木下順二もすごいけど、『平家物語』はやっぱりすごい。
多分、かれこれ20年前(確認したら85,10,09・国立小劇場)に見たときも、同じ感想を持った。
その間一度も思い出したことのない記憶が突然蘇った感じ。
シェクスピアは、イギリスの歴史とヨーロッパの様々な物語を新たな芝居に作り替えている。
日本には、『平家物語』がある。ここから国民文学論に展開する気はないけれど、この物語を共有することの意味は小さくない。しかし、これを見ると「千本桜」の設定は理解できるようでやっぱり残酷な気がしてしまう。「見るべきものは見つ」と言った人間に、再び身投げさせるのはねぇ。『ひらかな盛衰記』も含めて、壇ノ浦の持つ大きな物語はしっかり考えないと。
『朝日新聞』の劇評に既に指摘されていることだけれど、かつて、この芝居はカリスマ集団大集合だった。学生時代の私には、批評しようがなかった(実際、今回も、近くにいた若い人たちはそういうものを感じている風でもあったのだけれど)。しかもその後の公演が放送されたとき録画したビデオを持っているので、記憶が蓄積されている。
今改めて見比べてみると、山本安英ももったりしすぎてる気がして、むしろ高橋恵子は収穫だと素直に思えるし、近石真介が良いかどうかは別として宇野重吉でなければならないとも思えない。
今回(実際には前回からかな)、義経と知盛役が、歌舞伎と狂言と入れ替わっているのも、ちょっとおもしろい。もっとも前進座なので歌舞伎らしい様式性はそれほど目立たないのだけれど。
野村万作の義経は少し狂疾の風があって、ちょっと退いたんだけれど、よかった。嵐圭史は、ちょっとくどかったな。やるならもっと様式的であってくれたらいいのに。
そう考えると、今回のはすっきりまとまっていたと思う。全体に若いし。
修士論文の調査旅行の合間にわざわざ早鞆の瀬戸を見に行ったのも、多分この芝居の影響。
全然関係ないことのようでもあるのだけれど、近石真介と高橋恵子の衣装は通して同じなんだろうか。服装の記号性、ということをちょっと考えた。
多分、かれこれ20年前(確認したら85,10,09・国立小劇場)に見たときも、同じ感想を持った。
その間一度も思い出したことのない記憶が突然蘇った感じ。
シェクスピアは、イギリスの歴史とヨーロッパの様々な物語を新たな芝居に作り替えている。
日本には、『平家物語』がある。ここから国民文学論に展開する気はないけれど、この物語を共有することの意味は小さくない。しかし、これを見ると「千本桜」の設定は理解できるようでやっぱり残酷な気がしてしまう。「見るべきものは見つ」と言った人間に、再び身投げさせるのはねぇ。『ひらかな盛衰記』も含めて、壇ノ浦の持つ大きな物語はしっかり考えないと。
『朝日新聞』の劇評に既に指摘されていることだけれど、かつて、この芝居はカリスマ集団大集合だった。学生時代の私には、批評しようがなかった(実際、今回も、近くにいた若い人たちはそういうものを感じている風でもあったのだけれど)。しかもその後の公演が放送されたとき録画したビデオを持っているので、記憶が蓄積されている。
今改めて見比べてみると、山本安英ももったりしすぎてる気がして、むしろ高橋恵子は収穫だと素直に思えるし、近石真介が良いかどうかは別として宇野重吉でなければならないとも思えない。
今回(実際には前回からかな)、義経と知盛役が、歌舞伎と狂言と入れ替わっているのも、ちょっとおもしろい。もっとも前進座なので歌舞伎らしい様式性はそれほど目立たないのだけれど。
野村万作の義経は少し狂疾の風があって、ちょっと退いたんだけれど、よかった。嵐圭史は、ちょっとくどかったな。やるならもっと様式的であってくれたらいいのに。
そう考えると、今回のはすっきりまとまっていたと思う。全体に若いし。
修士論文の調査旅行の合間にわざわざ早鞆の瀬戸を見に行ったのも、多分この芝居の影響。
全然関係ないことのようでもあるのだけれど、近石真介と高橋恵子の衣装は通して同じなんだろうか。服装の記号性、ということをちょっと考えた。
シェイクスピアなどは観たことがありますが、日本の古典劇は観たことがありません。
というか、全く観たことがない…です。
あとは、古典も西洋ものも、面白そうなら行きます。
今年は大学の文楽鑑賞教室公演を企画しましたよ。
これから、見た芝居、やった芝居なんかをblogに書き込んでくれたら、情報交換できて楽しいですねぇ。
来年もよろしくです。
キャラメルは観たことないんです。
文楽ですか。
いいですねぇ。
浄瑠璃…ですよね??
うちは、近松門左衛門のお墓がある市に住んでいます☆
一度は観てみたいなぁとは思っているんですが、なかなか…
文楽に限らず、歌舞伎、狂言なども生で観てみたいです。
これから、観た芝居のことを書いていきますね☆
あと、近々、過去に観た演劇もブログに書く予定です。
同じものを観ていたら、おもしろいですね!!
来年も、よろしくお願い致します!!
「美女と野獣」大好きです。
でも、劇団四季という劇団に魅力を感じないんです。
宝塚は一度だけ生で観ましたが…苦手です。
四季苦手、とか言うと「えーっ!?」てなことにもなりかねないんで、とりあえず良かった。
「劇団四季という劇団に魅力を感じないんです。」
拍手! 同意。
内容がどうとかじゃないんだよねぇ。
これ書くと他から攻撃されそうだけど、実際には、その劇団を成り立たせている観客コミュニティのようなものを含めた、生理的な違和感。
『キャッツ』、きつかったぁ。
関西なら古典芸能を見るチャンスはいっぱいあると思うので、来年は是非、たくさん見てください。
研究会もあるし、って、就職か。
私も、時間があったら、過去の感想も書いてみます。同じものもあるかも知れないし。