競馬マニアの1人ケイバ談義

がんばれ、ドレッドノータス!

千可ちゃん改14

2014年07月08日 | 千可ちゃん改
 千可ちゃんは森口くんをお母さんの寝室に招き入れました。そこにはダブルベッドがあります。
「お母さんとお父さんが愛をはぐくんだベッドだよ」
「あの~、千可ちゃんのお母さんて、ベッドで死んでたんでしょ」
「うん」
「ここで死んでたの?」
「うん、そうだよ」
「こ、ここでやるの?」
「嫌?」
 森口くんは半月前に死人が出たベッドでエッチするのはさすがに気が引けます。でも、森口くんも16歳の男の子です。もうやりたくってやりたくって仕方がありません。
「大丈夫だよ。ここでやろ」
「うん」
 千可ちゃんは明るく答えました。そして千可ちゃんは森口くんに激しくキス。そしてベッドで何度も肌を合わせました。1度、2度、3度、森口くんは千可ちゃんの胎内に射精しました。4度目の発射。さすがに森口くんは疲れたらしく、千可ちゃんと並んで横になりました。千可ちゃんが微笑みながらしゃべりました。
「気持ちよかったね」
「うん」
「これからもよろしくね」
「うん」
「ギターありがとう。でも、うちにはアンプもスピーカーもないんだよ」
「え、アンプって何?」
「エレキギターの音を増幅する装置だよ。これがないとエレキギターは音が出ないんだ」
「あは、そんなものが必要だったんだ。今度それも…」
 千可ちゃんはその森口くんの唇に自分の人差指を置きました。
「私が買うよ。これ以上あなたに迷惑をかけたくないもん」
「でも…」
 千可ちゃんは今度は森口くんに覆いかぶさり、キスでそのセリフを止めました。そして唇を離し、
「ねぇ、もう1回やろ」
「え?」
 と、次の瞬間、千可ちゃんは森口くんの萎えてしまったものをパクリとしゃぶりました。森口くんの大事なものは、すぐに巨大化、硬直化しました。千可ちゃんはあっという間にその猛ったものを自分の胎内に収めてしまいました。その顔は笑顔、小悪魔の笑顔です。

 季節は4月、新学年のスタートです。千可ちゃんと森口くんは2年生になりました。でも、今回2人は別のクラスです。ちなみに、森口くんと戸村くんは同じクラスになってます。
 オカルト研究部ですが、新部長は福永さんになりました。ま、新3年生は福永さんしかいなかったから、これは順当だと思います。2年生に千可ちゃんと森口くんと戸村くん。これだと4人。この高校では部は最低5人いないと成立しません。つまりこのままだと、オカルト研究部は成立できなくなるのです。
 が、新1年生が1人オカルト研究部に入ってくれました。水上よう子。これがとんでもない子ギャルでした。髪を茶色に染め、爪はネイルアート。目の周りはアイシャドー。瞳はカラーコンタクト。なんでこんな娘がオカルト研究部に入ったのか、まったく理解できません。でも、それでも部員は部員です。
 ちなみに、城島さんは休学願いを提出してます。

 火曜日の放課後です。高校の屋上でギターの音色が響いてます。千可ちゃんがガットギターを爪弾いているのです。傍らには森口くんもいます。ペントハウスのドアが開き、よう子ちゃんが入ってきました。
「あ、ここにいた。
 先輩、今日は部活はないんですかぁ?」
 千可ちゃんはギターを爪弾く指を止めました。
「うん。オカルト研究部は月曜日と金曜日しか活動してないんだ」
「へ~」
 よう子ちゃんが千可ちゃんのギターに注目しました。
「ふぇ~、ギターですかぁ」
「ほんとうはね、オカルト研究部で弾きたいんだけど、あそこで弾くとうち部長が、うちは軽音部じゃない!、て怒るんだよ」
「だから屋上で弾いてるんですかぁ」
「うん」
 千可ちゃんは再びギターを弾き始めました。
「うわ~、すごいテクですねぇ」
「これ、クラシックギターの練習曲だよ」
 よう子ちゃんは森口くんを見ました。
「先輩てあの男の人といつも一緒にいますねぇ。仲がいいんですか?」
「ま、そんなところね」
「もうエッチしてるんですかぁ?」
 この質問を聞いて、千可ちゃんも森口くんも顔を赤くしてしまいました。
「な、なんでそんなこと訊くのよ!」
「あ~、その反応、もうやってますねぇ」
「まぁ、してるけど」
「千可ちゃん!」
 さすがに森口くんがこのセリフを止めようとしました。
「いいじゃん、別に。同じクラブの子だよ。今さら隠すことないじゃん。
 毎日やってるよ。多い日は5回も中出ししてもらってるよ」
 森口くんはかなり慌ててます。
「ちょ、ちょっと!」
「中出しって…、妊娠は怖くないんっすか?」
「私はやせ過ぎで妊娠できない体質だから、絶対大丈夫。それに中出ししてもらった方が気持ちいいし」
「ふぇ~…」
「私たちがエッチしてるって話、みんなには内緒だからね」
「わかってますよ」
「絶対内緒だからね!」

 しかし、よう子ちゃんにそんな釘刺しは意味がありませんでした。翌日よう子ちゃんは登校すると、さっそくあちらこちらに触れ回したのです。千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることは、ほんの2・3時間で高校のみんなが知ってしまうことになりました。
 一番慌てたのは職員室。しかし、千可ちゃんも森口くんも1度も問題を起こしたことがありません。ここはしばらくは静観することになりました。
 が、こっちの集団はかなり気分が悪いようです。
「ねぇ、知ってる。2年の羽月て女と森口て男が毎日セックスしてるんだって」
「え~、何、それ?」
「許せない。私だってまだ処女なのに!」
「そんなこと、どうでもいいだろ。あ~、なんか私も頭来んなあ。今日放課後、締めちまおっぜ!」
 この会話はこの高校に在籍している4人の女子、長谷川、柏木、今田、佐々木のものです。4人とも3年生です。不良少女らしく、茶髪やピアスの娘もいます。
 じつはこの4人、先輩風を吹かせ、下級生をイジメてよく問題を起こしてます。つい3日前も1人の女の子を吊るし、その子は今心療内科に入院してます。こいつらの今度のターゲットは千可ちゃんと森口くん。はたして千可ちゃんはどう対処するのでしょうか?

