※食事どきの人は、このエントリを見ないことをおすすめします。途中に不快な表現が出てきます。
『初恋、ざらり』という漫画を読みました。軽度知的障害の女性と、アルバイト先で出会った男性との純愛ストーリーです。
物語は、宴会のコンパニオンをやっていた主人公の有紗が、運送業のアルバイトに転じるところから始まります。
有紗は、宴会の酔客にセックスを求められると、断れずに応じてしまいます。「普通であること」に憧れる彼女は、こんな自分でも役に立つことがあるのならと思ってしまうのです。運送業のアルバイトは、ようやく見つかった昼の仕事でした。障害者であることは伏せています。「障害者枠」は賃金が安いからです。彼女の知的障害は軽度なので、黙っていれば障害があることはバレません。せいぜい「天然さん」と思われる程度です。しかし慣れない仕事で、失敗を繰り返す彼女を優しくフォローしてくれる岡村に恋心が芽生えて……というお話です。
フーテンの寅さんが真剣に身を固めることを初めて考えたマドンナが、新人の榊原るみさんが好演した知的障害の女性「花子」でした(第七作・奮闘編)。私もこの作品は大好きでした。しかしそれは、なんでも素直に言うことを聞いてくれる、都合の良い女を求める、男の幻想にすぎないのでしょう。
あまり長続きしなかったのですが、ライター時代、風俗関係の仕事もしました。食事どきの人は、画面を閉じるか切り替えましょう。
私は自分の性癖を隠さず、エロオヤジであることも否定しないで来ました。
それは、公安警察にストリップに誘われ、煽られるまま、まな板ショー(本番行為)を決め、その一部始終を収めた写真をネタに強請られ、スパイ行為を強要され自殺に追いやられた某革新政党の地方幹部の話を知ってからです。その程度のことで、同志を売るべきでないし、まして死ぬべきではありません。
セクシャルハラスメントは言語道断ですが、さりとて性欲は抑圧しすぎないことが大事だな、とも思うのです。
で、ライター時代の話に戻るのですが、ほんとうに、男の欲望って、ほんとうに多種多様です。
スカトロ本特集コーナーの仕事は、結構、きつかった。
笑顔のまま排泄している彼女たちの笑顔は、どこかうつろでした。
そのとき、スカトロ本のモデルには、知的障害者の女性が多いことを知りました。
障害者の作業所の賃金は安すぎるんですよね。彼女たちだって年頃の女の子です。「普通の子」のように、おしゃれを楽しみたいのです。それが風俗産業に走ってしまう理由のようでした。
しかし社会の最底辺の「エロ」の世界にもさらに階層があり、知的障害のある彼女たちには、「エロ」の世界の最下層の「スカトロ」の仕事しか回ってこないというのです。
このはなしを聞いて、私はほんとうに悲しかったものです。
最近読んだ、こんなニュースに、彼女たちのことを思い出しました。
懲役六年なんて重すぎますね。弁護側の主張した四年だって、どうかと思う。
カッターなんかで、普通は人は殺せませんよ。彼女も、ただ逃げようと必死だっただけだと思います。運が悪かったとしかいうしかありません。
本当に悪いのは、彼女を利用した連中です。刑務所などではなく、適切なケアをしてくれる保護施設で二年ほど過ごせばいいだけのことです。
彼女には一日も早く社会復帰して、幸せに暮らしてほしいと願います。どうか彼女に手厚いご支援を。