時計、オルゴール企画、お疲れ様でした。
私の不手際が多くて半端な会になってしまいましたが、来場の皆さんの多くは材料の素晴らしさを感じて下さったと思っています。
総括はまた後ほど。
で、さて、12/6(日)には、同じ授業の発表会を、今度は春日の安立寺で開催します。
「鏝絵師 森田鶴堂の世界」。
12/6(日) 15:30~17:00
安立寺 本堂:葵区春日=静岡鉄道春日町駅徒歩五分
森田鶴堂を御存じですか? 伊豆の長八は有名です。鶴堂は、長八よりも少し遅れて活躍した静岡の鏝絵職人です。作品の多くが遊郭や旅館にあったため、現存点数が少なく、長八のような検証/顕彰作業も不十分なまま忘れられた存在になってしまいました。 しかし、20年前に駿府博物館で開催された“森田鶴堂展”の記録を手懸かりに調査したところ、掛け軸や下絵など、大量の資料が現存することが判明しました。今年度の活動では、その全貌を明らかにするに至りませんでしたが、この発表会を通じて、鶴堂作品の魅力や背景に新しい光を当てる事が出来ると思っています。 当日は、鶴堂の菩提寺であり、十六羅漢図、十二支図、加藤清正像などの作品が残る安立寺本堂を会場とし、貴重な資料の展示と学生達の研究発表に加え、関係者のお話も伺う予定です。
森田鶴堂は、多分、芸術家としては、不幸な人だったのだと思う。
職人として、どうだったのかは、判らない。
名工、伊豆の長八は、松崎に立派な記念館があって、鏝絵・左官仕事に関する本には殆ど必ず登場する。
同じ仕事をしながら、鶴堂の仕事を紹介した本は、『森田鶴堂翁伝』以外に例を識らない。
静岡でさえ、鶴堂のことを識っている人は少ないのではないか。
そういうことに興味のある人か左官やさんでもないと殆ど名前すらご存じない。
今回のチラシ(おもて・うら)は学生が作ってくれたのだけれど、“鏝絵”という字も本当に読める人が少ない。
とはいえ、それでは鶴堂は忘れ去られていい人なのか、と言うと、そうではない。
何かちょっとした目の付け所が違って、多くの人が、或いは大衆的なメディアが、すくい上げ損なっているだけなのだと思う。
こういう人がいたことを、もう一回検証し、きちんと顕彰することは、鶴堂にとってばかりでなく、静岡にとっても、或いは日本の伝統文化にとっても、非常に重要だと思う。
森田鶴堂の作品は、現在両替町の不去来庵(伊伝財団所有・通常非公開)と、菩提寺である春日の安立寺が有名、というか、世間に識られているのはそれだけかも知れない。
しかし、実際には、市内に数多くの作品と、下絵等が残っている。
これらの多くは85年の春に駿府博物館に展示されて以来、殆ど日の目を見ていない。
今回のイベントは、菩提寺である安立寺を会場とし、森田家及び御親戚の皆さん、静岡左官組合の皆さん、駿府博物館、伊伝財団のご協力を得て、現存作品の悉皆調査→目録作成という目標を目指して活動してきた成果の発表会と言うことになります。
年度当初の見込みを遙かに超える量と質の資料が目の前に現れ、とても、年度内にまとめきれる物ではなくなってしまいましたので、中間報告と考えていただいた方がよいです。
学生たちは、最初、鶴堂はおろか「左官」という職分さえ知りませんでした。
この授業を通して、静岡を代表する職人さんの手ほどきも受け、その仕事の大変さ、重要性もすこし理解できたのではないかと思います。
更に、鶴堂の伝記についても改めてまとめ直してくれています。
当日は、20年前に展示された作品、鏝絵の掛け軸の他、初公開となる下絵類など、安立寺ご所蔵の作品以外にも何点か展示し、鶴堂研究、顕彰の必要性を再確認できる場にしたいと願っています。
また、今回は、従来殆ど研究されていない、文書資料にも目を向けています。
それによって、明治期の鶴堂が自分の仕事をどう認識していたか、という事も見えてくるように思います。
今日の、科学技術高校は、おかげさまで座席がちょうど埋まるくらいの入場者数で混乱もありませんでしたが、安立寺さんは、更に収容人数が少ないので、なるべく事前に御連絡を願います。
駐車場も全くありませんので、自動車の方は日吉町あたりに駐車され、静鉄電車でおいでになるようお願いします。
++++++++++++
11/29 20:22 補足。
昨日の時計・オルゴールイベントで大活躍したパネル(実は養生シート)を使いたい、と言う学生の提案があり、急遽、簡易パネル展示も行うことにしました。
実物の点数はそれほど多くない(でも、実際すごい物が出ます)のですが、写真によって、鶴堂の全貌を知っていただけるようになると思います。
私の不手際が多くて半端な会になってしまいましたが、来場の皆さんの多くは材料の素晴らしさを感じて下さったと思っています。