 昼休みです。千可ちゃんがクラスの何人かの女の子と机を並べて食事をしてます。千可ちゃんは1年生の時は引っ込み思案でしたが、重石だったお母さんがいなくなったせいか、今はたくさんの友達を作ったようです。
 千可ちゃんはみんなとおしゃべりをしてます。まず、友達の1人が千可ちゃんの小さなお弁当箱に注目しました。
「羽月さんて、そんな小さな弁当でも大丈夫なの?。ダイエット?」
「あは、私、小食だから、これでも多いくらいなんですよ」
 別の友人も千可ちゃんに質問しました。でも、それはかなりデリケートな質問でした。
「千可ちゃんてその~、毎日男の人とやってるの?。今学校中で話題になってるよ」
「あは、まさか~。クラブの新人の女の子にふざけておシモの話をしたら、本気にされちゃって言いふらされてるんだ。こんなちっちゃな女の子が毎日男の子とエッチしてると思います?」
 千可ちゃんはあらかじめ用意しておいた回答を言いました。
「あは、それはないわよねぇ」
「でもさあ、このクラスの女の子も、半分は非処女じゃないの?」
「まさかあ」
 と言うと、千可ちゃんは満面の笑みを浮かべました。
 と、今ここに1人のちょっと気弱な女の子が現れました。女の子は恐る恐る千可ちゃんに近づき、千可ちゃんに1枚の紙片を手渡しました。
「あの~、これ」
 女の子は紙を渡すと、逃げるように教室の外に出て行ってしまいました。千可ちゃんの隣にいた女の子がけげんな顔でその女の子を見送りました。
「何、あの娘?」
 千可ちゃんはその紙に書いてある文章を読みました。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
 それを横からのぞき込んでいる友人がびっくりしました。
「長谷川って、あの先輩風吹かせてるやつ?」
「あんなやつに目をつけられたなんて、た、大変だよ!」
 と、千可ちゃんを呼びかける声が。
「千可ちゃん、千可ちゃん」
 千可ちゃんが振り向くと、ドアのちょっと外側に森口くんと戸村くんが立ってます。千可ちゃんは立ち上がりました。
「ごめん、ちょっと用事が…」
 と言うと、千可ちゃんは2人のとろこに行きました。森口くんが千可ちゃんに1枚の紙片を見せました。
「千可ちゃん。ぼくのところにこんなものが…」
 そこに書いてあった文章は、さっき千可ちゃんが受け取った文章とまったく同じものでした。
「今日放課後、体育館の裏に来ること、もし来なかったらリンチにする 長谷川」
 森口くんに同伴してきた戸村くんは、かなり心配してるようです。
「長谷川って、あれだろ。下級生をイジメてよろこんでるやつ」
「戸村くんもやられたことがあるの?」
「いや、オレはこんながたいのせいか、1回も絡まれたことないよ」
「ええ、相手を見てイジメてるの?!。最低なヤツ!。
 そんなヤツ、なんで先生は野放しにしてんの?」
「それが、その長谷川ってやつ、親が県議会議員らしいんだ。それで学校はなるべく触らないようにしてるんだってさ」
 戸村くんのそのセリフに森口くんが情けない声をあげました。
「そんな、ひどいよ…」
 千可ちゃんは県議会議員てセリフが引っかかりました。千可ちゃんのお母さんが小学生のとき、野中雄一てやつにイジメられて首の骨を外されたのですが、そいつの祖父が県議会の議長だったのです。肉親の権力を借りて弱いものをイジメる。千可ちゃんにふつふつと怒りがこみあげてきました。
「ここは私に任せて」
 森口くんはそれでも心配です。
「で、でも…」
「ふふ、私にいい考えがあるんだ」
 2人は自分の教室に帰りました。が、昼休み終了間際に戸村くんが1人で戻ってきました。
「あの~、何をする気ですか?」
「呪い殺す」
 戸村くんは言葉を失いました。
「権力を傘に弱い者イジメするなんて、私、絶対許せない!。全員死んじまえばいいのよ!」
 ちょっと前の千可ちゃんだったら、こんな言葉は絶対出てこなかったはず。千可ちゃんはお母さんが亡くなって、明らかに人格が変わってしまいました。戸村くんはとてつもなく嫌な予感がしました。
 ちなみに、千可ちゃんのお母さんが亡くなった今、千可ちゃんが超能力者だと認識してる唯一の存在が戸村くんです。もう1つ書けば、戸村くんは千可ちゃんと森口くんが毎日セックスしてることを知ってます。なんとなく霊視で見てしまったようです。

 さて、千可ちゃんが人を呪い殺すとなるともっとも簡単な方法は、生き霊のチカちゃんを呼び出し、妖刀キララで斬り殺すこと。でも、友人に聞いたのでターゲットの名前は知ってますが、顔は知りません。そこでリモートビューを使うことにしました。
 なお、千可ちゃんは以前、城島さんをラチした男をリモートビューで呪い殺そうとして失敗したことがありましたが、今は呪い殺す自信があるようです。
 昼休み明けの授業が始まりました。千可ちゃんも授業を受けてます。でも、心はここにあらず。今リモートビューを使って3年1組の教室をのぞき込んでます。1組には長谷川の子分の1人、佐々木がいます。
 千可ちゃんが見ている1組の授業の全景です。1人の女子の身体が赤くなりました。こいつが佐々木です。これを見ている千可ちゃんがニヤっとしました。
「見つけた」
 千可ちゃんは右の掌を胸のちょっと下の位置で真上に向けました。今その掌は半分閉じている状態です。たとえるなら、掌にリンゴを載せてる感じです。
「死ね!!」
 千可ちゃんが掌をぐしゃと閉じました。その瞬間佐々木の身体に衝撃が走りました。
「うぐっ!」
 佐々木は机に上半身を載せるように倒れました。それを見た先生が、
「おい、佐々木、どうした?」
 先生が佐々木のところに来ると、触れてもいないのに佐々木の身体が床に崩れ落ちました。次の瞬間、クラスのいたるところから悲鳴が上がりました。先生もちょっとパニックになってるようです。
「お、おい、保健室の先生を呼べ!。いや、救急車だ、救急車!!」
 この大混乱をリモートビューで見ている千可ちゃんは、大喜びです。
「やった!!」

千可ちゃん改13

2014年07月07日 | 千可ちゃん改
「ただいま~」
 千可ちゃんが自分のおうちに帰ってきました。でも、返答がありません。
「あれ、お母さん、いないのかな?…」
 千可ちゃんがお母さんの寝室を開けました。お母さんはダブルベッドの中で眠ってます。ちなみに、お父さんは出張中で、1年に20日くらいしか帰ってきません。
「寝てるんだ。昨日思いっきり疲れたからなあ…」
 千可ちゃんは部屋を出ようと振り返りました。が、何かに気づき、再びお母さんを見ました。お母さんの枕元に紙片があります。電話の横に置いてあるような、切り取れるメモ帳の紙です。千可ちゃんはその紙片を手にし、読みました。
「ありがとう、千可」
 千可ちゃんの身体に嫌な予感が走りました。千可ちゃんはお母さんの首筋に手を伸ばしました。すると、なんとお母さんに脈はなかったのです。
「お母さん…」
 千可ちゃんは布団ごとお母さんの身体を思いっきり抱きしめました。
「お母さん!!」
 千可ちゃんは泣きました。思いっきり泣きました。とめどなく涙があふれました。ずーっと、ずーっと泣きました。お母さんは17歳の誕生日に千可ちゃんを産んでます。今千可ちゃんは16歳。お母さんはたった33歳で亡くなってしまったのです。こんなに悲しいことがあるのでしょうか?
 千可ちゃんは泣いて泣いて泣き続けましたが、3時間くらいしてなんとか携帯電話を取ることができました。相手はお父さんです。すぐにお父さんが電話に出ました。でも、千可ちゃんは泣きじゃくってるので、なんと言ってるのかわかりません。それでもなんとか愛妻が亡くなったことを知りました。お父さんはすぐに自分の妹に電話し、妹はすぐに羽月家に駆けつけました。妹、千可ちゃんから見たら叔母さんに当たる人が、いろいろと事後処理をしてくれました。

