくってやりたくって仕方がありません。
「大丈夫だよ。ここでやろ」
「うん」
千可ちゃんは明るく答えました。そして千可ちゃんは森口くんに激しくキス。そしてベッドで何度も肌を合わせました。1度、2度、3度、森口くんは千可ちゃんの胎内に射精しました。4度目の発射。さすがに森口くんは疲れたらしく、千可ちゃんと並んで横になりました。千可ちゃんが微笑みながらしゃべりました。
「気持ちよかったね」
「うん」
「これからもよろしくね」
「うん」
「ギターありがとう。でも、うちにはアンプもスピーカーもないんだよ」
「え、アンプって何?」
「エレキギターの音を増幅する装置だよ。これがないとエレキギターは音が出ないんだ」
「あは、そんなものが必要だったんだ。今度それも…」
千可ちゃんはその森口くんの唇に自分の人差指を置きました。
「私が買うよ。これ以上あなたに迷惑をかけたくないもん」
「でも…」
千可ちゃんは今度は森口くんに覆いかぶさり、キスでそのセリフを止めました。そして唇を離し、
「ねぇ、もう1回やろ」
「え?」
と、次の瞬間、千可ちゃんは森口くんの萎えてしまったものをパクリとしゃぶりました。森口くんの大事なものは、すぐに巨大化、硬直化しました。千可ちゃんはあっという間にその猛ったものを自分の胎内に収めてしまいました。その顔は笑顔、小悪魔の笑顔です。
季節は4月、新学年のスタートです。千可ちゃんと森口くんは2年生になりました。でも、今回2人は別のクラスです。ちなみに、森口くんと戸村くんは同じクラスになってます。
オカルト研究部ですが、新部長は福永さんになりました。ま、新3年生は福永さんしかいなかったから、これは順当だと思います。2年生に千可ちゃんと森口くんと戸村くん。これだと4人。この高校では部は最低5人いないと成立しません。つまりこのままだと、オカルト研究部は成立できなくなるのです。
が、新1年生が1人オカルト研究部に入ってくれました。水上よう子。これがとんでもない子ギャルでした。髪を茶色に染め、爪はネイルアート。目の周りはアイシャドー。瞳はカラーコンタクト。なんでこんな娘がオカルト研究部に入ったのか、まったく理解できません。でも、それでも部員は部員です。
ちなみに、城島さんは休学願いを提出してます。
火曜日の放課後です。高校の屋上でギターの音色が響いてます。千可ちゃんがガットギターを爪弾いているのです。傍らには森口くんもいます。ペントハウスのドアが開き、よう子ちゃんが入ってきました。
「あ、ここにいた。
先輩、今日は部活はないんですかぁ?」
千可ちゃんはギターを爪弾く指を止めました。
「うん。オカルト研究部は月曜日と金曜日しか活動してないんだ」
「へ~」
よう子ちゃんが千可ちゃんのギターに注目しました。
「ふぇ~、ギターですかぁ」
「ほんとうはね、オカルト研究部で弾きたいんだけど、あそこで弾くとうち部長が、うちは軽音部じゃない!、て怒るんだよ」
「だから屋上で弾いてるんですかぁ」
「うん」
千可ちゃんは再びギターを弾き始めました。
「うわ~、すごいテクですねぇ」
「これ、クラシックギターの練習曲だよ」
よう子ちゃんは森口くんを見ました。
「先輩てあの男の人といつも一緒にいますねぇ。仲がいいんですか?」
「ま、そんなところね」
「もうエッチしてるんですかぁ?」
この質問を聞いて、千可ちゃんも森口くんも顔を赤くしてしまいました。
「な、なんでそんなこと訊くのよ!」
「あ~、その反応、もうやってますねぇ」
「まぁ、してるけど」
「千可ちゃん!」
さすがに森口くんがこのセリフを止めようとしました。
「いいじゃん、別に。同じクラブの子だよ。今さら隠すことないじゃん。
毎日やってるよ。多い日は5回も中出ししてもらってるよ」
森口くんはかなり慌ててます。
「ちょ、ちょっと!」
「中出しって…、妊娠は怖くないんっすか?」