総括はまた後ほど。
で、さて、12/6(日)には、同じ授業の発表会を、今度は春日の安立寺で開催します。
「鏝絵師 森田鶴堂の世界」。
12/6(日) 15:30~17:00
安立寺 本堂:葵区春日=静岡鉄道春日町駅徒歩五分
森田鶴堂を御存じですか? 伊豆の長八は有名です。鶴堂は、長八よりも少し遅れて活躍した静岡の鏝絵職人です。作品の多くが遊郭や旅館にあったため、現存点数が少なく、長八のような検証/顕彰作業も不十分なまま忘れられた存在になってしまいました。 しかし、20年前に駿府博物館で開催された“森田鶴堂展”の記録を手懸かりに調査したところ、掛け軸や下絵など、大量の資料が現存することが判明しました。今年度の活動では、その全貌を明らかにするに至りませんでしたが、この発表会を通じて、鶴堂作品の魅力や背景に新しい光を当てる事が出来ると思っています。 当日は、鶴堂の菩提寺であり、十六羅漢図、十二支図、加藤清正像などの作品が残る安立寺本堂を会場とし、貴重な資料の展示と学生達の研究発表に加え、関係者のお話も伺う予定です。
森田鶴堂は、多分、芸術家としては、不幸な人だったのだと思う。
職人として、どうだったのかは、判らない。
名工、伊豆の長八は、松崎に立派な記念館があって、鏝絵・左官仕事に関する本には殆ど必ず登場する。
同じ仕事をしながら、鶴堂の仕事を紹介した本は、『森田鶴堂翁伝』以外に例を識らない。
静岡でさえ、鶴堂のことを識っている人は少ないのではないか。
そういうことに興味のある人か左官やさんでもないと殆ど名前すらご存じない。
今回のチラシ(おもて・うら)は学生が作ってくれたのだけれど、“鏝絵”という字も本当に読める人が少ない。
とはいえ、それでは鶴堂は忘れ去られていい人なのか、と言うと、そうではない。
何かちょっとした目の付け所が違って、多くの人が、或いは大衆的なメディアが、すくい上げ損なっているだけなのだと思う。
こういう人がいたことを、もう一回検証し、きちんと顕彰することは、鶴堂にとってばかりでなく、静岡にとっても、或いは日本の伝統文化にとっても、非常に重要だと思う。
森田鶴堂の作品は、現在両替町の不去来庵(伊伝財団所有・通常非公開)と、菩提寺である春日の安立寺が有名、というか、世間に識られているのはそれだけかも知れない。
しかし、実際には、市内に数多くの作品と、下絵等が残っている。
これらの多くは85年の春に駿府博物館に展示されて以来、殆ど日の目を見ていない。
今回のイベントは、菩提寺である安立寺を会場とし、森田家及び御親戚の皆さん、静岡左官組合の皆さん、駿府博物館、伊伝財団のご協力を得て、現存作品の悉皆調査→目録作成という目標を目指して活動してきた成果の発表会と言うことになります。
年度当初の見込みを遙かに超える量と質の資料が目の前に現れ、とても、年度内にまとめきれる物ではなくなってしまいましたので、中間報告と考えていただいた方がよいです。
学生たちは、最初、鶴堂はおろか「左官」という職分さえ知りませんでした。
この授業を通して、静岡を代表する職人さんの手ほどきも受け、その仕事の大変さ、重要性もすこし理解できたのではないかと思います。
更に、鶴堂の伝記についても改めてまとめ直してくれています。
当日は、20年前に展示された作品、鏝絵の掛け軸の他、初公開となる下絵類など、安立寺ご所蔵の作品以外にも何点か展示し、鶴堂研究、顕彰の必要性を再確認できる場にしたいと願っています。
また、今回は、従来殆ど研究されていない、文書資料にも目を向けています。
それによって、明治期の鶴堂が自分の仕事をどう認識していたか、という事も見えてくるように思います。
今日の、科学技術高校は、おかげさまで座席がちょうど埋まるくらいの入場者数で混乱もありませんでしたが、安立寺さんは、更に収容人数が少ないので、なるべく事前に御連絡を願います。
駐車場も全くありませんので、自動車の方は日吉町あたりに駐車され、静鉄電車でおいでになるようお願いします。
11/29 20:22 補足。
昨日の時計・オルゴールイベントで大活躍したパネル(実は養生シート)を使いたい、と言う学生の提案があり、急遽、簡易パネル展示も行うことにしました。
実物の点数はそれほど多くない(でも、実際すごい物が出ます)のですが、写真によって、鶴堂の全貌を知っていただけるようになると思います。
機会を見て安立寺に拝観に伺いたいと思います。本堂の中を拝見できるでしょうか?
コメント有難うございます。
静岡の方ですか?
安立寺さんは、いつも公開しているわけではありません。
ご住職も多忙な方ですので、もし、どうしても拝観を御希望という場合は、直接お寺に連絡して、ご相談下さい。