 しかし、なんでお母さんは急死してしまったのでしょうか?。それはやはり、山上静可に放った霊波にありました。
 千可ちゃんの霊力はお母さんの数百倍、いや、それ以上はあります。その余りある霊力を破壊光線にして撃つことができます。これはお母さんもできないし、おばあちゃんの山上静可もできません。でも、千可ちゃんはあの時山上静可に霊体を斬られ霊波を撃つことができませんでした。そこでお母さんの身体を借りたのです。しかし、霊波を撃った瞬間、お母さんの霊気は一気に吸い取られてしまったのです。
 お母さんはそれで体調を崩してしまいました。その直後千可ちゃんに添い寝してもらい、千可ちゃんの霊力を吸い取り、お母さんの体調は回復しました。しかし、それはあくまでも一時的なもの。お母さんは自分の霊力が再生できないことに気づき、死期が近いことを悟りました。でも、千可ちゃんには気づかれたくなかったので、わざと元気な霊波を出してたのです。
 千可ちゃんはお母さんの死を知った直後、それを霊視で感じ取りました。結果的に自分の霊波でお母さんが死んでしまった。だからとっても悔しいのです。

 翌日お父さんが主張先から帰ってきました。お通夜、お葬式。オカルト研究部の部員も旧部長の浜崎さんを先頭に全員弔問に来ました。でも、千可ちゃんがあまりにも憔悴しきってるので、声をかけることさえできません。
 千可ちゃんとお父さんは、お母さんの身体を火葬して、骨を拾いました。そして納骨。お父さんは相当忙しかったらしく、納骨が終わると出張先に帰ってしまいました。静まり返った羽月家に、千可ちゃんがたった1人取り残されてしまいました。
 暗い部屋の中、千可ちゃんはお母さんが亡くなったダブルベッドに潜り込みました。千可ちゃんの思考回路は停止してるようです。ただただ泣いてるだけです。
 翌日もその翌日も、千可ちゃんはベッドから出てきません。電話も、玄関の呼び鈴も無視です。ご飯も食べません。水分も取りません。でも、思考回路だけは徐々に回復してきました。
 千可ちゃんのおばあちゃんは、お母さんを助けるために自殺しました。お母さんは千可ちゃんを助けようとして死にました。私は自分の子どものために、命を捧げることはできるの?。それを考えていたら、千可ちゃんは自分の赤ちゃんが無性に欲しくなりました。
 翌朝千可ちゃんはベッドから出ました。やっと起きるようです。
 ものは考えようです。千可ちゃんはお母さんが逐一監視してたから、何もできませんでした。そのせいで千可ちゃんは友達も少ないし、興味があったセックスもできませんでした。お母さんがいなくなった今はチャンスなのです。
 羽月家の家の玄関のドアが開きました。中から制服に着替えた千可ちゃんが出てきました。その顔にもう曇りはありません。
「行ってきます、お母さん」

 土曜日です。高校が休みの日です。森口くんはうきうきしてます。今日は千可ちゃんとのデートの日。しかもこのデート、千可ちゃんからの誘いです。これはうきうきせずにはいられないでしょう。
 森口くんが待ち合わせ場所で待っていたら、千可ちゃんが現れました。
「和ちゃん、待った?」
「ううん、そんなことないよ」
 いや、森口くんはかなり待ってました。オカルト研究部は9時集合と言ったら、8時には待ってないといけません。森口くんはそれを考え、なんと1時間前から待ってたのです。
 さて、千可ちやんの服装ですが、いつもはGパンなのですが、今日は春先だというのにミニスカートです。全体的に華美な服飾。化粧もちょっと施してあるようです。
「ど、どこに行く?」
 その森口くんの質問に千可ちゃんは、
「う~ん、カラオケにしよっか」
 というわけで、2人はカラオケボックスに入りました。

 カラオケボックスの中です。森口くんが座って歌ってます。千可ちゃんは横でその森口くんを見ています。森口くんが歌い終わりました。
「次は千可ちゃんの番だね」
「違うよ」
 次の曲が始まりました。
「あれ、これ、デュエット曲?…」
「うん、一緒に歌お。さあ、立って」
 千可ちゃんは立ちました。ワンテンポ遅れて、森口くんも立ちました。
「あは、私、ちっちゃいなあ」
 この時点で千可ちゃんの身長は142cm。森口くんは160cmです。
「よしっと」
 千可ちゃんはカウチの上に立ちました。すると千可ちゃんの身長は森口くんより高くなりました。
「あは、私の方が高いや」
 2人は歌いました。1コーラスが終わると、千可ちゃんは森口くんに声をかけました。
「ねえ、和ちゃん」
「え?」
 千可ちゃんがいきなり森口くんにキスをしました。実は森口くんは今日はキスがあるのではないかとひそかに期待してましたが、まさかここでくるとは思ってもみませんでした。でも、森口くんは自然に千可ちゃんと舌を絡めました。
 千可ちゃんは片足をカウチの肘掛けに乗せました。そしてキスをしている森口くんの左手を握り、自分のミニスカートの中に入れました。森口くんはキスに夢中で自分の左手がどうなってるのかぜんぜん興味がありませんでしたが、突然その身体に衝撃が走りました。なんと森口君の左指の先が、千可ちゃんの身体の一番大事なところに触れたのです。千可ちゃんはパンツをはいてませんでした。
 千可ちゃんは唇を離しました。かなり上気してます。
「ねえ、和ちゃん。好きにしていいよ」
 しかし、森口くんは何もしません。いや、できません。千可ちゃんがじれてきました。
「もう、男でしょ?。本能がないの?」
 ワンテンポ置いて、森口くんは千可ちゃんの身体をカウチに荒々しく押し倒しました。今2人が歌ってた曲が終わり次の曲が始まりましたが、だれも歌いません。

 事が済みました。下になってる千可ちゃんがはぁはぁと荒くなった息を整えてます。上になってる森口くんの呼吸もかなり荒いようです。森口くんが口を開きました。
「ご、ごめんなさい」
「な、なんで謝んの?」
「そ、その…」
「ねぇ、どいてくんない?」
「ご、ごめんなさい!」
 森口くんは慌てて身体を起こしました。千可ちゃんは半身起き、
「だから、謝らないてって!」
 千可ちゃんはミニスカートをまくりあげ、大事なところをティッシュで拭きました。
「あは、ずいぶん出したね。あ、もう謝んないでよ」
 森口くんは無言です。
「ねぇ、カラオケやめて、ラブホテルに行こ」
「え?」
「続きやろうよ」
「う、うん」
 思ってもみなかった急展開に森口くんはまったくついていけません。ちなみに、森口くんの童貞はたった今消えました。

 ラブホテルのエントランスです。千可ちゃんが森口君と手をつないで入ってきました。
「堂々としててね」
「は、はい」
 ラブホテルの部屋です。千可ちゃんはダブルベッドにダイブしました。
「ふぁ~、ラブホテル、半月ぶり~」
 森口くんはそのセリフを聞いて、千可ちゃんはかなりの遊び人なんだと認識してしまいました。でも、千可ちゃんが半月前にラブホテルに行った時の相手は、亡くなったお母さんです。異性と入るのは初めてでした。
 まずは千可ちゃんと森口くんのディープキス。千可ちゃんは唇を離し、
「お風呂入れてくるね」
 千可ちゃんはお風呂にお湯を注ぎました。森口くんはただただ千可ちゃんの行動を見てるだけです。
 千可ちゃんが服を脱ぎ始めました。
「ねぇ、和ちゃんも脱いでよ。一緒にお風呂入ろ」
「うん…」
 森口くんも服を脱ぎ始めました。ふと森口くんが千可ちゃんを見ると、ちょうどブラジャーを外したところです。千可ちゃんの身体は小さく異様にやせてるのに、乳房はとても大きいのです。森口くんも男の子です。たくさんエロ本を読んでるし、AVも見てます。でも、こんな乳房は見たことがありません。下地が小さいのに乳房が大きいので、乳房は前にだけ膨らんでます。別の言い方をすれば、砲弾型おっぱい。森口くんはそれがとても気になりました。
 森口くんは千可ちゃんに近づきました。
「ごめん」
「え?」
 森口くんは千可ちゃんの左の乳房を右手でわし掴みしました。
「あは、森口くんも男の子なんだなあ」
 森口くんは千可ちゃんの乳首を荒々しくしゃぶりました。
「ああ…、いいよ…」
 森口くんは千可ちゃんをダブルベッドに押し倒し、再び一心不乱に乳首をしゃぶりました。そのまま挿入。この日森口くんは千可ちゃんの胎内に5回も発射してしまいました。

 すべてをやりおえ、千可ちゃんと森口くんはダブルベッドに並んで横になりました。森口くんはずーっと疑問に思ってたとこを千可ちゃんにぶつけました。
「あの~、千可ちゃん。避妊てどうなってんの?」
「大丈夫だよ。私、やせすぎで半年に1回しか生理が来ないから。この前は2か月前だったから、あと4か月は大丈夫だよ」
「で、でも、排卵ていつかはあるんでしょ?。もし、今排卵してたら…」
「ふふ、もし妊娠したら、私、1人で産んで育てるよ」
「ええ…」
 森口くんはとっぴょうしもない回答にちょっと驚きました。
「和ちゃんには絶対迷惑をかけないから。
 ねぇ、明日は私の家でやろ」
「う、うん」
 森口くんの返答はちょっとぎこちなかったようです。

 翌日です。日曜日です。森口くんが羽月家の呼び鈴のボタンを押しました。すぐにドアが開き、千可ちゃんが顔を出しました。
「和ちゃん、よく来てくれたね」
 と、千可ちゃんは森口くんがもっているギターのソフトケースに目が止まりました。
「あれ、ギター?」
「これ、買ったんだ。この前千可ちゃんが欲しいて言ってたやつだよ」
 森口くんはギターを千可ちゃんに手渡しました。
「はい、プレゼント」
「もう、ムリしちゃって…。バイトでもしたの?」
「ううん、お父さんに買ってもらった」
「あは、和ちゃんておぼっちゃんだったんだ」
「おぼっちゃんじゃないって」
 千可ちゃんが森口くんの手を引きました。
「さあ、入って」
「うん」

ディアデラバンデラは5着でした

2014年07月05日 | Weblog
今日我が一口愛馬が出走しました。ディアデラバンデラ。中京9R御在所特別芝1600m。騎手は浜中と、いいジョッキーを確保してくれました。

今日はBS11→tvkでの応援となりました。9Rパドックの中継が始まったときディアデラバンデラは5番人気でした。だいたいキャロット馬はキャロットの会員の組織票で必要以上に人気が出てしまい、締切間際に大幅に人気がなくなります。今日のディアデラバンデラも土壇場で人気が下がると思ったのですが、その通り7番人気でレースとなりました。
スタート。ディアデラバンデラは後ろから2番目。ふつーだったら愕然となる順位ですが、当馬は以前追い込んだことがあるし、妹ディアデラマドレも追い込み馬。特に気になる順位ではありません。
4コーナーで内を割ると一気に先頭グループへ。これならいけると一瞬思いましたが、そこからまったく伸びず、5着に終わりました。
5着だと賞金が出ます。一応いい順位に見えますが、1着とのタイム差は1.0秒。これはここ5走の中では最悪です。ま、今回はちょっと間隔を空けたせいか、+10kgでした。次はもうちょっと期待しましょう。

行数余ったので、ちょっとヨタ話を。我が競馬友人に自称事情通がいます。彼にキャロット馬をロコツに差別する調教師が数多くいるとポツリと言ったら、こんな答えが返ってきました。
個人馬主には少頭数なのにめちゃくちゃ稼いでいる人もいれば、良血馬をたくさん持ってるのになかなかG1のタイトルを取れない人もいます。その差は何か? それは気前よさなのだとか。
稼いでいる馬主さんはいつもご祝儀袋やポチ袋を持ち歩いており、美浦・栗東・競馬場に出かけるたびに調教師や厩務員にお小遣いを置いていくようです。中身はわれわれが想像するよりはるかに高い金額。そんな金をニギニギされたら、厩務員も奮起すること間違いないでしょう。
一方、金は出さない、そればかりか、美浦・栗東にもめったにいかない馬主の馬は適当に扱われます。たとえば、あの超有名馬主。キャロットの上層部も適当なのかもしれませんね。だから一部の調教師から差別されてるのかもしれません。