「私はやせ過ぎで妊娠できない体質だから、絶対大丈夫。それに中出ししてもらった方が気持ちいいし」
「ふぇ~…」
「私たちがエッチしてるって話、みんなには内緒だからね」
「わかってますよ」
「絶対内緒だからね!」
しかし、よう子ちゃんにそんな釘刺しは意味がありませんでした。翌日よう子ちゃんは登校すると、さっそくあちらこちらに触れ回したのです。千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることは、ほんの2・3時間で高校のみんなが知ってしまうことになりました。
一番慌てたのは職員室。しかし、千可ちゃんも森口くんも1度も問題を起こしたことがありません。ここはしばらくは静観することになりました。
が、こっちの集団はかなり気分が悪いようです。
「ねぇ、知ってる。2年の羽月て女と森口て男が毎日セックスしてるんだって」
「え~、何、それ?」
「許せない。私だってまだ処女なのに!」
「そんなこと、どうでもいいだろ。あ~、なんか私も頭来んなあ。今日放課後、締めちまおっぜ!」
この会話はこの高校に在籍している4人の女子、長谷川、柏木、今田、佐々木のものです。4人とも3年生です。不良少女らしく、茶髪やピアスの娘もいます。
じつはこの4人、先輩風を吹かせ、下級生をイジメてよく問題を起こしてます。つい3日前も1人の女の子を吊るし、その子は今心療内科に入院してます。こいつらの今度のターゲットは千可ちゃんと森口くん。はたして千可ちゃんはどう対処するのでしょうか?
昼休みです。千可ちゃんがクラスの何人かの女の子と机を並べて食事をしてます。千可ちゃんは1年生の時は引っ込み思案でしたが、重石だったお母さんがいなくなったせいか、今はたくさんの友達を作ったようです。
千可ちゃんはみんなとおしゃべりをしてます。まず、友達の1人が千可ちゃんの小さなお弁当箱に注目しました。
「羽月さんて、そんな小さな弁当でも大丈夫なの?。ダイエット?」
「あは、私、小食だから、これでも多いくらいなんですよ」
別の友人も千可ちゃんに質問しました。でも、それはかなりデリケートな質問でした。
「千可ちゃんてその~、毎日男の人とやってるの?。今学校中で話題になってるよ」
「あは、まさか~。クラブの新人の女の子にふざけておシモの話をしたら、本気にされちゃって言いふらされてるんだ。こんなちっちゃな女の子が毎日男の子とエッチしてると思います?」
千可ちゃんはあらかじめ用意しておいた回答を言いました。
「あは、それはないわよねぇ」
「でもさあ、このクラスの女の子も、半分は非処女じゃないの?」
「まさかあ」
と言うと、千可ちゃんは満面の笑みを浮かべました。
と、今ここに1人のちょっと気弱な女の子が現れました。女の子は恐る恐る千可ちゃんに近づき、千可ちゃんに1枚の紙片を手渡しました。
「あの~、これ」
女の子は紙を渡すと、逃げるように教室の外に出て行ってしまいました。千可ちゃんの隣にいた女の子がけげんな顔でその女の子を見送りました。
「何、あの娘?」
千可ちゃんはその紙に書いてある文章を読みました。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
それを横からのぞき込んでいる友人がびっくりしました。
「長谷川って、あの先輩風吹かせてるやつ?」
「あんなやつに目をつけられたなんて、た、大変だよ!」
と、千可ちゃんを呼びかける声が。
「千可ちゃん、千可ちゃん」
千可ちゃんが振り向くと、ドアのちょっと外側に森口くんと戸村くんが立ってます。千可ちゃんは立ち上がりました。
「ごめん、ちょっと用事が…」
と言うと、千可ちゃんは2人のとろこに行きました。森口くんが千可ちゃんに1枚の紙片を見せました。
「千可ちゃん。ぼくのところにこんなものが…」
そこに書いてあった文章は、さっき千可ちゃんが受け取った文章とまったく同じものでした。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
森口くんに同伴してきた戸村くんは、かなり心配してるようです。
「長谷川って、あれだろ。下級生をイジメてよろこんでるやつ」
「戸村くんもやられたことがあるの?」
「いや、オレはこんながたいのせいか、1回も絡まれたことないよ」
「ええ、相手を見てイジメてるの?!。最低なヤツ!。
そんなヤツ、なんで先生は野放しにしてんの?」
「それが、その長谷川ってやつ、親が県議会議員らしいんだ。それで学校はなるべく触らないようにしてるんだってさ」
戸村くんのそのセリフに森口くんが情けない声をあげました。
「そんな、ひどいよ…」
千可ちゃんは県議会議員てセリフが引っかかりました。千可ちゃんのお母さんが小学生のとき、野中雄一てやつにイジメられて首の骨を外されたのですが、そいつの祖父が県議会の議長だったのです。肉親の権力を借りて弱いものをイジメる。千可ちゃんにふつふつと怒りがこみあげてきました。
「ここは私に任せて」
森口くんはそれでも心配です。
「で、でも…」
「ふふ、私にいい考えがあるんだ」
2人は自分の教室に帰りました。が、昼休み終了間際に戸村くんが1人で戻ってきました。
「あの~、何をする気ですか?」
「呪い殺す」
戸村くんは言葉を失いました。
「権力を傘に弱い者イジメするなんて、私、絶対許せない!。全員死んじまえばいいのよ!」
ちょっと前の千可ちゃんだったら、こんな言葉は絶対出てこなかったはず。千可ちゃんはお母さんが亡くなって、明らかに人格が変わってしまいました。戸村くんはとてつもなく嫌な予感がしました。
ちなみに、千可ちゃんのお母さんが亡くなった今、千可ちゃんが超能力者だと認識してる唯一の存在が戸村くんです。もう1つ書けば、戸村くんは千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることを知ってます。なんとなく霊視で見てしまったようです。
さて、千可ちゃんが人を呪い殺すとなるともっとも簡単な方法は、生き霊のチカちゃんを呼び出し、妖刀キララで斬り殺すこと。でも、友人に聞いたのでターゲットの名前は知ってますが、顔は知りません。そこでリモートビューを使うことにしました。
なお、千可ちゃんは以前、城島さんをラチした男をリモートビューで呪い殺そうとして失敗したことがありましたが、今は呪い殺す自信があるようです。
昼休み明けの授業が始まりました。千可ちゃんも授業を受けてます。でも、心はここにあらず。今リモートビューを使って3年1組の教室をのぞき込んでます。1組には長谷川の子分の1人、佐々木がいます。
千可ちゃんが見ている1組の授業の全景です。1人の女子の身体が赤くなりました。こいつが佐々木です。これを見ている千可ちゃんがニヤっとしました。
「見つけた」
千可ちゃんは右の掌を胸のちょっと下の位置で真上に向けました。今その掌は半分閉じている状態です。たとえるなら、掌にリンゴを載せてる感じです。
「死ね!!」
千可ちゃんが掌をぐしゃと閉じました。その瞬間佐々木の身体に衝撃が走りました。
「うぐっ!」
佐々木は机に上半身を載せるように倒れました。それを見た先生が、
「おい、佐々木、どうした?」
先生が佐々木のところに来ると、触れてもいないのに佐々木の身体が床に崩れ落ちました。次の瞬間、クラスのいたるところから悲鳴が上がりました。先生もちょっとパニックになってるようです。
「お、おい、保健室の先生を呼べ!。いや、救急車だ、救急車!!」
この大混乱をリモートビューで見ている千可ちゃんは、大喜びです。
「やった!!」
「お母さんとお父さんが愛をはぐくんだベッドだよ」
「あの~、千可ちゃんのお母さんて、ベッドで死んでたんでしょ」
「うん」
「ここで死んでたの?」
「うん、そうだよ」
