「『ちはやふる、連載終わっちゃったんだよね」
あれは、京都国際マンガミュージアムに『大乙嫁物語展』に行ったときだった。
少女漫画コーナーに立っていると、二人連れの女性の会話が耳に入ってきた。
そうか。終わってしまったのか。
わかっていたが、さびしさは否定しようがなかった。
49巻はクイーン戦の最終戦で、次巻50巻で完結ということは知っていた。しかし『ドカベン』なら、この最終戦だけでさらに50巻くらい引き伸ばしできたのではないか。
『ちはやふる』だけは、永遠に終わってほしくない。ちはやと詩暢の対決をいつまでも見ていたかった。
年賀状を出し終え、本屋さんに向かい、『ちはやふる』と、同じく完結した『かぐや様は告らせたい』の最終巻、『ミステリと言う勿れ』の続刊を買い求めた。
『ちはやふる』は、予想通りだった。うん。そうじゃなきゃ、いけない。本当によかった、よかった。何が予想通りだって? 50巻読んできた人なら、誰もが望む結末だったということだよ。
あと、福井名物ソースカツ丼、本当においしそうだった。『極道めし』にも出てきたなあ。ソースかけご飯だけでもおいしいのに、トンカツがついてくるなんて反則だよね。さ、かるたしよっさ。
『ちはやふる』も『かぐや様』も、ヒロインの魅力もさることながら、脇を固めるキャラクターたちが実にいい。
『ちはやふる』でいえば、肉まんくん、机くん、奏ちゃん、菫ちゃん、新の幼なじみの由宇ちゃんである。千早は超絶美人なのに、残念美人で、かるた部男子には一切女として見られていないところがいい(約1名除く)。
実写版で奏ちゃんを演じていたのは、上白石萌音さんだった。『君の名は。』の三葉役で彼女のファンになったのだが、デビュー作『舞妓はレディ』の頃から注目していて、奏役は実にハマり役だと思った。ま、映画は観てないんですけどね(観てないのかよ!)。
『ちはやふる』50巻の、千早たちが卒業した後の後日談がいい。キャプテン菫ちゃん、がんばれ。菫ちゃんはマスカラ付けなくても本当にかわいい。千早みたいな少女漫画の王道ヒロインばかりでなく、奏ちゃん、菫ちゃん、翠ちゃん、由宇ちゃんのような、いわゆる「普通の女の子」の魅力を描き続けたところが、本作が支持された理由だと思う。
『かぐや様』で、白金くんが中退し、かぐや様が卒業した生徒会の次期会長は、もちろんミコちゃん。最終巻28巻で、実は20巻くらいからスルーしていたのですが、結末は予想どおり。大円団。ミコちゃんは、かわいいですね。
『ミステリと言う勿れ』は、これからじっくり読みます。