千可ちゃん改12

2014年07月04日 | 千可ちゃん改
 今は春先、朝6時。もう明るくなってないといけない時間ですが、曇ってるせいか、あたりはまだ真っ暗です。ここは野中家の豪邸跡地です。今その敷地内にある平家の前で女性の悲鳴が上がりました。山上静可が守護霊の女性看護師を妖刀キララで切り捨てたのです。女性看護師の身体は霧散してしまいました。それを見てパイロットと学生の守護霊は悔しがってます。
「もうダメだ。結界が破られる…」
 室内です。たくさんの霞が発生し、それが1つになり、山上静可の身体になりました。それを見て野中圭子は恐れおののいています。
「ああ…」
 野中さんは必至に土下座しました。
「お願い、助けて、私は何もしてないよ。お兄ちゃんがやったことは全部謝るから…」
 山上静可は妖刀キララを振り下げました。次の瞬間、野中さんの悲鳴が響きました。
「ふ、やっと本懐を遂げたか…」
「てことは、もうあの世に行ってもいいってことですね」
 その突然の声に山上静可が振り返ると、そこには千可ちゃんと千可ちゃんのお母さんが立ってます。
「来たか…」
 お母さんははっきりと宣言しました。
「私がこうして五体満足でいられるのは、あなたのお蔭です。感謝してます。でも、私の大事な娘を呪うからには、私もそれなりに対応します」
「ふふ。ならば、おまえも死ぬがよい!」
 千可ちゃんとお母さんが厳しい眼で山上静可をにらんでます。山上静可も2人を厳しい眼でにらんでいます。お母さんは山上静可をにらんだまま、千可ちゃんに話かけました。
「行くよ!」
「うん!」
 千可ちゃんの右手とお母さんの左手が固く1つに結ばれると、山上静可にその拳を向けました。次の瞬間、その1つになった拳から強烈な白い閃光が放たれました。
「はーっ!!」
 山上静可は妖刀キララを振り上げました。
「そんなもん、この妖刀キララでぶった斬ってやるわ!」
 山上静可は妖刀キララを大上段に構えると、白い光線が身体に届く寸前、振り下げました。
「てやーっ!!」
 が、2人が放った光線は妖刀キララに斬られることなく、山上静可の身体を直撃。山上静可はそのまま光線に吹き飛ばされ、背後にあった掃き出し窓に激突。窓は枠ごと吹き飛ばされ、山上静可の身体は外の地面に転がりました。
「うぉーっ、くそーっ!」
 山上静可は立ち上がろうとしますが、なかなか立てません。と、山上静可が見上げると、千可ちゃんが大きく跳び上がってます。両手で妖刀キララの女刀を握りしめ、思いっきり振り上げてます。
「くらえーっ!」
「くそーっ!!」
 山上静可はその刀を自分の刀で弾きました。地面に転がる千可ちゃん。しかし、千可ちゃんはすぐに体勢を立て直すと、山上静可に向かってダッシュ。その右手には妖刀キララの女刀が逆手で握られてます。
「てやーっ!!」
 千可ちゃんの妖刀キララが山上静可の左胸をえぐりました。
「ぐふぁっ!」
 山上静可の身体が膝から崩れ、そして倒れました。千可ちゃんの勝ちです。千可ちゃんは倒れた山上静可に向かって数歩進み、地面に落ちてる妖刀キララを遠くに蹴飛ばしました。
「わ、儂の負けじゃ。一思いに刺せ」
「そんなことできないよ。だっておばあちゃんがいなかったら、お母さんも私もいなかったじゃん。そんな大事な人、なんで私がとどめを刺すの?」
「ふふ、甘いな。儂は本気でおまえを殺そうとしたのに…。
 おまえ、一晩かけて母親に身体を治してもらったのか?。儂はおまえの生き霊に斬られて、立ってるのがやっとだったんだぞ。おまえたちが来て早く事を済まそうと思ったが、それはハズレだったか」
 ドックン。この時、山上静可の身体に強い衝撃が走りました。
「う…、儂もついにあの世に行く時が来たか…」
「天国に行っちゃうの?」
「バカをいうな。こんなに大量に人を殺した悪霊が天国に行けるか。地獄だよ、地獄」
 ふと天上から淡い光が山上静可の身体に降り注ぎました。千可ちゃんは空を見上げました。
「お迎えが来た」
「おお、儂は天国に行けるのか?。神様は儂を許してくれるのか?…」
 山上静可の姿が薄くなりました。山上静可は千可ちゃんの顔を見て、こう言いました。
「千可。おまえは母親を恨んでるようだが、それはお門違いじゃ。あいつに人を呪い殺す能力はない。ただの偶然だろ」
「ええ?…」
 どうやら山上静可は、千可ちゃんの初体験の相手のことを言ってるようです。千可ちゃんはずーっとお母さんが呪い殺したと思ってましたが、交通事故はただの偶然だったようです。
「さらばじゃ、千可」
 そう言うと、千可ちゃんのおばあちゃんは消滅しました。千可ちゃんはそれを見送ってましたが、ふと何かに気づき振り返りました。すると、なんとお母さんが家の中で胸を押さえ、へたれ込んでました。千可ちゃんは慌ててお母さんのところに駆け寄りました。
「お、お母さん!?」
「だ、大丈夫よ。全身の霊力を一気に使ったから、ちょっと心臓に負担がかかっただけ」
 お母さんは立ち上がりました。
「あなたが勝ったようね」
「うん」
 千可ちゃんは明るく答えました。
「さあ、帰ろ」
 と言うと、お母さんは歩き出しました。千可ちゃんは野中さんの死体を横目で見て、心の中でこう言いました。
「ごめんなさい。羽月家の都合で助けられなくって」

 さて、千可ちゃんとおかあさんがそのままクルマで家に帰ったかと思えば、実はそうではなく、またラブホテルに行ってました。今度はお母さんの身体がきついようです。ムリもありません。千可ちゃんと手をつないで霊波を撃ったとき、千可ちゃんの身体に一気に霊力を吸われてしまったのです。おまけに、お母さんは昨日千可ちゃんの身体を治すために、かなりの霊力を使ってました。今お母さんの霊力は限りなくゼロ。くたくたなのです。
 お母さんはラブホテルの部屋に入ると、すぐにベッドに入り、深く眠ってしまいました。今度は千可ちゃんが添い寝して、お母さんの身体に自分の霊力を注いでいます。
「お母さん…」
 深い眠りについているお母さんは、応えることができません。千可ちゃんはかなり心配しています。実は千可ちゃんは、今ものすごく悪い予感がしてるのです。お母さんがこのまま死んでしまう予感にさいなまれているのです。
 でも、千可ちゃんもかなり疲れてます。千可ちゃんもすぐに深い眠りについてしまいました。

「千可、千可」
 千可ちゃんを呼ぶ声がします。千可ちゃんが目を覚ますと、お母さんは横になったまま目を開けています。
「さあ、行こっか」
 お母さんは明るく言いました。もう元気なようです。お母さんから嫌な予感は完全に消えてます。千可ちゃんの心配はただの杞憂だったようです。
「うん」
 千可ちゃんは明るく答えました。お母さんがふとベッドの時計を見ると、午後3時です。
「あれ、もう3時なの?。7時間は寝ていたのね」
 お母さんがベッドから床に降りました。そのとき、なにげにぽつりと言いました。
「私も死んだら呪い神になっちゃうのかなあ…」
 そのセリフに千可ちゃんははっとしました。
「私は死んだらすぐにあの世に行くよ。私は呪い神にはなりたくないから」
「そんなことないよ。お母さんはこの世になんも恨みがないじゃん」
「ふふ、そうね。私はできるだけ幸せになって死ぬ。この世に未練を残さないように。千可も協力してよ」
「うん」
 ラブホテルの駐車場のシャッターが開いてます。1台だけ入る駐車場です。そこには羽月家のクルマが駐まってます。今千可ちゃんとお母さんがクルマに乗ったところです。千可ちゃんの脳裏には、さっきのお母さんのセリフが響いてます。
「私は死んだらすぐにあの世に行くよ。私は呪い神にはなりたくないから」
 千可ちゃんは思いました。
「お母さん、なんであんなこと言ったんだろ?」
 シャッターが上がり切り、クルマが出発しました。