「こ、ここでやるの?」
「嫌?」
森口くんは半月前に死人が出たベッドでエッチするのはさすがに気が引けます。でも、森口くんも16歳の男の子です。もうやりたくってやりたくって仕方がありません。
「大丈夫だよ。ここでやろ」
「うん」
千可ちゃんは明るく答えました。そして千可ちゃんは森口くんに激しくキス。そしてベッドで何度も肌を合わせました。1度、2度、3度、森口くんは千可ちゃんの胎内に射精しました。4度目の発射。さすがに森口くんは疲れたらしく、千可ちゃんと並んで横になりました。千可ちゃんが微笑みながらしゃべりました。
「気持ちよかったね」
「うん」
「これからもよろしくね」
「うん」
「ギターありがとう。でも、うちにはアンプもスピーカーもないんだよ」
「え、アンプって何?」
「エレキギターの音を増幅する装置だよ。これがないとエレキギターは音が出ないんだ」
「あは、そんなものが必要だったんだ。今度それも…」
千可ちゃんはその森口くんの唇に自分の人差指を置きました。
「私が買うよ。これ以上あなたに迷惑をかけたくないもん」
「でも…」
千可ちゃんは今度は森口くんに覆いかぶさり、キスでそのセリフを止めました。そして唇を離し、
「ねぇ、もう1回やろ」
「え?」
と、次の瞬間、千可ちゃんは森口くんの萎えてしまったものをパクリとしゃぶりました。森口くんの大事なものは、すぐに巨大化、硬直化しました。千可ちゃんはあっという間にその猛ったものを自分の胎内に収めてしまいました。その顔は笑顔、小悪魔の笑顔です。
季節は4月、新学年のスタートです。千可ちゃんと森口くんは2年生になりました。でも、今回2人は別のクラスです。ちなみに、森口くんと戸村くんは同じクラスになってます。
オカルト研究部ですが、新部長は福永さんになりました。ま、新3年生は福永さんしかいなかったから、これは順当だと思います。2年生に千可ちゃんと森口くんと戸村くん。これだと4人。この高校では部は最低5人いないと成立しません。つまりこのままだと、オカルト研究部は成立できなくなるのです。
が、新1年生が1人オカルト研究部に入ってくれました。水上よう子。これがとんでもない子ギャルでした。髪を茶色に染め、爪はネイルアート。目の周りはアイシャドー。瞳はカラーコンタクト。なんでこんな娘がオカルト研究部に入ったのか、まったく理解できません。でも、それでも部員は部員です。
ちなみに、城島さんは休学願いを提出してます。
火曜日の放課後です。高校の屋上でギターの音色が響いてます。千可ちゃんがガットギターを爪弾いているのです。傍らには森口くんもいます。ペントハウスのドアが開き、よう子ちゃんが入ってきました。
「あ、ここにいた。
先輩、今日は部活はないんですかぁ?」
千可ちゃんはギターを爪弾く指を止めました。
「うん。オカルト研究部は月曜日と金曜日しか活動してないんだ」
「へ~」
よう子ちゃんが千可ちゃんのギターに注目しました。
「ふぇ~、ギターですかぁ」
「ほんとうはね、オカルト研究部で弾きたいんだけど、あそこで弾くとうち部長が、うちは軽音部じゃない!、て怒るんだよ」
「だから屋上で弾いてるんですかぁ」
「うん」
千可ちゃんは再びギターを弾き始めました。
「うわ~、すごいテクですねぇ」
「これ、クラシックギターの練習曲だよ」
よう子ちゃんは森口くんを見ました。
「先輩てあの男の人といつも一緒にいますねぇ。仲がいいんですか?」
「ま、そんなところね」
「もうエッチしてるんですかぁ?」
この質問を聞いて、千可ちゃんも森口くんも顔を赤くしてしまいました。
「な、なんでそんなこと訊くのよ!」
「あ~、その反応、もうやってますねぇ」
「まぁ、してるけど」
「千可ちゃん!」
さすがに森口くんがこのセリフを止めようとしました。
「いいじゃん、別に。同じクラブの子だよ。今さら隠すことないじゃん。
