新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

難波宮があった時代

2019年08月29日 | 大阪
 「おい、ナンバギュウって知っているか」 入院中、見舞いにきた愚父に、そんなことを聞かれた。 「難波牛? 和牛の新しいブランドかな」 「ギュウじゃねえ。宮殿のキュウだ」 「ああ、難波宮(なにわのみや)か」 「大阪にも都なんかがあったんだな。知らなかったぜ」 愚父はしきりに感心していた。高額療養費の申請でお世話になった総務のMくんと待ち合わせたとき、道に迷い、うろうろしているうちに、偶然、「史跡 難 . . . 本文を読む

幻の「大坂幕府構想」

2019年08月28日 | 大阪
 藤堂高虎を総責任者とした徳川大坂城は、豊臣大坂城の石垣と堀を完全に破却して、その上から覆いかぶせるように、約1メートルから10メートルの盛り土をしている。つまり、基礎工事を一からやり直しているのだ。より高く石垣を積んだので、豊臣大坂城の遺構は完全に地中に埋もれた。天守など建物も構造を踏襲せずに独自のものに造り替えることになった。 こうして、「錦城」(きんじょう)ともいわれた天下の名城が完成する。 . . . 本文を読む

大阪城の謎

2019年08月27日 | 大阪
 入院中、病室からは大阪城を眺めることができた。ある日、昼食をとっていたら、担当の看護師さんが聞いてきた。 「大阪城って、織田信長が死んだ場所でしたっけ?」 いつも面白いことをいう人なのである。このまま、お利口さんにはならないでほしいと思う。しかし、あまりにものを知らなすぎると、恥ずかしい思いをすることもあるだろう。「信長が死んだのは、京都の本能寺だよ」と教えると、本能寺の名は聞いたことがあったよ . . . 本文を読む

なにわが滅ぶとき、歴史は旋回する

2019年08月26日 | 大阪
 なにわを制するものは、やまとを制する。第二次神武東征の勝利も、第二次安倍政権の誕生も、このなにわの地を制すること無くしてありえなかった。 「神無月 ニーチェの影を 引きずりて」 大阪に移り住んで間もないころ、大阪天満宮を訪ねたときに詠んだ句である。天満宮の境内に、神武ゆかりの「難波之碕」(なにわのみさき)の碑を見つけ、このあたりは、古代にはチヌの海に面したベイエリアだったことを知った。神武の勝利 . . . 本文を読む

大阪の可能性 ふたたび

2019年08月25日 | 大阪
 かつては、「商人(あきんど)の町」が大阪のキャッチフレーズだった。しかし、バブル崩壊以降は、この「商人の町」のメッキもすっかり剥がれてしまった。  「商人の町」あるいは「町人の町」というのは、宮本又次や司馬遼太郎が編み出したファンタジーにすぎない。司馬が産経の元記者らしく、いかに数字を操作してまで「町人の町」という虚像を作り出したかについては、藪田貫『武士の町大坂』に詳しい。  司馬はマルク . . . 本文を読む

チヌの海

2019年08月24日 | 大阪
 関西では、クロダイ(黒鯛)のことを「チヌダイ」という。 漢字で書くと、「茅渟鯛」である。大阪湾の古称である「茅渟の海」で多く獲れたのが、語源だろうといわれている。 クロダイは、なんでも食べてしまう雑食性の魚だ。中国では「汚物を食らう魚」「死人を食らう魚」ときらわれたり、いやしまれてきたという。 「チヌ」の語源も、あまり縁起のいいものとはいえない。日本書紀では、「血沼海」という漢字が当てられている . . . 本文を読む

大阪の橋 

2019年08月23日 | 大阪
 故・中島らもは、泥酔すると、「橋、渡らせへんぞ!」とわけのわからないことを良く叫んだそうだ。 それは困る。 すごく困る。 「橋」を渡らないことには、大阪市内は移動できない。淀屋橋、大江橋、渡辺橋、玉江橋、戎橋、農人橋を渡れなかったら、弊社の営業活動はストップする。埋め立てられたり、暗渠になったりして、地名に残るだけだが、桜橋、浄正橋、心斎橋、長堀橋も通過しないわけにはいけない。京橋、日本橋、鶴橋 . . . 本文を読む

全大阪を獲得せよ!維新以外失うものは何もない!--ダブル選挙について

2015年11月20日 | 大阪
 今や管理人も絶賛放置プレイで、定番記事にしかアクセスのない、限界集落ブログです。しかし、11月22日のダブル選挙に向けて、静かな場所で、ひとり冷静に考えてみるには、これもいいかも。  先日の団体交渉の場で、労働組合執行部の立場を借りて、労使の立場、あるいは政党や信条を超えて、府知事はくりはら貴子氏、市長は柳本あきら氏を推薦するよう、組合員と会社の人達に呼びかけた。  過去の全俺は、そんな俺を . . . 本文を読む

通天閣

2013年05月24日 | 大阪
 ワレ聳ゆ浪花ともあれ通天閣 くろ親の納骨を済ませ飛行機で帰阪した時、オンボロな通天閣が偉そうな顔をして突っ立っているのを見て、思わず笑ってしまった。この句は無季しかない。エブリディ通天閣。もはや俳句ではない。 . . . 本文を読む