 千可ちゃんとお母さんが自分たちの家に帰ってきました。おかあさんはさっそく夕ご飯の用意です。そのまま千可ちゃんとおかあさんはご飯を食べました。2人の間にはいつもの、いや、いつも以上の笑顔がありました。
 千可ちゃんはご飯が終わると、自分の部屋に戻り、押し入れからギターを取り出しました。千可ちゃんはずーっとギターを習ってましたが、一緒にギターを習ってた初体験の相手の男の子がお母さんに呪い殺されたので、それを機にギターはあえて触れないようにしてました。でも、今日その男の子の死因がただの交通事故だと知り、久しぶりにギターを弾きたくなったのです。
 でも、ギターを手にしたら、ガット弦はボロボロでした。仕方がないから今度はスティール弦のギターを取り出しました。しかし、なんとこっちは弦が錆びてました。
「あは、しょうがないなあ…」
 千可ちゃんは明日弦を買うことにし、ベッドに横になりました。千可ちゃんはまだ疲れが残ってるらしく、すぐに深い眠りにつきました。

 翌日千可ちゃんはふつーに起き、お母さんはもふつーに起きました。そしてお母さんは朝ごはんを作り、千可ちゃんはそれを食べました。その時お母さんは、千可ちゃんに1つ言いました。
「ねぇ、千可。好きな男の子ができたら、絶対大事にするのよ」
「え、なに、急に?」
「いや、別に…」
 お母さんは千可ちゃんにお弁当を手渡しました。
「さあ、もう時間よ」
「うん」
 千可ちゃんは学校に行きました。
「行ってきまーす!」

 学校です。教室に着くと、さっそく森口くんがやってきました。
「羽月さん、昨日はどうしたの?」
 そうです。実は昨日は月曜日、学校がある日だったのです。でも、千可ちゃんはそれに対応する答を用意してありました。
「昨日お母さんが倒れちゃって、大変だったんだ」
「えっ、それって山上静可の呪い?」
 この質問はちょっと想定外だったようです。
「そ、それは違うと思うよ」
 千可ちゃんは笑顔を見せることで、なんとかごまかしました。

 放課後です。オカルト研究部は通常火曜日は活動しないのですが、今日はありました。浜崎さんから城島さんの容体の説明がありました。城島さんの右眼はなんともなかったようです。ただ、お父さんとお母さんが呪い殺されたという事実は、まだ城島さんは知らないようです。そして浜崎さんは部員全員に大きく謝罪しました。
「ごめんなさい、これはみんな私のせいです!」
 それを見て、福永さんも、戸村くん、森口くんも、千可ちゃんも慌てました。
「ぶ、部長、そんなに謝らないで!」
「部長のせいじゃないですよ!」
「ありがとう、みんな…」
 さっきまで毅然と話していた浜崎さんの声が、いつしか涙声になってました。他のオカルト研究部の4人は何も声をかけることができません。この日を最後に浜崎さんはオカルト研究部を定年退部しました。

 オカルト研究部の会合はこれで終了し、千可ちゃんは帰路に着きました。と、なぜか森口くんが一緒にいます。
「あの~、羽月さん、どこに行くの?」
「森口くんて下の名前、なんいうの?」
「え?、和雅だけど」
「それじゃこれからは、和ちゃんと呼ぶね。だから和ちゃんも私のことを千可ちゃんと呼んでよ」
「う、うん」
 森口くんは驚くと同時にちょっと期待を持ちました。もしかして千可ちゃんは、ぼくのことを異性と認めてくれたんじゃ…。
 千可ちゃんは楽器店に着きました。中に入ると、千可ちゃんはまずエレキギターのディスプレイを見ました。森口くんはそれを傍らで見てます。
「へ~、羽月さんてギターに興味があるんだ」
「ねぇ、羽月さんてやめてよ。千可ちゃんと言って」
「ご、ごめん…」
「私、昔ギターを習ってたんだ。クラシックギターだけどね」
「へ~、今はロックのギターにも興味があるんだ」
「うん」
 千可ちゃんはずーっと1つのエレキギターを見てます。
「このギター、いいなあ…」
 森口くんがその値札を見たら、高校生にはかなり苦しい数字でした。でも、森口くんは何かを決意したようです。
 結局千可ちゃんは、ガット弦とスティール弦を買って店を出ました。
「じゃあね」
 千可ちゃんと森口くんが分かれました。森口くんは以前千可ちゃんとかわした濃厚なキスを期待してましたが、残念、それはありませんでした。

14スパーキングLCの写真

2014年07月03日 | 競馬写真
昨日は川崎競馬場に行ってきました。昨日の川崎競馬のメインレースは、G3(Jpn3)スパーキングレディーカップでした。

 

 

昨日のスパーキングLCは、先日の関東オークスを制覇したエスメラルディーナがどれだけ強いのかが焦点でした。が、実際はなんと7着。まったく話になりませんでした。いったい何があったのでしょうか?
一方、勝った馬はサウンドガガ。逃げてそのままゴール板前を1着で駆け抜けました。1200mではかなり強い馬でしたが、今回は1600mで逃げ切ってしまいました。ちなみに、左上の写真ですが、これは1週目の写真です。ゴール板前の写真はなぜか全部ボケてました。残念。

我が◎はカイカヨソウでした。キャロット馬だからダンゴを打ったのです。まぁ、現実的な話、今年はイマイチなのですが。
レースでは3コーナーを廻る時点では後ろから数えた方がいい順位。そのまま沈んだと思ったのですが… なんと最後は4着まで追い込んできてくれました。と言っても、1着馬との差は10馬身くらいあったのですが… それでも前述のエスメラルディーナより先着してましたよ。

14/06/30付我がPOGの順位

2014年07月02日 | POG14-15
文中、◎はUMAJIN通常モードの指名馬、▲はUMAJIN一口馬主モードの指名馬、△はnetkeibaの指名馬、▼はJRA-VANの指名馬です。なお、競馬王はまだHPに表示されてないので、今は割愛します。

先週我がPOG指名馬は、▲イッツマインが新馬戦に出走したものの、着外。未勝利戦に出走した▼スマートアローは3着でした。

今週は▼コートシャルマンが新馬戦に出走します。

現在の我がPOGの順位です。

UMAJIN通常モード(10頭指名可)980P/130位
①牡ポルトドートウィユ 父ディープインパクト 母ポルトフィーノ 栗東高野厩舎 サンデーレーシング
280P
②牡アヴニールマルシェ 父ディープインパクト 母ヴィートマルシェ 美浦藤沢厩舎 キャロットファーム
700P

UMAJIN一口馬主モード(10頭指名可)1,400P/47位
①牡アヴニールマルシェ 父ディープインパクト 母ヴィートマルシェ 美浦藤沢厩舎 キャロットファーム
700P
②牝アールブリュット 父Makfi 母イグジビットワン 美浦戸田厩舎 キャロットファーム
700P
③牝イッツマイン 父Medicean 母ミーⅡ 栗東安田厩舎 キャロットファーム
0P

netkeiba(10頭指名可)300P/13137位
①牡ポルトドートウィユ 父ディープインパクト 母ポルトフィーノ 栗東高野厩舎 サンデーレーシング
290P
②牡エイシンシャーマン 父キングカメハメハ 母セントルイスガール 栗東坂口厩舎 栄進堂
10P