毎日やってるよ。多い日は5回も中出ししてもらってるよ」
森口くんはかなり慌ててます。
「ちょ、ちょっと!」
「中出しって…、妊娠は怖くないんっすか?」
「私はやせ過ぎで妊娠できない体質だから、絶対大丈夫。それに中出ししてもらった方が気持ちいいし」
「ふぇ~…」
「私たちがエッチしてるって話、みんなには内緒だからね」
「わかってますよ」
「絶対内緒だからね!」
しかし、よう子ちゃんにそんな釘刺しは意味がありませんでした。翌日よう子ちゃんは登校すると、さっそくあちらこちらに触れ回したのです。千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることは、ほんの2・3時間で高校のみんなが知ってしまうことになりました。
一番慌てたのは職員室。しかし、千可ちゃんも森口くんも1度も問題を起こしたことがありません。ここはしばらくは静観することになりました。
が、こっちの集団はかなり気分が悪いようです。
「ねぇ、知ってる。2年の羽月て女と森口て男が毎日セックスしてるんだって」
「え~、何、それ?」
「許せない。私だってまだ処女なのに!」
「そんなこと、どうでもいいだろ。あ~、なんか私も頭来んなあ。今日放課後、締めちまおっぜ!」
この会話はこの高校に在籍している4人の女子、長谷川、柏木、今田、佐々木のものです。4人とも3年生です。不良少女らしく、茶髪やピアスの娘もいます。
じつはこの4人、先輩風を吹かせ、下級生をイジメてよく問題を起こしてます。つい3日前も1人の女の子を吊るし、その子は今心療内科に入院してます。こいつらの今度のターゲットは千可ちゃんと森口くん。はたして千可ちゃんはどう対処するのでしょうか?
昼休みです。千可ちゃんがクラスの何人かの女の子と机を並べて食事をしてます。千可ちゃんは1年生の時は引っ込み思案でしたが、重石だったお母さんがいなくなったせいか、今はたくさんの友達を作ったようです。
千可ちゃんはみんなとおしゃべりをしてます。まず、友達の1人が千可ちゃんの小さなお弁当箱に注目しました。
「羽月さんて、そんな小さな弁当でも大丈夫なの?。ダイエット?」
「あは、私、小食だから、これでも多いくらいなんですよ」
別の友人も千可ちゃんに質問しました。でも、それはかなりデリケートな質問でした。
「千可ちゃんてその~、毎日男の人とやってるの?。今学校中で話題になってるよ」
「あは、まさか~。クラブの新人の女の子にふざけておシモの話をしたら、本気にされちゃって言いふらされてるんだ。こんなちっちゃな女の子が毎日男の子とエッチしてると思います?」
千可ちゃんはあらかじめ用意しておいた回答を言いました。
「あは、それはないわよねぇ」
「でもさあ、このクラスの女の子も、半分は非処女じゃないの?」
「まさかあ」
と言うと、千可ちゃんは満面の笑みを浮かべました。
と、今ここに1人のちょっと気弱な女の子が現れました。女の子は恐る恐る千可ちゃんに近づき、千可ちゃんに1枚の紙片を手渡しました。
「あの~、これ」
女の子は紙を渡すと、逃げるように教室の外に出て行ってしまいました。千可ちゃんの隣にいた女の子がけげんな顔でその女の子を見送りました。
「何、あの娘?」
千可ちゃんはその紙に書いてある文章を読みました。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
それを横からのぞき込んでいる友人がびっくりしました。
「長谷川って、あの先輩風吹かせてるやつ?」
「あんなやつに目をつけられたなんて、た、大変だよ!」
と、千可ちゃんを呼びかける声が。
「千可ちゃん、千可ちゃん」
千可ちゃんが振り向くと、ドアのちょっと外側に森口くんと戸村くんが立ってます。千可ちゃんは立ち上がりました。
「ごめん、ちょっと用事が…」
と言うと、千可ちゃんは2人のとろこに行きました。森口くんが千可ちゃんに1枚の紙片を見せました。
