Kyara's Style

日々のつれづれ
      
           思いのままに・・・

日本とトルコと

2011-11-17 14:24:16 | チョット 気になること
先日トルコ東部で起きた地震により、
NPO法人で救援物資の手配等で活躍されていた、
宮崎淳さんの葬儀が終わったことが新聞に載っていた。

この葬儀には、異例のトルコ大使館の代理大使をはじめ、
トルコメディアや多くのトルコ人が参列されたとか・・・。

日本とトルコには昔から強い、強い絆があることを、
再びの思いで再確認してみよう。



明治23年、台風による荒天で和歌山串本町沖で
トルコのエルトゥールル号が座礁・沈没した。

乗り組員600名が死亡するという大惨事だったわけだが、
村民総出で海に入り、70名を救助した。

海に投げ出されて冷たくなった遭難者を、
村民たちは自分たちが裸になって、体温で温めたという。

まだまだ貧しかった時代、
少々の食料も、遭難者のために一夜で底をつき、
自分たちの食べるものさえなく、
蓄えていた食糧は全て出し合い、
非常用にと飼っていた鶏をさばいて彼らの命を救ったという。



それから約100年後。
イラン・イラク戦争のとき、イラクのサダム・フセインは
【3月20日以降、イラン上空を飛ぶ軍用機、民間機を問わず、全て撃墜する】と発表した。

それは・・・すでに48時間後に迫っていた


これを受けて外務省は、
当時国営航空だった日本航空に救援機の派遣を要請したものの、
日本航空側は、帰りの安全を保障されない・・・と断った。

テヘランに残された日本人216名。
タイムリミットの迫る中、「もう~だめだ!!」・・
イランからの脱出は不可能。。と思ったその時、
テヘランの空港にトルコ航空の2機が着陸。

空襲警報の鳴り続ける中、
日本人216名と少数のトルコ人を乗せて離陸したのは
タイムリミットのわずか1時間ちょっと前だった。

      
  

イランで救出を待ってたトルコ人は600名、
なのに日本人を優先的に乗せた事は、
トルコの人々の間では何の非難も起きなかったという。

残された600名のトルコの人々は、陸路を何日もかけて
イランから脱出したという。


明治に起きたエルトゥールル号の遭難で、
日本人から受けた献身的な救助活動への
トルコの人々の恩返し・・・。

いいえそうじゃなく、「当たり前のことをしただけ」という。
そういえば、エルトゥールル号を救助した串本町の人々も
「当たり前の事をしただけ」というらしい。


あの明治の時代、
救助した70名を手厚く看護し、日本の船で本国トルコに送り届けた日本人。

トルコの人々はこの恩義を忘れず、
ずっと学校の授業で子供たちに教え続けているとか。


こうして日本とトルコの深い絆は、遠い日から伝えられている。


NPO法人で、トルコと日本の絆を強くしていた宮崎淳さんの葬儀は、
トップニュースとしてトルコ本国で伝えられるという。


こうしたしっかりした根っこでつながると、
平和は目の前にあるように思う。



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14 コメント

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 (マコ)
2011-11-17 16:35:41
若き宮崎淳さんのご冥福を祈り‥合掌

今年の流行語大賞“絆”に一票です。
日本とトルコの感動秘話を読んで、
尚更“絆”を強く意識しました。

今、来日されているブータン国王夫妻と共に、
農業指導者として尽力を尽くした日本人の
西岡さんと言う方がとりざたされています。
日本人の思いやりと温かさが改めて強く感じました。



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マコさま (kyara)
2011-11-17 16:58:46
エルトゥールル号を救助・・・のお話はずっと前に知っていましたが、
今回の地震により亡くなった宮崎淳さんへの
トルコの国や人々の思いが、
通り一遍じゃないところに驚きました。