JRA-VAN(10頭指名可)4,400,000P/22147位
①牝コートシャルマン 父ハーツクライ 母コートアウト 栗東松永厩舎 社台レースホース
②牡スマートアロー 父ディープインパクト 母スマートフェアリー 栗東須貝厩舎 大川徹
2,400,000P
③牝ナムラマミー 父ディープインパクト 母ナムラミーティア 栗東目野厩舎 奈村信重
2,000,000P

千可ちゃん改11

2014年07月01日 | 千可ちゃん改
 病室です。今ドアが向こう側からノックがありました。この病室にいる人がそれに応えました。
「はい」
 大きな引き戸のドアが開き、花束を持った千可ちゃんが入ってきました」
「こんにちは」
 この病室に入院してる患者は城島さんです。両目に痛々しい包帯があります。
「その声は羽月さんね。あれ、1人?」
「はい。今日は1人で来ました。そう言えば、お父さんとお母さんは?」
「一度帰ったわ。着替えとか持ってまた来るって。お母さん、かなり怒ってるんだ。お母さんがいない時に来てよかったよ」
「あは、そうなんだ。うちのお母さんも怒ると怖いんだよ」
「ありがとうね、羽月さん。見舞いに来てくれて」
 城島さんの声が急に涙声になりました。
「私、悔しいなあ。こんなことで失明しちゃうなんて…。
 ねぇ、羽月さん。羽月さんには不思議な能力があるんでしょ」
 城島さんはレイプされそうになったとき、テレビから長髪の千可ちゃんが抜け出てきたシーンを思い出してます。
「あの時羽月さんはテレビから這い出てきたでしょ。私、はっきりと覚えてるよ。あんなすごい力持ってたら、人には絶対内緒だよね。だから私も内緒にしてきた。
 ねぇ、羽月さんなら山上静可に勝てるでしょ」
 千可ちゃんは無言です。
「ねぇ、私のかたきを取って欲しいんだけど」
「うん」
 千可ちゃんは少し笑って答えました。
「ありがと。期待してるよ」
「そうだ。ちょっと触らして」
「え?」
 千可ちゃんは右の掌を城島さんの眼に当てました。するとその掌から淡い光が発生しました。千可ちゃんは心の中で言いました。
「眼ん球取っちゃった左眼はどうにもならないけど、右眼だけならなんとかなる」
「な、何やってんの?…。
 ああ、気持ちいい…」
 城島さんはいつしか寝込んでしまいました。
「山上静可…。私も呪われちゃったからなあ…。やられる前にやらないと!」
 千可ちゃんは山上静可と戦う決意をしました。

 病院の玄関です。千可ちゃんが出てきました。そのとき、大きくて鈍い音が響き渡りました。その場にいた数人の男女が、病院の横にある駐車場に向かって駆け出しました。
「大変だ、駐車場で人が轢かれた!」
「ええっ?」
 千可ちゃんもそっちの方角に駆け出しました。
 千可ちゃんが駐車場に入ると、すぐに人だかりができている乗用車を発見しました。駐車場の車道に不自然に停まってるクルマ。事故を起こしたクルマです。そのフロントガラスに1人の男性の身体が頭から突き刺さっています。千可ちゃんはさらに近づき、その顔を確認しました。それは昨日手術室の前で会った男性です。
「城島さんのお父さん?…」
 そうです、これは城島さんのお父さんです。クルマのドアを開けた人がこう言いました。
「だめだ、即死してる」
 クルマの背後にも人だかりがあります。そっちからも声が聞こえてきました。
「こっちも即死だ」
 人だかりの隙間から倒れてる人の足が見えます。女性の足です。どうやら倒れてる人は、城島さんのお母さんのようです。
 千可ちゃんの耳に声が入ってきました。
「いったい何があったんだ?」
「クルマが暴走して人をはねたらしい」
「なんでこんなところでクルマを暴走させるんだ?」
 と、千可ちゃんがあることに気づきました。
「い、いけない、城島さんが危ない!。
 チカちゃん!」
 すると千可ちゃんの前に千可ちゃんの生き霊が現れました。かつて千可ちゃんがコントロールできなかった生き霊。今は千可ちゃんの意図するまま動くようです。しかし、チカちゃんというネーミングはなんとも。
「今すぐ城島さんの病室に行って!。城島さんを山上静可から守って!」
「ケケケ」
 と言うと、チカちゃんは消滅しました。城島さんの病室に向かったようです。
「山上静可、絶対許さない!」
 ついに千可ちゃんはぶち切れました。

 野中さんがいる豪邸跡地です。今その門の前にタクシーが停まり、千可ちゃんが降りてきました。タクシーが立ち去ると、千可ちゃんは壊れた門から中に入りました。
 中に入ると、千可ちゃんはあたりを見回しました。そして一点を見つめて叫びました。
「山上静可、そこにいるんでしょ!。気配を消してもわかるわ!!」
 すると千可ちゃんの目の前の空間が歪み、人影のようなものが現れました。その人影があっという間に実体化しました。30歳くらいの小柄な女性です。おどろおどろしさがあります。
「あなたが山上静可ね」
「羽月千可、なんで儂の邪魔をする?」
「それはこっちのセリフよ、いったい何人殺せば気が済むの!!」
 2人はそのまま無言で対峙しました。と、山上静可がどこからか刀を持ち出しました。
「こいつは妖刀キララ。肉体は斬れないが霊体は斬れる。おまえの霊体も斬り刻んでやろうか?」
 山上静可は千可ちゃんの身体に向かってダッシュしました。
「死ねーっ!!」
 千可ちゃんは全身から眩い光を発射しました。
「たーっ!!」
 眩い光が山上静可の身体を直撃しました。それを見て千可ちゃんは笑顔になりました。
「やった!!」
 が、その光を突き破るように、妖刀キララを大上段に振り上げた山上静可が現れました。
「バカめーっ!!」
 千可ちゃんは驚くしかありません。
「ええっ?…」
 山上静可は千可ちゃんの身体を右上から左下に大きく袈裟斬りしました。なんとも言えない強い衝撃が千可ちゃんの身体を突き抜けました。千可ちゃんは悲鳴を上げることさえできません。その場に崩れてしまいました。山上静可は千可ちゃんの前で仁王立ちになってます。
「ふっ、口ほどでもないな」
 山上静可は妖刀キララを大きく振り上げました。
「とどめだ!」
 が、その時、大きな声が響きました。
「やめて、お母さん!!」
 山上静可が振り返ると、そこには千可ちゃんのお母さんが立っていました。
「その娘はたった1人の私の娘よ。わかる?、あなたのたった1人の孫なの。その孫を殺すつもりなの?。自分の血を絶やす気なの?」
 なんと、山上静可は千可ちゃんのお母さんのお母さん、つまりおばあちゃんだったのです。しかし、山上静可は意に介しません。
「それがどうした?。儂は儂の仕事の邪魔をするヤツはすべて消す。そいつがたった1人の孫でもな!」
 山上静可は再び千可ちゃんに妖刀キララを振り上げました。千可ちゃんは意識はあるものの、避ける力が残ってません。
「やめて!」
 と、お母さんが叫ぼうとしましたが、声が出ません。お母さんは金縛りにあってました。
「か、金縛り?…」
「死ねーっ!!」
 山上静可が妖刀を振り下げ始めました。が、その瞬間、山上静可の身体に強い衝撃が走りました。
「うっ!?」
 山上静可の喉から刀の切っ先が突き抜けています。千可ちゃんの生き霊のチカちゃんが、背後から山上静可のうなじを短刀で刺したのです。山上静可が横目でチカちゃんをにらみました。
「い、生き霊…」
「ケケケ」
「くそーっ!」
 山上静可は振り向きざまチカちゃんを刺そうとしましたが、チカちゃんはその妖刀をひらりと交わしました。山上静可はチカちゃんが握りしめている短刀に注目しました。
「それは妖刀キララの女刀…、くーっ、なんでお前がそれを持ってるんだ?」
 山上静可は片ひざをつき、右手をうなじに当てました。かなりこたえているようです。
「くそーっ!…」
 山上静可の身体が霧散しました。その瞬間、千可ちゃんのお母さんが金縛りから解放されました。
「千可ーっ!!」
 お母さんは千可ちゃんの身体を抱き起しました。しかし、千可ちゃんはまったく反応しません。
「お願い、千可、目を覚まして…」
 お母さんは千可ちゃんの身体を抱きしめました。