「千可ちゃん。ぼくのところにこんなものが…」
そこに書いてあった文章は、さっき千可ちゃんが受け取った文章とまったく同じものでした。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
森口くんに同伴してきた戸村くんは、かなり心配してるようです。
「長谷川って、あれだろ。下級生をイジメてよろこんでるやつ」
「戸村くんもやられたことがあるの?」
「いや、オレはこんながたいのせいか、1回も絡まれたことないよ」
「ええ、相手を見てイジメてるの?!。最低なヤツ!。
そんなヤツ、なんで先生は野放しにしてんの?」
「それが、その長谷川ってやつ、親が県議会議員らしいんだ。それで学校はなるべく触らないようにしてるんだってさ」
戸村くんのそのセリフに森口くんが情けない声をあげました。
「そんな、ひどいよ…」
千可ちゃんは県議会議員てセリフが引っかかりました。千可ちゃんのお母さんが小学生のとき、野中雄一てやつにイジメられて首の骨を外されたのですが、そいつの祖父が県議会の議長だったのです。肉親の権力を借りて弱いものをイジメる。千可ちゃんにふつふつと怒りがこみあげてきました。
「ここは私に任せて」
森口くんはそれでも心配です。
「で、でも…」
「ふふ、私にいい考えがあるんだ」
2人は自分の教室に帰りました。が、昼休み終了間際に戸村くんが1人で戻ってきました。
「あの~、何をする気ですか?」
「呪い殺す」
戸村くんは言葉を失いました。
「権力を傘に弱い者イジメするなんて、私、絶対許せない!。全員死んじまえばいいのよ!」
ちょっと前の千可ちゃんだったら、こんな言葉は絶対出てこなかったはず。千可ちゃんはお母さんが亡くなって、明らかに人格が変わってしまいました。戸村くんはとてつもなく嫌な予感がしました。
ちなみに、千可ちゃんのお母さんが亡くなった今、千可ちゃんが超能力者だと認識してる唯一の存在が戸村くんです。もう1つ書けば、戸村くんは千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることを知ってます。なんとなく霊視で見てしまったようです。
さて、千可ちゃんが人を呪い殺すとなるともっとも簡単な方法は、生き霊のチカちゃんを呼び出し、妖刀キララで斬り殺すこと。でも、友人に聞いたのでターゲットの名前は知ってますが、顔は知りません。そこでリモートビューを使うことにしました。
なお、千可ちゃんは以前、城島さんをラチした男をリモートビューで呪い殺そうとして失敗したことがありましたが、今は呪い殺す自信があるようです。
昼休み明けの授業が始まりました。千可ちゃんも授業を受けてます。でも、心はここにあらず。今リモートビューを使って3年1組の教室をのぞき込んでます。1組には長谷川の子分の1人、佐々木がいます。
千可ちゃんが見ている1組の授業の全景です。1人の女子の身体が赤くなりました。こいつが佐々木です。これを見ている千可ちゃんがニヤっとしました。
「見つけた」
千可ちゃんは右の掌を胸のちょっと下の位置で真上に向けました。今その掌は半分閉じている状態です。たとえるなら、掌にリンゴを載せてる感じです。
「死ね!!」
千可ちゃんが掌をぐしゃと閉じました。その瞬間佐々木の身体に衝撃が走りました。
「うぐっ!」
佐々木は机に上半身を載せるように倒れました。それを見た先生が、
「おい、佐々木、どうした?」
先生が佐々木のところに来ると、触れてもいないのに佐々木の身体が床に崩れ落ちました。次の瞬間、クラスのいたるところから悲鳴が上がりました。先生もちょっとパニックになってるようです。
「お、おい、保健室の先生を呼べ!。いや、救急車だ、救急車!!」
この大混乱をリモートビューで見ている千可ちゃんは、大喜びです。
「やった!!」