コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

小論文よ!おまえもか。

2005-02-16 15:37:07 | 
まじすか。

小論文、コンピューターで自動採点 入試センターが試作

リンク切れるかも知れないので大事なところをはしょって引用。

パソコン入力された800~1600字程度の小論文を、
(1)文章の形式
(2)論理構成
(3)問題文に対応している内容か――

の三つの観点から評価し、標準的には、(1)を5点、(2)を2点、(3)を3点の計10点満点で判定する。「語彙(ごい)の多様性が不足」「議論の接続が不十分」「問題文との関係が希薄」などの短いコメントと点数で1、2秒後に判定を打ち返す。

模範的な文章をサンプリングしてあるらしい。まぁ、技術的に可能だろうな、と言うことは、最近のワープロソフトの文書作成支援機能や、論文ソフトの様子で何となく理解は出来る。

で、問題は、

小論文は、従来のペーパーテストではとらえにくい思考力、表現力などを測る目的で導入する大学が急速に増え、文部科学省の調べでは今年春の入試で、86%の国公立大が個別試験に取り入れることにしている。私立大でも実施校が相当数にのぼる。
 しかし、小論文は評価が難しく、複数の採点で判定するなど時間、労力の両面で大学側の負担が重いため、受験生の多い学部は導入を見送っているのが実情だ。


と言う、現状認識とその対策であるとするなら、やっぱり失敗は目に見えているでしょう。

「思考力」「表現力」は、型どおりの文章を作る能力じゃないよ。
子どもの時、がんばって書いた作文を教師に添削されて、自分の文章じゃないじゃん、と泣きながら、でも賞を取ったりして、作文に絶望した人たちがどれほど居ることか。
こうやって、作文嫌いを増やしていくのだ。

今年、私のゼミの卒論で「論文卒業」というのがあった。パソコンを使ってA4に印刷して提出したわけだから、メディアの制約からは逃れられないんだけれど、それにしても、破天荒な「論文」が出来た。彼は1年生の時、私の文章表現の授業を取っていた一人だけれど、そのときからやってくれるヤツだった。
きっちりした文章を書ける力は必要。それは認める。しかし、それは「思考力」や「表現力」ではない。少なくとも、私の周囲では、そういう感覚は認められない。

あらかじめ作られた鋳型にこぼれないように材料を注ぎ込む技術を磨くのは、勿論立派なことだ。必要だ。でも、手びねりもいいじゃないか。
私の所に来る学生は、そういう試験もまぁそこそここなすけど、ソフトをフリーズさせるくらいがいいな、と思う。


原先生、世の中、どうなっちゃうんでしょうね。


「負担」「労力」は、入試に付き物。それが嫌ならセンター試験足きり、あとはくじ引きにすればいい。入りやすく出にくい大学に変えるチャンスじゃないか。
受験生の多い大学は入試も授業も、結局そんな程度だよ、と言うことを受験生が認知して欲しいね。
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1 コメント

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Unknown (たなかけつ)
2005-02-17 13:35:04
これ、読みましたよ。参考になった新聞社とやらが、偏向報道で有名な某新聞社(戦前は散々世の中を右向きに煽ったところ)。



小論文は「文学作品」とは違うから、行間とか文章のリズム(言葉は、書いてあったとしても音読するのが基本だと思っております←まさか図書館でブツブツはやりませんが)は無視して良いのかも知れませんが、パターン化してそれに当てはまっていれば良い点だなんて、まるでカラオケの採点並みですよね。



それを、大学入試センターがつくろうとするなんて...



過去の入試問題、模試の問題を全てリストアップし、DB化して私大を含めた全大学に提供するのが先だろうが!!という気分です。
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