 広い部屋です。何かいかがわしい雰囲気のある部屋です。中央にダブルベッドがあります。そこには千可ちゃんが寝かされており、その傍らにお母さんがいます。千可ちゃんは何も反応していません。お母さんは祈るように千可ちゃんの両手を自分の両手で握りしめています。
「お願い、神様、千可を助けて…」
 千可ちゃんの左目のあたりがピクンと動きました。
「うう…」
 その千可ちゃんの声にお母さんが顔を上げました。
「千可…」
 千可ちゃんは目を覚ましました。そしてお母さんを見ました。
「お母さん…」
「よ、よかった…」
 千可ちゃんはあたりを見回しました。
「こ、ここは?」
「ラブホテル」
「え?」
「郊外のラブホテルは専用の駐車場から直接部屋に入れるから、こういう時は便利なの」
 さすが中学卒業から11年間援助交際だけで生きてきたお母さんです。千可ちゃんもちょっと苦笑いしてます。
「あはは…。
 お母さんはなんであそこにいたの?」
「本当は来るつもりはなかったんだけど、なんかものすごく嫌な予感がしてね、クルマで来たんだ。もう5分早く着いてたら…」
「ううん、そんなことないよ。
 お母さん、山上静可は私のおばあちゃんなの?。お母さんは違う名前を言ってたよね」
 お母さんはちょっと視線を外しました。
「私にだって、言いたくない過去があるよ…。
 もう1回教えよっか、私と山上静可の過去を。今度はウソ、偽り一切なしで。
 あなたのおばあさん、山上静可は超能力者として地元では有名だった。おばあさんの評判を聞きつけてテレビ局の人が何回も出演依頼に来たんだけど、ずーっと断っていた。でも、おばあさんの友人のだんなさんがテレビ局に勤めていて、その人の依頼は断り切れなかった。
 けど、舞い上がってしまったおばあさんは、テレビカメラの前で何もできなかった。悪いことにそれは生放送だった。翌日私は学校で笑い者だよ。特にひどかったのが、野中雄一てやつ。私はブチ切れてそいつに殴りかかったんだけど、あいつの取り巻きに集団で殴られて、蹴られて、最後は野中雄一に投げ飛ばされた。バックドロップというプロレス技だったんだってさ。そのせいで私の首の骨が外れた。病院の先生は2度と歩けないだろうと言ってた。
 おばあさんは学校に抗議に行ったんだけど、学校は私が悪いの一点張りだった。野中雄一のおじいさんは県議会の議長だったから、学校は保身に走ったんだよ。
 ラチが開かないと思ったおばあさんは、今度は野中家に抗議に行った。けど、こっちでは植木鉢を投げつけられ、顔中血だらけになった。絶望したおばあさんは、そのまま首を吊った。
 でも、おばあさんが首を吊った理由は、絶望しただけじゃなかった。私を助けるために首を吊ったんだよ」
「お母さんを助けるために?」
 お母さんはうなずくと、話を続けました。
「山上静可は私やあなたみたいな治癒能力はなかった。私の首をつなぐためには、自分が幽霊になるしかなかったんだよ。あの日の夜、おばあさんは、山上静可は幽霊になって私の身体の中に入ってきた。翌日朝起きたら、私の身体は元に戻っていた。私はおばあさんに助けせれたんだよ。
 でも、その日おばあさんは、野中雄一を呪い殺した…。こっから先はもうわかるでしょ」
「こんな話があったんだ。おばあちゃんが呪い神になった理由がよくわかったよ」
「千年前だったら呪い神が出現したら、大きな神社を建ててそこに祀るんだけどね。呪い神は正しく祀れば、最強の守り神になる。でも、今はそんなことはしなくなったねぇ」
「今は退治するしかないのか…」
「さあ、もうお休み。まだ身体は治りきってないんだろ」
「うん。お母さんは?」
「私はお風呂に入ってくるよ」
 お母さんは奥の浴室に向かいました。一方千可ちゃんは、再び深い眠りにつきました。

 しばらくして千可ちゃんがふと目を覚ましました。で、ちょっと気になり横を見たら、なんと母さんがそこにいるのです。お母さんは横臥で千可ちゃんを愛しい目で見てます。お母さんは右の掌を千可ちゃんの左の乳房に添えてます。
「お母さん、何やってんの?」
「あなたの傷ついた霊体を直してるの」
「え?」
 千可ちゃんはベッドの周りを見回しました。ここはラブホテルです。他にベッドはありません。
「あは、ここはベッドが1つしかないんだ。でも…」
「恥ずかしい?」
「うん…」
「ふふ、10年前はこうやって仲良く寝ていたのよ」
「お母さん、明日朝山上静可が野中圭子の家を襲撃するみたい。私、予知夢見ちゃった」
「それはいいことね」
「え?」
 千可ちゃんはお母さんのあらぬ返答にびっくりしました。
「さっきも話したでしょ。私は野中雄一が許せないの。野中圭子はあいつの妹よ。あいつの血をひいてるやつは、みんな死んじゃえばいいのよ!。
 でも、あなたも山上静可に呪われてるようね。いいわ、明日決着をつけましょ。私も手伝う」
「うん…」
 千可ちゃんはちょっと納得してませんが、ここはお母さんの意志を尊重することにしました。
「ねぇ、お母さん、お母さんも寝てよ」
「うん、わかった」
 お母さんは横臥をやめ、あお向けになりました。
「おやすみなさい」