赤煉瓦の風貌を残す希少なビル

2008-09-02 00:00:36 | Weblog
江戸時代、江戸城の内堀と外堀に囲まれていたので、このあたりは丸ノ内と呼ばれていました。江戸城勤めの大名たちの屋敷が、立ち並んでいたそうです。明治維新の後、大名屋敷がなくなってからは、軍隊の練兵場などになり、さびれていきました。明治二十三年(1890)、軍が一帯を三菱社に払い下げてから、一躍、日本の代表的なオフィス街へと、変貌します。三菱社は地域の道路整備のあと、大規模な開発をしたのです。当時の最先端の洋風の赤レンガの建築物次々と建てられ、景観は、まるで、ロンドンの町並みの様だったとか、丸ビルを始め、一流企業のオフィス街になった事は、今にもいたります。
このビルは、大正5( 1916)年の建築です。大正3( 1914)年,第一次世界大戦の勃発の好景気に湧いていた頃の事です。数十年後、老朽化の為、建替えも考えられた様ですが、伝統ある建物を残す形で、上に高層ビルが建てられている・・・・という、ちょっと、陳腐なような、でも、平成の今にも、その当時の姿を残してくれてる、希少なビルであります。和田倉壕に映ったその姿がきれいです。