日本の国は「人情」「義理」「情け」を大切にする国だったのに、
今やそんな言葉は死語のようになりました。

でも地球上のどこかに、
忘れられたこれらの言葉は存在してたんですね。

西岡さんがブータンで大根の栽培を教えた・・・。
テレビで見ましたよ。 嬉しいですね。

政治家が出来ないことでも、
一人一人は出来る。

人間っていいですね。
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感動しました・・・ (satchin)
2011-11-17 21:29:56
今晩は!
今年のボージョレとペペロンチーノを少し楽しんで
軽い気持ちで寄りましたが・・・
なんとも素敵な投稿ですね。
読んでいて本当に感動しました。

医療従事者として人を思いやる気持ちをいつも
大切にしてきましたが、仕事の忙しさに日々忘れかけていた様な気がします。
満食まで残り一年少しですが気を引き締めて
がんばりますね。

助かった女性が・・・
担架に運ばれながらも宮崎さんの事を伝えようと
一生懸命にアクションをおこしていた姿も素敵でした。

日本人まだまだ輝いていますね・・・。
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旅先で (akkomam)
2011-11-17 21:37:45
昔の航海には大変なことが多く、
伊豆を旅したときも、同じような話を
聞き、お寺にも行って歴史を
感じてきたことがありました。

世界各地のいろいろな場面で
活動されている方々の努力が
人の心深くに刻み込まれて、
民間交流の大きな力となっていることが
形となってあらわれるのは、
とっても貴重で意義深いことだと思います。

私たちの生活はそんな礎の上に成り立って
いることを再確認させられました。
民の心と力はいつの世も偉大ですね。

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お久しぶりです (みき)
2011-11-17 22:07:42
こんばんわ。
御無沙汰いたしておりました。

日本とトルコの関係
それに 素晴らしい人間関係の
秘話を 私は 初めて知りました。

人から受けた恩義を 私も
忘れないようにと 自分に
言い聞かせました。

素晴らしいお話し 聞かせていただいて
ありがとうございました。 
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satchinさま (kyara)
2011-11-18 09:40:20
新聞に宮崎さんの葬儀が載っていたので、
イラン・イラク戦争の時のトルコ航空機の事を思い出しました。

1985年。もう~かなり前の事だから、
忘れかけていたのに、
宮崎さんの葬儀の記事で思い出しました。

自分に再確認の意味でブログに載せたんです。

「北風と太陽」じゃないけれど、
暖かさで包めば、いずれ自分に返ってくるんですね。

国をリードする方々。
重箱の隅をつつくようなことばかりしていないで、
もっと深い心で臨んでほしいものです。
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akkomamさま (kyara)
2011-11-18 09:58:00
国の目(手)が届かない部分を、
カバーしようとするのがNPOなんでしょうが、
案外身近でも、数ありますね。

「本当に必要?」と思う組織もあるように思いますが、
私たちがのほほんと暮らしてる時間、
世界のあちらこちらで汗を流してる方々が居るのも事実です。

人の手の温かさは、世界共通ですね。
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みきさま (kyara)
2011-11-18 10:02:42
ほんとうに、お久しぶりです。
お元気そうで何よりです。

案外記憶に薄い「トルコ」という国。
でもこんなにも深い繋がりがあった国なんです。
今の小さな子供たちは、知らないことなのかも知れませんが、
われわれ大人が、昔、縁側でおばあちゃんから徳になる話を聞いたように、
話聞かせてあげなければと思います。
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お久しぶりです。 (ロミオ)
2011-11-28 23:05:58
 そのお話、僕も何かで読んだことがあります。
 とても感動したことは覚えているのですが、内容はほとんど忘れてました。

 また、いろいろ教えてくださいませ。

 
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ロミオさま (kyara)
2011-11-29 18:39:05
うわぁ~~お久しぶりです。
お元気でしたか? お元気でしたよね!

このお話はもっと広まっていいのに・・・と思いますが、
私の友人たちも知らない人が多いです。

これって政府の怠慢?
我々が知らないところで金銭援助をするよりは、
受けた恩義や愛情を広く国民に広め、
人としての交流が出来る方がいいと思うんだけど・・・ねっ!

私の方こそ・・・教えてくださいませ。
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