Letters from nowhere

ライター斉藤恵美の日々の活動や掲載情報

星野道夫さんの心に残る言葉

2012年01月05日 | 写真

 生きる者と死す者。有機物と無機物。その境とは一体どこにあるのだろう。目の前のスープをすすれば、極北の森に生きたムースの身体は、ゆっくりと僕の中にしみこんでゆく。その時、僕はムースになる。そして、ムースは人になる。
                     星野道夫「イニュニック[生命] アラスカの原野を旅する」(新潮文庫)

 今、アラスカで活躍された尊敬する写真家、星野道夫さんの本を読み返しています。星野さんの本には、表現はとてもシンプルだけど、心に残る深い言葉がたくさん散りばめられています。今日読んでいて印象に残った文章です。