【生徒が紡ぐリストの音楽】
師の言葉で私に深く残っているものがあります。10年以上も前の会話です。
「リストだってバカじゃないんだよ。ただバカみたいな曲をバカみたいに弾くからバカみたいに思われているんであって(笑)」
その師と最後に話したのもリストのことでした。
「リストは本当に大きく誤解されている作曲家だよなぁ」
運命と言いますか、不思議なもので今私が昔からの師に習っているのもリスト。生徒さんが本腰を入れて学んでいるのもリスト。しかも私が勉強している曲とほぼ同時期に作曲されたもので、やはり共通点は多いです。生徒さんが勉強しているのは伝説の2番。「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」という曲ですね。
譜読みの前段階から簡単な分析を一緒に。写真は初版の扉と序文です。この扉は全て詰まったような絵で、細部まで目を通し、持っている物や書いてあるものの意味の解説から要所要所のゲマトリアでの分析をしました。曲からしてもリストの信仰心というのはうかがえますが、ゲマトリアでの分析はそれを裏付ける結果となったのには驚きました。リストが求めたカリタス!の響きとはなんだったのか…?ある意味の神秘思想みたいなものですよね。ベルナールやヒルデガルト・フォン・ビンゲンのような。伝説1番のアッシジの聖フランチェスコについての文献はたくさん見つかるのですが、パオラの聖フランチェスコについては日本語で読めるのがほぼ皆無でした。どんな伝説なのか、この舞台はどこでどんな波が来るとこなのか、聖書との関連etc...
それを基に丁寧に丁寧に一緒に作ってきました。完成にはまだ時間がかかるでしょうが、本当に素晴らしい演奏になりそうで、私が今からとても楽しみです😂
弾けなくて奇声をあげるのがまた面白かったりもする(笑)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます